勉強ってさせた方がいいんですか?
"勉強ってさせた方がいいんですか?"と、
最近5歳児の保護者からよく相談されます。
数ヵ月後には小学生と思うと焦りますよねー!
でも、私は返答は決まってこれ。
「習いに行ったり、家で勉強する必要は”今は”ないと思います」
個人的な意見ですけどね。
保育士の視点で見ると。
この2つの前置きを必ずしてますが。
今の時代は、小学校に入学するまでに殆どの子どもがひらがなを書けるようになって卒園してていきます。
ひらがなどころか、カタカナと簡単な漢字がわかる子もいれば、算数、英語を公文で習う子も。
私が今担任している子の中では小学2年生の算数の勉強をしているという子もいます。
その子に関しては、できるできないで評価されているので、普段何かやる時も自信がありませんでした。
できないのレッテルが怖いから鬼ごっこも仲間に入らず、見てると言ってたりして。
今はその子のできる(得意な)ことを認めて、クラスの友だちにも認めてもらえる環境を作ったことで、いろいろな場面で自信がついてきました。
前置きが長くなりましたが、
なぜ私が勉強に反対なのか。。。
反対というか、
は?5歳で勉強?そんなんなんで生まれて5、6年の子にさせるの?
これからずっとできるできないで評価されてしまう日本の社会(教育)が待ってるのに?
というのが本音です。
勉強が早くできればいい?
いくらひらがなが書けても、集団の中で指導者の話を聞いて理解する力がなくては勉強なんてついていけないのでは?
いくら勉強ができても、友だちとやりとりするのが苦手だったら?えんぴつ持ってたらコミュニケーション能力が身につく?
というのが私の意見。
私も小学校に上がった時に困らないように...は考えています、もちろん。
一緒に働いている保育士も同じように考えています。
考えてるからこそ、言いたい。
伝えたい。
今、実際に多いんです。
公文行かせてます。英語行かせてます。というお子さんでも
集団で何か相談して決めなきゃいけない場面で、
話についていけない子、
集中力がもたなくて途中で考えることができなくなってしまう子、
なにをみんなが相談してるかさえもわからない子、
でもひらがなは書けるんです。
だって書かされてるから。
小学校で字の勉強が始まるのは、
発達段階として文字を習得できるようになるからですよね?
でも、それと同時に字に興味が出てくる成長段階でもあります。
これを忘れがち。これを忘れちゃダメです。
興味→学びですから。
やらされるよりも、自分から興味を持って習得したことは
とっても嬉しくてわくわくしますよね。
これから生きていく上で、
人間である以上必要な力、
自分のことをアウトプットして
他人の存在を理解しインプットする
そういう力は、
大人になって、急に養われるものじゃないんです。
小さい頃から子どもたちは、人間関係を築き上げることを学んでます。社会を学んでるんです。
その学ぶ機会を勉強なんてもので(←言い過ぎ)奪わないで欲しい。
小学校に上がると、友だちとのやりとりに大人が介入することが格段に減ります。
大人が集団の中で見守っていられるのは、幼児教育の間だけ。
思いっきり遊んで
思いっきりぶつかって
思いっきり泣いて
思いっきり笑って
また思いっきり遊んで
そうやって生きていく力を身につけて欲しい。
その力があれば、
自分の夢中になれる好きなことを見つけて
そのために何かを一生懸命頑張って
困難な壁にぶちあたっても
好きなもののためならと
踏ん張れるようになると思うんです。
私は、幼児期という大切な時期に、
1日の起きている大半の時間を過ごさせてもらっている大人として、
子どもたちに生きていく力を身につけてもらいたいと思いながら、
毎日笑って、毎日思いっきり遊ぶことを楽しんでいます。
けれど最近は保育現場でも保護者のニーズばかりに目が行き、
お勉強が重視されているところ、凝った発表会や運動会が多くなってきているように感じます。
子どものありままの姿ではなく、決められたことができるかできないかで評価されなくてはいけない保育園、幼稚園。
なんかさびしいです。
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