車椅子ユーザーはそれでも負けない

今回コラムニストの伊是名さんがJRで乗車拒否に遭い、それを記事にしたところ批判の雨霰が降っている。
その多くは…
・事前に連絡をするべき
・階段を無理に担がせるなんて酷い
・車椅子で行けないところにわざと行って駅員を困らせる酷い人だ
・熱海で降りて自分でタクシーで行け
・我慢しろ
・なんでも権利を主張するな
・対話が大切、お互い歩み寄ろうよ

等々である。引用リツイートやリプ欄を見る度に、目眩がして手が震えそうになる。
その誰しもが、譲り合いや遠慮の精神を表に出し自分は正しいと主張し、無茶をした(本来無茶でもなんでもないが)伊是名さんを攻撃している。
ここでまず一つ、伊是名さんの行動に対する批判ならまだ議論の余地を残すが、人格や所属、これまでの経歴等を晒し批判を展開する人たちは去ってほしい。
去れ。

私は車椅子ユーザーで、障害者運動をしている身としてこの文書で伝えなきゃいけないことがあると思う。
それは「怒り」だ。
実はここまで書いていて、伊是名さんの行動に対する批判を倫理的に答えていこうとしていたのだが、今の私の感情的にはそれは無理であることがわかった。

もういい加減にしてほしい。
健常者側のしょうもない遠慮心や、同じ車椅子ユーザーの「私ならこんなことせず、言われた通り熱海で降りる!」とかいう意見。やめてほしい。
今回に限っては社会モデル云々、差別解消法も残念ながら意味をなさない(効果はある、しかしそういうことではなくて)
構造が、これまでの社会の在り方が間違ってるのもわかる。それでも、私が今回感じていることはただ一つ、怒りだ。

悔しくて虚しくもある。
でも、何より怒っている。

なぜ、どうして同じ人間である車椅子ユーザーが旅行をしようと出かけて乗れるはずの電車に乗れず、目的地最寄りの駅で降りたいと願い行動しただけで、こんなにも酷いことを言われなきゃいけないのか。

私も家族がいる身だ。家族旅行もそのうち計画するだろう、その際乗りたい電車に乗れなかったら家族の大切な時間を理不尽(理不尽じゃないとか、事前に確認が必要とかいうな、あんたは歩ける人は、事前に調べるか?対話??ふざけるな。対話する必要等ない)に奪われたなら怒るだろう。
車椅子ユーザーだから、もっとしおらしくするべき?
そんな変なことがあるか。

感謝の気持ちが足りない????????
ふざけないでください。
本当に本当にふざけないでください。
毎日JRが動いてくれることに感謝していますか???
こうして書くと、感謝してるってコメントしてくる人いる、やめてほしい。嘘言わないでほしい。みんな社会インフラとして利用していて、乗った電車がトラブルになり大事な用事に間に合わない事態が起きた時、焦らない人はいないし、舌打ちしたい気持ちの人がたくさんいるでしょう。
それと同じです。

批判のコメントをする人達は皆、自分たちが当たり前に享受しているインフラを意識せずに生きていて、且つ車椅子ユーザーが同じ権利を主張すると「わがまま」「我慢しろ」と上から見下してきている。
何様なんでしょうか。一体…
そして僕のように激しいことを書くと
「お互い立場があるし、権利を主張するだけでなく納得できる着地点を見つけましょう」
怒ってばかりいても、解決にならないし今の時代に合わないですよ♪と言ってくる。。

健常者が何気ない日常を楽しむのと同じように、障害者も同じ何気ない日常を楽しみたいだけなのに、それを望むとわがままだと罵られる。ということは、あなたがた車椅子ユーザーは私たちのように何気ない日常を楽しむ権利はないですよと暗に言っているのと同じです、自覚してください。自覚しなさい。
百歩譲ってこれまで、そういうことを学ぶ機会が日本の教育課程になかったことは残念なことだけれど、それを差し引いてもあなた方は自分とは違う立場の人が困っている時、思いを寄せれず崖から落ちそうで,片腕だけでなんとか捕まっている人の手を知らないうちに靴でつぶしていることを。恥なさい。

もっと優しい心を持ったほうがいい。

さて。
実は階段が健常者にとって駅を利用するための仕組みであったり、新幹線や信号機等は健常者文明を支えるためいかに効率よく経済的に社会を回すためのインフラで、それが既にあなたがたの合理的配慮なんですよ、という話をしてもいいが今回はやめておきます。

インクルーシブ教育が当たり前になり
真の共生社会が実現したなら、このような批判もなければ、私が虚しく怒りながらnoteを更新することもないでしょう。
しかしこのまま、今のままではその社会は遠い先に感じてしまいます。
あなた方が発した、批判や我慢が大事という一見まともに見える意見は多くの車椅子ユーザーや心身に不調を感じる人、生きづらい人たちの心に暗い影を落とすでしょう。
現に私がそうです。強がってはいますが、少し出かけるのが怖くなるのです。
そうして生きにくい社会が出来上がっていきます。

どんなにバリアが解消され、段差が無くなりハード面がクリアになってもあなた方の視線があなたの心が私たちの心を暗くさせます。
どんなに綺麗な景色を見ても、美味しい空気を吸えても冷たくて重たい風が吹いています。

障害者をいじめるのやめませんか。
あなたの心の物差しで測る正義を振りかざすのやめませんか。

もううんざりです。

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971
1987年生 ・10万人に一人の割合で発症する脊髄性筋萎縮症という難病と共に生活👨‍🦼 ・24時間介助者に入ってもらい生活 ・大切なパートナーとの愛の記録 ・マイノリティーとしての自覚を持って生きる・徒然なるままに。