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「新版もう一度読む 山川地理」

田邉裕著

地理がヤバい!

そもそも私は地図が好きで、知らない場所であれば、まず自分の位置をグーグルマップで確認したくなる。また知ってる所であれば、知っている道よりは、わざわざ知らない道を通りたくなる・・という、ちょっと変わり者だ。

初めに地理に関心を持ったのは、小学校の理科の実験の時だったと思う。傾斜のある長い箱に土や砂を入れて、上から水を流し「川」がどうやってつくられるのかを見た時、何故かワクワクしたのを覚えている。

また高校の実習で「地形」を見に行った時の、地理の先生がとにかく面白かった!歩く時、普通に歩けばいいのに、距離を測るためなのか、わざわざ歩数を数えて曲がり角に差し掛かると、ひゅっと直角に曲がって歩いていた。

高1のJKである私たちは、おはしが転んでも大笑いする仲良し3人組だったので、地理の先生は常にものまねの対象だ!ものまねをしては3人でお腹を抱えつつ、よくトイレに駆け込んだものだ(笑)


この本の「まえがき」の一番初めにある、吉田松陰の言葉が素敵だ!

地を離るれば人なし、人を離るれば事なし故に事を成さんと欲する者はまさに地理を究むべし

おぉ~なるほど!!

それを引用した内村鑑三は、「 地理学は実に諸学の基なり」と、その重要性を説いていた。

おぉ~~そうかもしれない!!

実に範囲が広い地理学は、経済活動・社会生活・人口・文化など、それぞれの関係性をも追求している学問だったのだ。


例えば戦争時の戦略的地図が、国家機密でもあることからも地形を含む「地理」の重要性がわかる。太平洋戦争初期のマレー攻略戦において、たまたま現地で拾った地図によって成功したとも言われている。

また、こんな話もある。

そもそも日本地図を初めて描いた伊能忠敬においては、50歳過ぎてから自分の足で歩きながら地図を描いたという。寿命の短い明治維新頃の50歳なんて、ほぼ「おじいちゃん」状態だっただろうに。

いったいなぜ、天文学専門だった伊能忠敬は、そこまでしても地図を描きたかったのだろうか?

その答えは、韓国で初めて描かれた地図である「大東輿地図」という映画の中の、主人公のセリフの中にあった。

「何故そこまでして、地図を描くのか―?」

「心がときめいてしまうから、どうしようもない。」

確かにそうだ。
知らない土地を歩きながら、こうなっているんだな~と知った時の、感動はたまらない。

「地理」に恋するなんて・・・

何やら私の人生の中で、想像もしなかったことが、起こってしまったようだ?!

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拙い文章を読んで頂いて、ありがとうございました。 できればいつか、各国・各地域の地理を中心とした歴史をわかりやすく「絵本」に表現したい!と思ってます。皆さんのご支援は、絵本のステキな1ページとなるでしょう。ありがとうございます♡