ジュビロサポーターが歓喜した日|伊藤洋輝 日本代表初ゴール!
2023年6月20日、パナソニックスタジアム吹田で行われたキリンチャレンジカップ2023 日本 vs ペルー。
南米チームが苦手と言われる日本。しかし4-1で日本が快勝。
この試合は、ジュビロサポーターにとって、忘れがたい日になりました。
前半22分、遠藤航からボックス左手前でボールを受けたその選手は、ペルーのプレッシャーが無いことを確認。すかさずその左足を振り抜きました。
ボールはゴール左下隅に向かって鋭い軌道を描き、GKペドロ・ガジェセ選手の手を弾き飛ばし、ゴールネットに突き刺さりました。
伊藤洋輝。
かつてジュビロ磐田、そして今はブンデスリーガ・VfBシュトゥットガルトで活躍する伊藤洋輝が先制点を決めた瞬間でした。
それは同時に、伊藤洋輝にとって日本代表初ゴールとなる記念すべきものとなりました。
このシュートの軌道。
ジュビロサポーターなら、2020年8月12日のアウェイ大宮アルディージャ戦でのミドルシュートを思い出した人も多かったのではないでしょうか?
このミドルシュートも伊藤洋輝にとってJリーグ初得点となるメモリアルゴールでした。
日本全国のサッカーファンに改めて伊藤洋輝の凄さを見せつけることができたのは痛快でした。
同時に、私は昨年のワールドカップカタール大会のコスタリカ戦を思い出していました。
2022年11月。
ジュビロ磐田は、この年J1でたった6勝しかできず最下位でJ2に降格が決定。
シーズン途中の8月に伊藤彰監督は解任となり、後任の渋谷洋樹監督もシーズン終了をもって契約満了となりジュビロ磐田を去っていきました。
更にはファビアンゴンザレスの二重契約問題も発覚し、チーム・サポーターにとってジュビロ史上最も厳しく辛い年になりました。
しかし、その年のオフに開催されたFIFAワールドカップカタール大会。
2021年夏までジュビロ磐田で共に戦い、VfBシュトゥットガルトで活躍していた伊藤洋輝がワールドカップ日本代表メンバーに選出。
私を含め、J2降格で落ち込んでいた多くのジュビロサポーターにとって、明るい気持ちにさせてくれました。
グループリーグ第1節ではドイツを下すという歴史的快挙をやってのけた日本は、11月27日に第2節コスタリカ戦に臨みました。
後半開始から出場した伊藤洋輝。
しかしその消極的と見られたプレーと0-1で敗戦という結果から、コスタリカ戦後、伊藤洋輝は世間から批判を浴びる形となりました。
かつてヤマハスタジアムで同じサックスブルーのユニフォームを着て一緒に戦ってくれた伊藤洋輝。世間から猛批判を受ける姿は本当に悲しかったです。
コスタリカ戦直後の11月29日、この年、契約満了でジュビロ退団が決まっていた大井健太郎は、大津祐樹と共にインスタライブ内でかつてのチームメイトである伊藤洋輝にエールを送ってくれたのが何よりの救いでした。
2023年3月。
初の代表活動で再出発に向けて始動する伊藤洋輝の姿がありました。
やはりあのコスタリカ戦での悔しい敗戦をずっと胸に秘め、戦い続けていたことを語っていました。
コスタリカ戦の悔しさを完全に払しょくすることはできないかもしれません。けれども、伊藤洋輝にはいつかその雪辱を果たす機会が訪れて欲しい。
そう願っていました。
そして訪れた2023年6月20日、ペルー戦。
先制点を奪った伊藤洋輝は、他の代表メンバーからの手荒い祝福を受け、歓喜の中心にいました。
やや照れながらも手を挙げて応える伊藤洋輝。
この日は、伊藤洋輝だけでなく三笘薫、伊東純也、前田大然も得点しました。マスコミは伊藤洋輝よりもどちらかと言えば他の3人の選手を取り上げる場面が多かったかもしれません。
しかし、多くのジュビロサポーターは、かつてヤマハスタジアムやエコパスタジアムで鋭い眼光を放ち、「番長」の異名で活躍した姿を重ね合わせ、伊藤洋輝の代表初ゴールを祝福していたに違いありません。
あのコスタリカ戦から一歩踏み出すことができたのなら、これほど嬉しいことはありません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田、そして伊藤洋輝のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。
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