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小中学校の教科書の展示は6月1日から7月31日までの14日間

 小学校や中学校の教科書を見たことがあるだろうか。もちろん自分が使ったものは覚えているだろうが、今現在の子どもたちが使っているものだ。小学校低学年の我が子なら、一緒に教科書も見るだろうが、中学生と一緒に教科書を見る家庭はマレだろう。
 神戸市の教科書展示が図書館などで行われている。神戸では6月17日~7月2日までが基本の期間だ。

 文科省のホームページを見ると、

教科書展示会は、昭和23年の検定教科書制度の実施に伴い、教科書の適正な採択に資するため、教科書発行法により設けられた制度です。令和4年度は、6月1日から7月31日までの任意の14日間を中心として、全国で開催されています。

と書かれている。


 昔は自由に教科書を使っていたのが、検定教科書になったので、広く国民から意見を聞きますよ。教科書を展示するので、意見がある人はどんどん意見を述べてください。はい、国は国民の意見を聞いていますよ。って制度だ。
 そもそも国民のみなさんは、教科書の展示が行われていることを知っているのだろうか。(もう展示の終った自治体もあるのかな? 詳細は上記のリンク先を見てほしい)ニュース番組はこのことを放送しているのだろうか。役所自体も広報しているのか。神戸市の広報を見ていても、今年度の教科書展示の記事はない(と思う)。4月の教育委員会会議で、今年度の展示の詳細が決まったってことは検索で出てくる。

 その会議の会議録も公開されているけど、こんなものがあることも知っているだろうか。


 新しく使う教科書を決めるのは、数名だけ。たったこれだけで神戸の子どもたちの将来が決められる。そりゃあ国民の、市民の意見を言うべきなんだろう。けど、そんなことを、国民は、市民は知っているのだろうか。神戸以外の自治体でも同じなのだろうか。
 神戸市は神戸市だけで教科書を選んでいるのに、教科書展示については兵庫県のホームページにしか載っていない。

 また、文科省のホームページには、こんなことも書いてある。

なお、開催期間や展示されている教科書の種類は会場によって異なりますので、詳細については各都道府県教育委員会にお問い合わせください。

 ちょっと東京を見てみると、なんとなんと東京は常設会場が各区にある。意見を求める「展示会」とは別のようだ。そんなことを東京都民はみんな知っているのだろうか。

 みんなが「教育」の経験者だから意見を言う「教育問題」だが、教育の基本となる教科書について、展示会があることをどれだけ広報しているだろうか。広報すれば心あるマスコミは報道するだろう。広報すればネットで拡散されるだろう。国民がこのニュースに興味を持たなければ、教科書は数名の選択委員の思うまま。現場でどんな使われ方をしているのか、現場でどれだけ苦労しているのか(今まで使っていたものが、急に別のものになれば、当然てんやわんやする!)、現場のことを知らない委員が多数決で決める。神戸市の場合はたった数名。それで神戸の教育が決まる。
 ちょっとは意見を言いたくなってくるだろう。ネット上でぶつくさ言うのではなく、実際の紙に意見を書いて提出しなくてはならないが(神戸の場合)、それでも意見を言うべきではないだろうか。これも都道府県によって違うので、すでにネットで意見を言えるようにしている自治体があるかどうかはまで、全部の自治体を調べてないのでなんとも言えない。(そう考えるとマスコミの人はちゃんと調べて記事にしているのですごいなあと思う)

 日本の国の将来を決めるといっても過言でない教科書の選択のための展示が、今行われている。展示会場によっては、どのスペースで展示しているかわかりにくく、展示場所も狭いところもある。さがすのに一苦労だが、一度、見に行ってみてはどうでしょうか。


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