![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63479965/rectangle_large_type_2_38c8d1a690e9b221b27421e0f64ff79f.png?width=1200)
細胞間結合と骨格 まとめノート(CBTにも出題あり)
こんにちは、すい@医学生です。今回は細胞骨格について紹介します。
細胞骨格を勉強している人、復習したい人、興味がある人向けです。基礎的な部分ではありますが、忘れやすい範囲でもあります。
CBTでも出題されていたので、覚えておきたい部分です。忘れてしまった人はぜひこの記事を読んでみてください。
1.全体像
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63475169/picture_pc_6f56a7d524a545e45fc8848b983d6992.png?width=1200)
細胞骨格には、中間径フィラメント、微小管、アクチンフィラメントの3種類があります。大事なのはそれぞれの働きで、
中間径フィラメントは細胞構造を支える細胞骨格そのもの!
微小管は中心小体から細胞の隅々までの輸送経路になり、極性があるので単純な決まった動きに関わる!
アクチンフィラメントは筋肉の動きと細いので細かい動きに関わる!
です。
中間径フィラメントは細胞骨格ですので細胞内のいたるあたりに散らばっています。
一方、微小管は細胞内の物質輸送がメインの働きですので、中心にある中心小体から細胞の外に向かって伸びています。
そして、アクチンフィラメントは細胞の運動に関わっていますので、細胞表面に分布しています。また、筋肉の動きに関わることでも有名ですね。
最後には、細胞間結合についても触れます。
では、もう少し詳しく一つ一つを見ていきましょう。
2.中間径フィラメント
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63475399/picture_pc_acaaf1beaf2d69aa344868374a3ca78c.png?width=1200)
中間径フィラメントは糸状のものを単量体として、それが二つでねじれて二量体に、さらにそれら二つがねじれて四量体になります。そして、四量体が8つ集まり、一つの糸を形成します。
まるで蚕の糸を手繰り寄せて合わせて糸を作るような感じですね。
したがって、中間径フィラメントは強力で、対称性がありますので極性を持ちません。細胞の骨格にもってこいですね。
3.微小管
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63475631/picture_pc_14ab685e6e32c018e8c6b3aa2247c6b5.png?width=1200)
微小管はαチューブリンとβチューブリンの二種類があり、それらが規則正しく交互に結合することで糸ができていきます。
異なるものが結合してできていますので、対称性はなく極性が生まれます。実はこの極性があることこそが理にかなっているのです。
この極性があることで、プラスの物質はマイナス端に、マイナスの物質はプラス端に行くことを利用して物質を輸送するのです。(簡略化しています)
また、二本の微小管を使うことで極性を大きくずらし、簡単な右・左といった動きを行うことができます。
この動きによって、精子や微生物の鞭毛、気道内にある繊毛の右・左の動きを行っているのです。
4.アクチンフィラメント
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63476333/picture_pc_dedae5ae39fcfde81b413ddbc3072db7.png?width=1200)
アクチンフィラメントはアクチンが沢山結合することでフィラメントになります。アクチンはアクチンフィラメントに結合すると、ATP を捨てて、ADPの状態に変化します。
つまり、アクチンフィラメントのアクチンはADPを持っている状態になっており、ADPを持っていますので対称性が失われて、極性を持ちます。
アクチンフィラメントもこの極性を利用して、細胞の運動に関わるのです。ちなみに、アクチンフィラメントは中間径フィラメントや微小管よりも細く、本数が多く含まれていますので、微絨毛などの細やかな動きにも対応できるのです。
5.細胞間結合
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63478446/picture_pc_d57d3302d58633b9d21f9590137ee929.png?width=1200)
細胞間結合には5種類があり、図のようになります。これだけでは分かりずらいので、表にしてまとめてみます。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63478889/picture_pc_a5316ec23191019d42476556e9af4aec.png?width=1200)
では、一つ一つの結合について見ていきます。
密着結合はその名の通り、細胞間同士を密着させます。そのため、細胞外の上にある物質は簡単には下に行くことができません。よって、細胞の上と下に物質の偏りができて極性が生まれます。これを細胞の極性化といい、密着結合がこの極性化に一役買っているわけです。
なお、繋ぎ目の物質はクローズ→クロ―ディン、上から下へ物質を「送る×」→オクルディンと私は覚えています。(笑)
デスモソームは中間径フィラメント同士をつないで、細胞骨格を組織単位で維持しています。ちなみに、繋ぎ目の物質のカドヘリンの結合にはカルシウムが必要なのでこの名前になったそうです。
ギャップ結合は表のとおり、細胞間の間の物質の輸送をするために、コネクソンが6つ集まって円柱のようになっています。この結合は、大雑把に覚えておくだけで良いと思います。
最後に、ヘミデスモソームですが、これだけ細胞と基底膜をつないでいます。構造を繋いでいるだけですので、中間径フィラメントが結合しています。繋ぎ目の物質はインテグリンです。これは消去法で覚えていますね。
これで細胞骨格については以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
コチラもどうぞ↓
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?