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#25...目的とリスクの関係性

最近、望月安迪さんの目的ドリブンの思考法という本を読んでます。
目的と目標、そして手段をどのように絡ませるのか。
組織をマネジメントしていく上で、いかに目的をキッチリ作ってメンバーに浸透するかで成果が大きく変わる。
こう書くと、よくある自己啓発本と変わらないように見えるのですが、それは私の語彙や表現力の足りなさゆえです。

正直に、自分としてはこの本に出会えて良かったと思ってます。
感覚的に理解していたことを、言葉で整理してもらえた、という感覚です。
また、それを自部門の次期責任者にどう伝えるべきかとモヤモヤしていたところに、共通言語にできる本が出てきて助かった!という感覚でもあります。

今回、この本で得た気づきがあり、これまでビジネスしてきた中で悩んでいたことの一つの答えに結びつきそうだったので、紹介したいと思います。

まず、フレームワークとして、目的と目標と手段が親子関係で繋がっているという構図を思い浮かべてください。
上から下や、左から右。どちらでも良いのですが、樹形図のように、一つの目的に対して、それを達成に導くいくつかの目標がある。
また、その目標一つに対して、それを達成に導くいくつかの手段がある。
頭に思い浮かべられたでしょうか?

私は経営管理という役割を負う組織で、具体的には管理会計と予算管理、またビジネススキーム全体のリスク管理といったことに関わっています。
そのため、職業柄、社員から「新しくこんなビジネスしてみようと思うんだけど何か気になる点ある?」とか、「お客様たっての希望で、通常はこういうやり方をするべきところを、今回だけこういうやり方に変えたいんだけどどうかな?」という相談をよく受けます。

要はリスクを洗い出して欲しい、というリクエストなんです。
すごく表面的な説明だけで、360度抜け漏れなくリスクを洗い出すことなんてできないので、「情報が足りないから背景事情や、ビジネススキームを整理してもらえますか?」と返してました。
そのこちらからの依頼に対して、釈然としない感じで質問者が応じるので、この感覚の違いをどう説明したらいいのかな?とずっとモヤモヤしてました。

今回、この本では目的と目標と手段を使って、成果を出すという側面の話と同時に、その目的を達成するために生じるリスクとどう向き合うのかも説明してくれています。
一番刺さったのは、リスクというのは、達成したい目的があるから発生するもの、という趣旨の言葉。
目的がなければリスクは存在しない。
リスクを洗い出して欲しいなら、それをやりたい目的と目標と手段を明らかにしていかないとリスクになるポイントは見つけられないんです。

そう、この人に聞けば何かそれっぽい回答が出てくるから、とりあえず聞こう、という気持ちも分かるけど、でもリスクを正確に洗い出せるのは相談してきた本人なんです。
そういうことを代弁してくれたと感じてます。

関係する人たちに是非一読を勧めたいと思った本です。

もう一つ、そういった相談を受けた時のフレームワーク。
とりあえずざっくりでいいから、リスクを洗い出すための切り口が整理されたものないかなと思ってました。

この本を読んでて、閃きました。
近江商人の三方よしの考え方の派生です。
自社、商売相手、世間の三方を大きな切り口にして、リスクの有無を整理する。

自社は、営業、製造、バックオフィスにさらに分解。
相手は、受取価値と契約内容に分解。
世間は、会計と法に分解。

この7項目に分けて、それぞれにどんな課題がありそうかを考える。
相談相手が相談したいと思ってることを、その7つの箱に分けて整理してもらうと自然とリスクが見えるのではないか、と思います。

そんな発見をしたことを今日はお知らせして締めくくりにします。
ありがとうございました。

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