27歳男性なんとなく人生に満足する

※少し重い話なので不快に思われる方はご注意ください

タイトルの通りだ。

何となく人生に満足してしまった。
いや、飽きてしまったという方が正しいのかもしれない。

ここ最近、あれがしたい、これがしたいという欲がめっきり減ってしまった。趣味も以前ほど楽しくなくなったし、プライベートで心から熱中できるようなものがなくなっている。大人になったからだと自分に言い聞かせる。

中学生までは自分の将来に希望を持っていた。何にだってなれると思っていた。しかし、高校で挫折を味わった。自分は凡人以下だと気が付いた。その頃から自分の能力を活かせることに集中しようと思うようになった。あまりよくない言い方をすると自分の欲から逃げることが増えた。

大学はとても楽しかった。高校は挫折の連続で半分死んだような生活を送っていた。そこから比べると地獄から天国に上ったも同然だった。ただ、高校時代のトラウマを引きずって自分の欲に忠実になることは避けた。それでも十分に楽しかった。この頃から現状に満足することを覚え始めた。

就職活動はうまくいったとは言えないが、それなりの規模の会社に入れた。周りの人は皆優しく、ネットで見かけるブラック企業と比べると遙かにマシに思えた。自分の成長を着実に感じることが出来ている。高給という訳ではないが、それなりに給料はあり一人暮らしの割に貯金も出来ている。高校時代のトラウマも徐々に薄れてきて、自分の欲に正直になろうと思った。仕事のプライベートの両立、彼女が欲しいと思った。

ただ、上手くいかなかった。段階を踏んで確信を得たうえで意を決して告白をしたが、相手を傷付けてしまった。高校時代のトラウマが蘇った。自分という人間の小ささを再認識した。

夢とか希望とか欲とかそういうことを考えるのはやめようと思った。自分が出来ること、自分がやるべきことにだけ集中しようと決めた。すると、徐々に気持ちが楽になった。そして今のままの人生で別に問題がないなと思うようになった。同時に人生においてこれ以上取り組むこともないな、と飽きを感じた。

会社で雑談をしていると「まだ若いから人生これからだな」とよく言われる。世間一般ではそうなのかもしれない。ただ、僕は人生に満足しているし、飽きている。人生これからと言われても正直ピンとこない。

冗談交じりで「人生満足しているから、特にこれ以上やることないです」とか返事する。決まって返ってくるのが「結婚もしていないのに何言ってんだ」とか「もっと人生には楽しい事があるんだぞ」とかいうことだ。彼らの言うことは間違っていない。間違っていないから特に否定する気にもならない。1つ違うとしたら、彼らのいう楽しい事や人生のイベントが僕の人生には設定されていないであろうということだ。スーパーマリオブラザーズでポケモンバトルをすることは出来ない。それと同じだ。設定されていないイベントを実行することは不可能だ。

世界各地では今でも戦争や紛争が起きているし、国内を見渡しても震災や理不尽な目に遭っている人が大勢いる。そういう人たちに比べると僕は非常に恵まれていると感じる。五体満足で衣食住は完備されていて、遠く離れているが両親は健在、友人もいる。仕事で虐げられることもない。これ以上望んでいいのだろうかと時折考える。

未来ある子供たちの痛ましいニュースを見るたびに僕自身の余命を分けてあげたいと思う。こんな向上心がない奴より子供たちの方が有意義に人生を使ってくれるはずだ。ただ、そんな漫画みたいなことは現実では起こらない。

僕は明日からもこれまでと同じ毎日を繰り返すのだろう。自分の能力で処理できる範囲で物事をこなしていく。別にそれが悪いことだとは思わない。良い意味での刺激が欲しいとは思うけど、たぶん無理だろうと漠然と考える。それならせめて自分自身で死を選ぶことが認められる世の中になってほしい。

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