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高校球児のグラブ支持率

なぜ高校球児が数あるグラブのうちミズノプロを選ぶのか

私は小学生の時から野球をしており、高校生の時にも野球部に所属していた。私の周りの友達やチームメイトには大抵の確率でミズノプロの野球グラブを使い練習をしていた。高校時代において私のチームメイトであったり試合相手もミズノプロのグラブを使って試合に臨んでいた。なぜそこまでミズノプロのグラブが使われているのか考えてみることにした。

第91回選抜高校野球グラブ支持率でミズノプロが1位となっている。第91回選抜高校野球のグラブ支持率ランキングでは1位がミズノプロ、5位にミズノグロバルエリートがきておりシェア率を%で表すとミズノプロシリーズシェア30%、グローバルエリートのシェア9.6%ミズノプロシリーズのみで圧倒的シェア率1位、グローバルエリートシリーズシェア5位2つのシリーズを合わせたミズノのシェアはおよそ39.6%と全体の約40%を占めている。

2020年甲子園高校野球交流試合での内野手では1位がミズノでシェアが47.2%、外野手でも一位がミズノでシェア率41.4%、捕手でもミズノが1位でシェア率38.9%、投手でもミズノが1位で52.8%となっている。

私も高校時代ミズノプロを使っていた。私が使った理由としてはやはり憧れだ。高校生がグラブを買う際には憧れという考えも多少はある。なぜミズノプロが高校球児のシェア率1位なのかについて考えた。

ミズノプロについて

ミズノプロはミズノ株式会社が作っている野球道具のブランドであり、野球グラブやスパイク、バットなどを製造している。私が今回フォーカスを当てるのは野球グラブなので野球グラブについて説明したいと思う。まず、ミズノプロのラベルは金の刺繍で、一目でミズノプロとわかる。特徴としては革の質が良い。革の質が良いと、手にフィットして使いやすいだけでなく、軽く、耐久性も高い。現に私も高校の現役時代ミズノプロを使っていたのだが、革の質は良いと実感した。そして革の質が良いので多少のことではグラブには傷がつかない。そしてとても使いやすいと実感していた。

ミズノプロは多くのプロ野球選手も使用している。多くのプロ野球選手が愛用していると何が良いかというと、多くのトップ選手からグローブに対する要望を受けることで、製品の質が高まる。なぜ高まるかはそれだけ多くの技術が結集しているということ。幅広い価格帯・ラインナップから選べる。値段が高いグラブは革が良かったりするので、決してコスパは悪くない。そして今大抵のスポーツ用品店では取り扱っているので、メンテナンスがしやすくなっている。デメリットとしては使っている人が多く無難な印象がある。グラブ選びで重要なのこととして手のフィット感、機能性(軽さや形状)、耐久性があげられるのだが、ミズノプロは、その3つの重要なポイントの内、機能性と耐久性がカバーされている。証拠として多くのプロ野球選手がシーズンを通してミズノプロのグラブを使っている。手のフィット感については、個人差があるので既製品では満足できない可能性がある。

他のメーカーとの比較

ここで他のメーカーのグラブを比較していく。2019年の第91回選抜高校野球ではミズノプロに続いて2位がアシックス、3位がZETT、4位がSSK、5位がグロバルエリートとなっている。

ここで2位のアシックスとミズノを比べていきたいと考える。アシックスはあの大谷翔平選手が使っているグラブのメーカーである。アシックスのグラブは新しい技術をどんどん取り入れた攻めの設計となっている。アシックスを使用している野球選手には大谷翔平選手のようなこれから先活躍していく選手達が使用している。アシックスのゴールドステージロイヤルロードという種類のグラブに注目する。ロイヤルロードは、素材と型にとことんこだわったグラブで、今ではアシックスの代表的なグラブとなっている。素材は『GSグランドレザー』と呼ばれる天然皮革が使われており手に馴染む柔軟性があながら、耐久性にも優れている。グラブの型は契約しているプロの野球選手から得たノウハウから、それぞれのポジションに合った型が追求される。そしてアシックスには大谷翔平選手のような一流選手のグラブの型を再現したグラブがあり、そのモデルになった選手のファンだけでなく、どのグラブにしたらよいか決めれないという方にもおすすめされている。プロの選手が愛用する型なので信頼度はかなり高くなっている。

ミズノのグラブは使用しているプロ野球選手が圧倒的多く、一流選手のコメントをフィードバックし製品に活かされている。それらはグラブ作りにおけるノウハウとして蓄積されている。『プロ野球選手モデル』『プロ野球選手の同型』のグラブも多い。

ミズノのグラブは長らく第一線のメーカである。長らく最大手であるので大量生産、品質ノウハウも蓄積されている。なので生産数・種類ともに多いが、新品状態でのばらつきは少ない。

ミズノのグラブは種類が豊富である。バリエーションが多いことから選択肢が多い。それにより自分がグラブを選ぶ際迷うこともあるが選択肢が多い分好みのグラブが見つかる可能性も高くなる。

これらのグラブを作っているミズノのグラブの一番上のグレードがミズノプロである。ミズノプロの特徴としては革の質が良いということだ。革の質が良いと言うことは、フィット感や重量、耐久性に非常に良い影響がある。革の質が良いグラブは一般的に手に吸い付くと言われており、グラブ全体と手の一体感=フィット感が感じやすく、その点を重視する人にとってはオススメされている。耐久性が良いと言うことはグラブの良い状態が長続きしやすいということだ。

