ピュア
ボクシングを見て、『小さな巨人』を見て、ちょっと遅れて途中から『フランケンシュタインの恋』を見た。
小ネタに笑いつつ(研のくだりとか……)、ああ、こういう人(途中から見たので、「人」で合ってるのか分からないけども綾野剛君の役どころね)をピュアって言うんだな~と好ましく思いながら見ていた。
ふと。
ピュアって純粋って意味だよね?普通、ピュアは褒め言葉だよね?…だけど、私はこの言葉で兄に呪いをかけられているのだ。
ピュアなバカ。
ピュアなバカ。
ピュアなバカ。
リビングから何度も私の名を呼ぶ兄に「なあに?」と2階の自室から降りていくと「…こ、…んこ、うんこ、うんこ!うんこ!」と呼び続ける兄。
いつも同じ場所で隠れて、私に「ワッ!」と言って驚かせる兄。そのたびに「うわーっ!」と驚く私。
何か質問をすると、巧妙に嘘を混ぜて私に教え、私が「学校で恥をかいたよ!」と怒ると、「実験だよ」と言って悪びれもせず、また何度も騙す兄(そして何度も騙される妹)。
思い出すとキリが無いが、なぜか毎回してやられてしまう私はピュアなバカなのだろうか。
こうして大人になってみると、兄の方がピュアなバカなんじゃなかろうかと思うが、とにかく、ピュアにバカはよく似合うらしい(太宰治風)。
知恵をつけ、人間としての生きていくための処世術をたくさん身につけていくと、賢く振る舞えるようにはなるけれど、ピュアさはどんどん失われていくような気もする。ピュアで居続けるって難しいことなのかも。
だからこそ、人はこうしたピュアな人格のキャラクターにどこかで憧れもするし、尊くも感じるのかもしれない。
この手のキャラクターの行く末は……よくあるパターンに終わってしまうのだろうか?とちょっとみぞみぞしつつ、続きを楽しみにすることにしよう(今のところ、ちょっとドタバタした感じだな)。
ありがとうございますサポートくださると喜んで次の作品を頑張ります!多分。