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経営管理の仕事とは

こんばんは。
今の会社(三社目)で、経営管理部という組織を10年率いてきました。
管理会計、財務会計、法務を見てきたわけですが、自分の役割は、経営管理部という組織名をもらっているものの、どんな仕事なのか改めて整理してみようと思います。

今の会社に入った時は、売上30億、利益率40%、社員数150人くらいだったので、経営管理という組織ながら、本当にいろんな仕事をしてきました。
採用の会社説明や、社員研修も。
今は売上100億、利益率20%、社員数450人くらいになったので、昔と比べるとある程度職務範囲は整理されたと思います。

まず、具体的にどんなことをしてきたか。
管理会計を使って、会社が目指す目標売上、利益率を定め、それに向かって日々の実績をまとめて財務諸表で表現しつつ、社内に目標に対する現在地を示す。
少し幅を広げて、日々の数字の妥当性を担保するために、処理ルールを建てつけることも。
また、法務的な契約リスクへの対応や、取締役会などのガバナンス対応。
これらのことをしてきました。
社内の売上基準を変更したり、管理会計の仕組みを入れて、部門に説明して理解してもらうことからスタートしました。
アメーバ経営もコンサルティングを受けて導入しましたが、ジャストフィットしないので、自分で大幅に変えてみたり。
その時には、なかなか理解もされませんでしたし、かなりしんどかったですが、10年経つと数字が見えることが当たり前になるので、ようやく社内で認められるようになったと思います。

改めて思うのは、経営管理という仕事は、
・会社が正しく経営されるように仕組みを作り、それを維持すること
・会社が、目指している方向に着実に進むように、目標を決めて現在地を示すナビゲーション
・それらの結果、社員が安心して働けて、かつやりがいをもって日々働ける風土を作ること
こういった役割があるのではないかと思います。

そのため、ルールばっかりの頭でっかちと思われることもありますし、四面楚歌の状況にもなります。
反対してるのが私だけみたいな状況も。。。

会社を健全に成長させるために必死になりながら、でもリスクを正当に評価するために細々と指摘するからめんどくさがられる。

年度計画を立てるときも、売上をいくらにする、ということについて、それだけの市場成長性があるのか、その市場でそれだけのシェアを取るためにどんなアクションをするのか、ストーリーとして語れるかとかを気にして聞いてしまう。

経営管理という仕事は、改めて会社の中心だなと思います。
目の前の一つ一つの仕事は地味で、一見何のための仕事なのかも分からなくなりますが、会社を数字で捉えている以上、それを押さえている経営管理次第で会社の成長は変わると思います。

しんどい仕事ですが、結果会社が成長する、とか、会社の舵取りに関われるのは何よりのやりがいだと思います。

ただ、自分の見識を広げようとした場合に、何を学ぶべきかは非常に悩ましいです。
幅広すぎて、仕入れる情報が多い、、、。

あと、次世代を育てるのが難しい仕事だと思います。
これは、どこの会社でも同じ課題なのではないでしょうか。

私の場合、10年もやってるので、部門責任者からの信頼も得られてますし、発言に対する信頼も得られるようになりましたが、後任がいきなりそれを得られるわけじゃないです。
なので、引き継ぎ当初はどうしても効率が下がる。
3年から5年くらいは育つまで時間がかかるのではないかと思います。
また下積みが大変。。。
地味な仕事を理解してないと、ガバナンスの勘所とかも分からないし、部下の信頼も得にくい。
ジョブローテーションをうまくやりながら、計画的に育てないと、たぶん育たないし、外からCFO経験者を引っ張ってくるには、対価が合わないかもしれない。。。

自分のキャリアで転職サイトに登録すると1000〜2000万くらいの求人が紹介されました。
今そんなにもらってないよ、、とも思っちゃいますが、それだけ育てにくい仕事かつ、重要なポストなんだと思います。

これから就職する方、経営管理や管理会計の仕事は、10年やって初めて評価されると思いますので、コツコツ頑張ってください。

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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