サッカーには夢がある

乱文ですいません。久しぶりに投稿します。

10月16日に行われたサッカー天皇杯決勝。J2で18位のヴァンフォーレ甲府がJ1で3位のサンフレッチェ広島を相手にPK戦までもつれる死闘を繰り広げ優勝を果たした。
NHKの中継に映った旗を振るおじいちゃんが男泣きをする姿を見て思ったことがある。

サッカーには夢がある

日本のプロスポーツで一番集客力があるのはおそらくプロ野球だ。シーズン中は毎日のように試合が行われ大勢のファンが球場に詰めかけ、その数は全球団で1試合平均1万人を簡単に超える。
サッカーJリーグは全チームが1試合で平均1万人を集客することはまずない。J1所属のクラブや人気クラブ、ビッグネームが在籍するなら可能かも知れないが、すべてのクラブがそういうわけではない。人気度知名度という点ではプロ野球の圧勝だろう。
けれども、JリーグにはJリーグにしかない良さがあると思う。その1つが地域に根差しているという点だ。Jリーグに加盟している全58チームが40都道府県にそれぞれホームを構える。Jクラブがないのは福井、三重、滋賀、奈良、和歌山、島根、高知の7県だけど、福井と和歌山を除く5県にはJFL所属のチームがあり、Jリーグ参入を目指している。各都道府県に最低1つのJクラブという構図が出来上がりつつある。
一方のプロ野球の在籍都道府県は北海道1、宮城1、東京2、神奈川1、埼玉1、千葉1、愛知1、大阪1、兵庫1、広島1、福岡1となっており都市部にしかチームが存在しない(独立リーグはNPBとは別団体のため今回の話からは除く)。ラグビーのリーグワンは都市集中の傾向がさらに顕著で23チーム中12チームが関東圏に在籍している。それぞれ競技特性や、競技人口数、プロリーグ参入の障壁などがあり簡単に比較はできないが、全国に地元クラブが存在するのはJリーグの特徴であり良さ、そして価値だと思う(バスケBリーグも全国に地元クラブがある)。

 地元のクラブの活躍はスポーツが好きな人にとっては嬉しいものだろう。応援するという行為はストレス発散とリラックス効果を与えてくれるらしい。さらに、帰属意識が高まり共に応援しているファンやサポーターとの一体感も芽生える。出資しているスポンサーやパートナーも投資に対する効果を実感できる。地元メディアも取り上げる話題が増える。地元のクラブが街を一つにして活気を与えてくれる。
今回、甲府の活躍で「はくばく」が一躍有名になった。20年以上ユニフォームスポンサーとして支えていたそうだ。成績が良い時も悪い時も応援を辞めず、サポートを続けてきた姿勢には頭が下がる。地元企業が地元クラブをずっと応援してくれるというのもJリーグならではだと思う。
 
サッカーという競技の特性上、番狂わせが起きることが他競技より多い。今回の天皇杯も番狂わせの連続だったと思う。だからこそ、たとえ相手が格上でも地元クラブの活躍に期待せずにはいられない。前述したおじいちゃんは20年ほど甲府を応援しているそうだ。このように長く応援しているファンやサポーターはたくさんいる。そういう人々にとってクラブは生活の一部であり生きがいになっていることだろう。クラブの数だけファンやサポーターがいて、クラブに思いを託している。
今回の甲府の優勝は様々なことを示したと個人的には思う。都市クラブでなくても優勝が出来ること、地方にプロチームが存在する意義と価値、諦めなければ思いは実を結ぶこと。そしてそれらはサッカーだからこそ起こったこと。

結局言いたいことは


サッカーには夢がある。

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