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私が大企業エンジニアを辞めてPh.Dの道に進んだ理由

この記事では、筆者である私が、これまで勤めていた大企業を退職して、Ph.D取得という全く異なる道を歩み始めた経緯を紹介しています。
(後でも説明しますが、Ph.Dとは博士号のことで、博士課程を修了したときに得られる学位です。)

なぜ大企業を辞めたのか?これからどんなことをするのか?ということにフォーカスを当てて記事を執筆しました。

「今働いている会社を辞めたいけど踏ん切りがつかない」
「今やっている仕事があまり楽しくなくて、もやもやしている」
などを思っている方にとって、今後の考え方に良い影響を与えることとなれば嬉しいです。

これまでの仕事~大企業エンジニア~

私は大学院の修士課程を修了して、大手の自動車メーカーで働いていました。
電気自動車関係の開発・設計の仕事に携わっていたのですが、いわゆる花形部署で楽しく仕事できていました。

普通の企業では経験できないんじゃないかと思うくらいに、非常に良い経験を積むことができたと思いますし、退職した今でも会社には感謝の気持ちでいっぱいです。

満2年という短い期間、26歳という年齢で退職する決意を決めました。

ちなみに、記事の後半で、大企業を退職した理由をいろいろと書きましたが、大企業を批判するつもりは全くありません。

むしろ、素晴らしい環境が揃っていると思う場面も多かったです。ただ、私にとって、若いうちに別の環境で挑戦しようかなと思っただけの話です 。

これからやること~Ph.Dの学生~

今後は、大企業の会社員から1学生に戻ります。

大学院の修士課程で所属していた研究室に戻って、博士後期課程の学生として3年間研究をする予定です。
皆さんにとって馴染みがあるかはわかりませんが、Ph.D(博士号)を目指す学生ということになります。

なぜ大企業を辞めたのか?

私が大企業を退職した主な理由を説明していますが、これはあくまで自分が感じたものです。他の人にとっては違う意見を持っているかもしれませんし、すべての会社において当てはまるとは思っていません。

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■自分でルールや仕組みを作りたかったから

良くも悪くも、大企業ではルールや仕組みがしっかりしています。

一つの仕事に関わる人数が多いから仕方ないことですし、ビジネスモデルとしては優れています。

ただ、私はそのルールや仕組みがどうしても歯車として社員を回しているような感じがしてしまいました。サラリーマンとして求められていることは、その歯車にいかに適用するかということです。

その中で、過去に決められたことを変えるには非常に大きな労力が必要になります。

自分の場合、仕事してる中でやりづらいことがあると、「ここ変えたいな!」とか思ってしまうのですが、動きが制限されてもどかしい思いを何度かしていました(笑)

そう思う中で、自分でルールや仕組みづくりをしてみたいと思うようになりました。

■青天井に努力したいと思ったから

大きな組織で働く中では、仕事を頑張っても頑張らなくても、ぶっちゃけ待遇はそこまで変わらないです。

そりゃ今のご時世、多少は年間のボーナスで差がつくようになっています、でも、それも大したものではないです。

よく「働きアリの法則」とか言われていますが、まさに大企業では、一部の頑張る人が大多数の頑張らない人を支えているような感覚がありました。
言ってしまえば、やればやるだけ搾取されてしまう。そんな感覚ですね。

もちろん、頑張らない人は後々どこかで痛い目を見るんだろうとは思います。でも、そういう環境にいるうちに、自分も頑張らない側の人間になってしまうのではないかと思いました。

年齢などにかかわらず、頑張っている人に対しては、やっただけモノが還ってくる。そうして、さらなる努力ができる。そんな環境がないといけないのかなと、若いながらに思ってしまいました。

■自分という個性をもっと出したいと思ったから

大きな組織で働いて、少し閉塞感的なものを感じてしまいました。

先にも述べましたが、大企業では、決められたルールや仕組みの上で仕事をこなすことが大事であって、やり方やその人のパーソナリティが重視されるということは少ない。

あとは、会社生活において優先順位が上がるのは、やっぱり上司なのかなあと感じました。自分の個性は重要ではなくて、良くも悪くもいかに上司に合わせることができるかがサラリーマンとして必要なスキルなのかなと思ってしまいました。こういった点で、少し窮屈さを感じてしまったところはあります。

なんで研究の道なのか?

