好きとか嫌いとか

僕は、自分のことが大好きです。
彼は、自分のことが大嫌いです。
彼は、人のことを批判的な目で見ることが多いです。
僕は、そんな彼の癖が嫌いです。
でも、彼の健気なところは大好きです。
時折、彼はすぐに見栄を張ります。
彼のそんなところが、少しだけ好きで、でもちょっと嫌いです。

ある日、彼に「それ、嫌い」と言いました。
すると、「『嫌い』っていう言葉が嫌い」と言われました。

みんなそうだと思います。
「嫌い」って人に言われるのは、嫌なものです。
僕も嫌です。そう言ってきた相手がどんなに嫌いな相手でも嫌です。

どうして、みんな「嫌い」が嫌いなんですか。

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僕は一時期、「嫌い」っていう言葉が嫌いすぎて、「嫌い」っていうのやめてました。
「好き」と言うか、「好きじゃない」と言うか、何も言わないか。

でも、その必要ないなって。
どうしても嫌いなものはあります。
中には、一方を好きになれば、もう一方を嫌いにならざるを得ないものもあります。

だから、「嫌い」だっていうことを嫌うのを止めようと。
「嫌い」だって思うことは、自分が思っているほどに悪いことではないです。

それが人間らしさです。
好きなものもあれば、嫌いなものもある。

だから、素直に、嫌いなものは「嫌い！」と言ってしまおうと。

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でも、これ、とある友人には通用しませんでした。

そりゃ、そうですよね。
これは僕の裁量であって、人に押し付けるものではありません。

だから、やっぱり、好きとか嫌いとかいうの止めようって。

どうせ好きか嫌いかわからないものだってありますし。

だから、
今日も僕は最高の僕だし
彼は今日も他の自分になりたいだろうし
彼が他の人を批判的な目で見ていようと、
僕はその彼に肯定的な見方を伝えるだけです。
健気な彼はそのうちそれを受け入れてくれるでしょう。
時折彼は見栄を張りますが、
僕も一緒に見栄を張らなくたっていいような未来を一緒に見られたらいいなって

思います。