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良い会社をつくるための『一番効果的な方法』について考えてみた

こんにちは、お金が入るでかねいりです。

中堅・中小企業を良い会社にすることを命題にしながら、経営コンサルタントをやっているわけですが、先日、ある経営者のお話を聞き、改めて考えたことがあり、そのお話をお伝えできればと思います


■良い会社とは?

小宮コンサルタンツ代表の小宮一慶氏は「良い会社」をこう定義しています。

①商品・サービスを通じてお客さまに喜んで頂き、社会に貢献していること
②働く仲間が幸せであること
③高収益であること

この3つが同時になされている会社を良い会社と言っています。

さらに加えると、「永く続いていること」ということも良い会社の要素だと考えます。
逆に言えば、「つくったらつぶさない」ということ。つぶれてしまうと、取引先や社員、関係者に対して多大な迷惑をかけてしまうことになる。

「永く続いていること」も加えた4つのことを同時に成し得ることは、簡単なことではありません。

■良い会社をつくるための方法とは?

いわば、この方法について、15年以上、試行錯誤をして、経営の現場で伴走させて頂きながら実践をしているわけですが、これが本当に難しい

言い換えれば、良い会社になるためのいくつもの変数を見つけ、それに対して効果的な手を打ち、それが絡み合って積み重なって効果を発揮していく。その方程式は、とても複雑です

しかし、A社の経営者とその社員のお話から、その中でも、一番効果的な打ち手があると考えるようになりました

A社の経営者のお話を聞くと、この会社、見事なまでに良い会社でした。
そのためにいろんな施策を打っていましたが、やっていることは他の会社と大きくは変わらない
なぜ、ここまで良い会社になっているのか腑に落ちませんでした

その後、社員の方に個別に話を聞く機会があり、「どの打ち手が一番効果を発揮していると感じていますか?」と質問をしました。

そうしたところ、その社員の方は「社長が一番がんばっているんですよね。新しいことをやるときは、一番勉強していますし、挨拶や掃除でも一番、一生懸命やっているんです。それを見ていると自分ももっとがんばらないとと思うんです」と。

いじわるな私は、「でも、そこまでできないよと思う社員の方もいるんじゃないかですか?」と質問をしてみました。

すると、「そうですね、そういう社員もいると思いますが、たぶん少ないと思います。社長への感謝の気持ちも強いですからね」と。

この話を聞いて、妙に腑に落ちたのです。

■なぜ腑に落ちたのか考えてみた

そのポイントが「意思決定」でした。

経営者や経営幹部は、会社の重要なことに対して意思決定ができる権限があります

言い換えれば、会社を変えられる決断ができる存在です。

その意思決定次第で、会社は良くもなれば悪くもなる。

あえてここで、『会社の重要なこと』と書いたのですが、これは、会社の存続を決めるとか、未来の方向性を決めるとかだけではなく、会議での発言であったり、会社の中の小さな施策を実施するかしないかであったり、社員への声掛けであったり、小さなことも含めてを言っています。そう考えると、経営者や経営幹部は、決断の数が山ほどあることになります。

なぜそう考えたのか?

経営者や経営幹部のひとつひとつ小さな行動や発言の意思決定が、『会社としての行動の基準』となり、会社に対して重要な影響を与えると考えたからです。

例えば、こうです
「経営者がこういう行動取っているんであれば、こんなもんでいいか」
「幹部がこの程度のあいさつなら、私たちもこのくらいでいいか」

社員はその一挙手一投足をよく見ています。一方で、経営者や経営幹部は、自身の普段の何気ない行動の決断が、会社を変えるほどの影響を持っていることを意識している人は多くないと感じています。

そう考えると、A社がなぜ良い会社なのかということがとても良く腑に落ちました。

■良い会社になるか、ならないかは、経営者や経営幹部の決断次第

経営者や経営幹部が、

「何を思い、決断するのか?」
「何を基準に決断するのか?」
「何を心のよりどころに決断するのか?」
「何を目指し、決断するのか?」

その決断のひとつひとつが経営者や経営幹部自身の行動の変化につながり、それが社員に伝わり、結果が変わっていく。

『上位者の影響力』・・・人は良くも悪くも上の人を見て動く

「上の人がやってるんだった、私もやろう。」
「上の人ががんばっているから、私もがんばろう。」

良い会社をつくる上で、この法則は、あなどれないと感じています。

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