それでは、いろいろ選択肢がある中でなぜ研究の道を選ぶことになったのか経緯を説明します。

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大学院での研究生活が楽しかったから

色々悩みましたが、最終的には修士課程の時の研究生活が楽しかったからです。

私の場合は、指導教員がとても良い人で、個人の好きなように研究を進めるというスタイルでした。
(放牧主義とも言えるので、相性合わない人もいるかもしれないですね(笑))

自分で考えたように物事を進んでいく。その感覚が非常に好きでした。

もちろん、独りよがりになることはいけません。でも、自分の判断で物事が動いていく感覚は非常にエキサイティングなものですし、大きな成長にもつながったと思っています。

エンジニアとして成長したかったから

日本では、博士課程の学生に対して、給与面だったり卒業後の雇用について、ネガティブなイメージが蔓延っていると思います。私自身、これはとても残念だなあと思っています。

私が思うに、博士課程では、やる気さえあれば修士課程以上にたくさん成長の機会があります。優秀な研究者と触れ合う機会があったり、海外で自分の研究を発表したりと。

なので、博士課程での機関でしっかり実力をつけて、社会から求められるような人材になれば、ネガティブイメージなんか跳ね返して引く手数多にだってなれるはずです。

だって、そもそも博士課程の人数が少ないんですから。希少価値が上がりますよね。

目的意識をもって博士での生活をしていれば、絶対に誰にも替えがきかないような人材になることができると信じています。

フリーランス的な働き方に憧れがあったから

会社員を経験してみて思ったのですが、やっぱり自分の時間に自由はきかなくなりますね。

私の場合、忙しい分にはあまり気にすることはないのですが、定時という時間に縛られるのが一番きつかったですね。
好きなことであれば定時とか関係なく、深夜でも土日でも仕事していたい人間なんです。珍しい人種かもしれませんが(笑)

今、会社を退職しているわけですが、自分の時間がありすぎてびっくりしています。時間の制約がほとんどない。もちろん、研究の打ち合わせや学会がある場合は異なりますが。1日の時間の使い方はほとんど自由です。

でも、自分の未来を自分で切り開いている感じがして非常に楽しいですね。フリーランスってこんな感覚なんだと実感しています。

若いうちに色々と挑戦したかったから

今回、退職して学生に戻ったわけですが、こんなこと歳をとってからじゃ絶対にできないと思います。
一応、これから少なくとも3年間は学生の身分となるので。そんなこと、結婚してからじゃ絶対にできないですよね(笑)。
今回は、若いうちの特権だと思って、わがまま使わせてもらいました。

あとは、博士課程を修了したときには、29歳という年齢。こんな年齢で学生やっているという人は少ないですよね(笑)。できるだけ早いうちに就活なりしたい。

今後について

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大企業での経験をしっかりと活かしたい

私自身、大企業で学んだことは非常に多いです。正直なところ、まだまだ大企業に所属して学びたいと思ったこともあるくらいです。今後は、その経験を活かしてこれからの仕事を進めていきたいです。

大人は結果が全てです。たくさんの成果を出そうと意気込みしております!

人生一度きり、自分がやりたい道に進むのが一番

この選択は、親にも止められました。まあそうですよね。有名な大企業を辞めるわけなので。心配にもなりますよね。やっぱり親的にも、日本での博士課程学生に対する扱いが酷いと騒がれていることは知っていたようです(笑)

とにかく、頑張ります。今はワクワク感しかないですが、これからはつらいことだってたくさんあると覚悟しています。そんな中でも、自分がやりたいと思って進んだ道です。とにかく、後悔のないように1秒でも無駄にしないように過ごしていきたいです!


これからも応援していただけると嬉しいです!

最後まで読んでいただきありがとうございました。








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