野球の道具を揃えるとなるとお金がかなりかかってしまう。だが、道具一つ一つ耐久性があると同じものを長く使えるということだ。そうなっていくことで道具にも愛着が湧いてくる。実際私もそうであった。なので耐久性がありプロ野球選手にも実際使われているミズノのグラブであったりそしてミズノプロは高校球児の中で良く使われており、支持率も1位なのではないかと考える。

バンドワゴン効果で広がりを見せるミズノプロ

高校球児の間でなぜミズノプロのグラブが広がっていったのか、消費者の購買意欲の面で考えてみた。それはバンドワゴン効果を利用したマーケティングではないかと考える。バンドワゴン効果というのはある商品や事柄について多くの人が支持していると、その商品や事柄に対しての支持がより高くなることである。販売するサービスや商品が『今流行ってること』『たくさんの人に利用されていること』をしっかり打ち出せば、バンドワゴン効果によって消費者の心は動かされる。これを販売されているミズノプロのグラブに置き換ええ考えてみると、たくさんのプロ野球選手、そのプロ野球選手の中で活躍している選手であったり、高校球児が利用しているということがすでに打ち出されている。利用しているということが打ち出されているので高校球児という消費者の心は動かされており、高校球児がミズノプロのグラブを購入するのではないかと考える。

次に高校生の購買行動の流れを考えてみる。ミズノプロのグラブの場合プロ野球選手が使っているグラブのモデルであったり、グラブの型が一緒だった場合グラブ一つ一つにその選手の写真が載っており、同じモデル、型が一緒だということがわかりやすく記載されている。私が高校球児現役の際ミズノプロのグラブを購入する際好きな選手のグラブを見るという行為も行った。その中でお店に行き自分の考えに一番合っているグラブを選んだ。高校球児の場合では甲子園に出場したチームにはミズノという大きなスポンサーがつく。その中で一番良いグラブであるミズノプロを出場選手に使ってもらう形になっている。それはミズノだけでなくアシックスなどの他のメーカーも同じである。その際テレビに映った高校球児のグラブをテレビなどでみた他の高校球児、これから高校球児になる高校生の購買意欲を促しているのではないかと考える。そしてグラブが使用されている実際のプレーがプロ野球選手、甲子園に出場した球児達の場合にはテレビに映される。そうしたことによりバンドワゴン効果が効いていくのではないかと考える。

ミズノプロと高校球児の関係を4Cに沿って考えてみたいと思う。4Pとはマーケティング活動を構成する手段を4つの要素にまとめたフレームワークのことである。Costomer Solution(顧客の問題解決)、Cost(顧客が支払う費用)、Convinience(顧客の利便性)、Communication(顧客とのコミュニケーション)がその4つである。まず一つ目のCであるCostomer Solution(顧客の問題解決)ではミズノプロが高校球児に提供する製品・サービスは高校球児のニーズに満たすよう良い革をグラブに使ったり、良い質感、手に入れた際の良いフィット感などが考えられる。二つ目のCost(顧客が支払う費用)ではミズノプロを高校球児が購入するということは、野球をするには必要という問題を解決するのにお金を払うということである。三つ目のConvinience(顧客の利便性)では高校球児がミズノプロのクラブを購入するのに容易な販路を確立することが求められる。ミズノプロは今ではスポーツ用品店、野球道具専門店などでは必ずといってはいいほど販売されている。四つ目のCommunication(顧客とのコミュニケーション)ではミズノプロを制作しているミズノという企業が高校球児とのコミュニケーションを取ることで相互関係を築くことができる。そうしたことでミズノプロというブランドにも新しいシリーズができたり、高校球児が満足して野球をする際のグラブを選ぶことができるということに繋がっていく。これらの4Cが高い水準であることで高校球児が数あるグラブの中でミズノプロのグラブを使い、野球をしていることが考えることができるのではないかと思う。そしてミズノプロは常に高校球児やそれ以外の消費者の期待することを提供していているのではないかと考える。

最後に

私はなぜ、高校球児の中でミズノプロのグラブが高校球児のシェア率1位なのかについて調べた。ミズノプロのグラブは多くのプロ野球選手の要望を受けることで製品の質が上がっている。質が上がったミズノプロのグラブはプロ野球選手、甲子園に出場している高校球児が利用されている。利用されているということはテレビなどを通じて打ち出されている。その結果打ち出されたミズノプロのグラブがバンドワゴン効果により高校球児の消費者行動が動かされ、ミズノプロのグラブが購入されている。

今回のケーススタディの総括

今回で高校球児がなぜ数あるグラブメーカーからミズノプロを選ぶのか、それはただミズノプロを使い野球をプレーするという単純な行為は高校球児にとっては一生に一回の青春である。その青春をミズノプロがサポートしているのではないかと考えた。それが常に一位なっている要因ではないかと考える。私が高校球児の際にミズノプロを購入した際は憧れが強く購入したというところも多少はあるのだがやはりグラブの良さは素晴らしいと思っていた。この素晴らしさはミズノプロをつくっているミズノの企業努力でもあるということを考えることができた。より一層グラブと高校球児の関係であったり、大切さがわかったのではないかと思う。これを機に減っていっている野球人口に影響を与え、野球人口を増やしていってもらいたいと考える。

参考文献

https://marketer-thinking.com/hatten/4c.html
https://www.burn-up.co.jp/528/
https://www.synergy-marketing.co.jp/glossary/4c/
https://tamu3571.com/2019/02/03/人気野球メーカー-ミズノ(mizuno)のグローブを徹底/
https://baseballbacknet.com/sembatsu-summary-glove/
https://baseball-koshien.com/mizuno-grade/

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