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私がブーイングしないホントの理由。

サッカーJ1リーグのジュビロ磐田と、なでしこリーグ1部の静岡SSUボニータを応援している私。

勝負事なので勝利で歓喜することもあれば、負けてガックシなこともあります。

推しチームがボロボロに惨敗した時や、逆転負けした試合は、悔しくてどうにも抑えられない気持ちになりますよね。

そんな試合でよく話題になるのが、

ブーイング問題

試合終了後、スタンドに挨拶に来た選手に向かって不服や不満の意思表示の一つとしてブーイングを浴びせる場面があります。

SNS上でもその是非について激論になる事があります。

今年、ヴィッセル神戸の三木谷会長はブーイングに対して否定的な持論をSNSに投稿したことで話題になりました。

また、2016年の記事ではありますが、スポーツ心理学からブーイングが選手に及ぼす影響を考察した記事が非常に興味深いです。

――ふがいない試合をした後に選手がサポーターの前に挨拶に行きます。サポーターが叱咤激励という名のブーイングをするのと、次こそ頑張れと励ますのとではどちらが選手にとって好影響を与えますか?

「そこに至るシチュエーションにもよると思います。たとえば観客にリテラシーがあって、いいプレーには拍手をし、悪いプレーには味方選手であってもブーイングをするというような成熟した文化が浸透していれば、当然選手もわかっていることだから場面に応じてブーイングするのも悪いことじゃない気がするんですが、ただ単に攻撃したり不満をぶつけるだけのブーイングにはマイナスの効果しかないと思うので、一般的には激励した方が好影響を与えるでしょうね」

ジュニアサッカーを応援しよう より

サポーターと選手の間で長く培った信頼関係の上で初めて成立する。良い時には万雷の拍手、不甲斐ない試合にはブーイング。私はこの論には賛成の立場です。

しかし、私個人は絶対にブーイングしません。過去一度もしたことがありません。

何故か?

スポーツ選手は、私の夢を実現した人達だから。

私の過去の経験がベースにあると思っています。




先日、静岡SSUボニータの試合を応援するためヤマハスタジアムに行きました。そのイベントとしてこんな企画がありました。

キックスピード測定。

サッカーボールをゴールネットに蹴りこみ、そのボールスピードを測定してくれる企画。1回100円。

ジュビロとボニータのサポーターである神セーブさんと共に参加しました。

ボニータの選手達は90km/h代を記録してます。

結果は!

55km/h

我ながらしょうもない記録!


ふと、そうだ、俺は「運動神経悪いおじさん」だったことを思い出しました。


小学生の時、逆上がりが全くできず、鉄棒にぶら下がって、ただ蹴り上げるだけで終わった体育の時間。

運動会の徒競走では、一生懸命腕を振っても、脚を上げても、毎年10人中4〜5位くらいの中途半端な記録。3位以上に与えられる賞状を貰って喜んでいるクラスメートが本当に羨ましかった。

サッカーの授業は地獄でした。サッカー部や少年団の選手達はここぞとばかりにイキりだす、あるあるのシチュエーション。私のような素人にボールなんか回す気なんて更々ありません。
サッカー部の連中で素人GK相手にドカドカゴール決めてウェ~イとバカ騒ぎ。
また女子がそんなサッカー部にキャーキャー黄色い声援送るんですよね。上手いの当たり前だろと思って冷めて見てましたが。
何かの拍子で私の所にボールが転がってきても、大したボール蹴られないのでサッカー部のクラスメートに「何やってんだよお前!」と罵られるのがオチ。
全く面白くないので、極力ボールが飛んでこない遠くの場所で、たたずんでました。


そんな不遇な(笑)学生時代を送った私でしたが、スポーツ観戦は大好きでした。

子どもの頃は、特にプロ野球と高校野球。

自分では絶対に不可能なパフォーマンスで観客を魅了してくれる選手達。

瞬速でベース間を駆け抜ける走力。類まれなバッティングでボールを遥か彼方へ飛ばす技術。正確なコントロールと剛速球で三振を奪い取るピッチング。

どれも私のような人間ではなし得なかったもの。子どもの頃の夢と憧れでした。その数々のプレーに勇気と感動をもらいました。




2024年6月12日。

天皇杯2回戦。ジュビロ磐田はカテゴリーが下のJ3テゲバジャーロ宮崎に逆転負け。試合内容も最悪。磐田の天皇杯は初戦で敗退となりました。

ヤマハスタジアムのスタンドからは、不甲斐ない結果にブーイングの嵐。

でも私はブーイングしませんでした。いや、ブーイングなんてできなかったというのが正しいのかもしれません。

それは、子どもの頃から今に至るまでスポーツが大の苦手の私にとって、遥か雲の上の憧れの存在のプロスポーツ選手にブーイングする気持ちなんて更々起きないんです。

だってあのプロ選手がやって駄目だったら仕方ない。そんな感情になるんです。

ただ、冒頭に記載したようにブーイングで意思表示をしたいサポーターの気持ちもよくわかるので、ブーイング自体は否定しません。

でも、プロスポーツ選手がヘトヘトになって挨拶にくる様子に対し、私はお疲れ様の気持ちしか湧きません。これがヌルイと言われてしまえば、そうかもしれません。


ただ許し難かったのが罵声

極度の疲労と敗戦のショックでベンチに帰ってきた磐田の選手達に対し、メインスタンドの最前列までやってきたある男の人が選手の至近距離で大声で罵声を浴びせた事。

それだけは本当に止めて欲しかった。

たった1人の言動でもサポーターと選手の信頼関係にヒビが入りかねない。

救いはそんな罵声をかき消すように他のサポーターからは大きな拍手が沸き起こったことでした。




ジュビロ磐田と静岡SSUボニータ。

私が推しているクラブは、これからも厳しい戦いが続くでしよう。

サポーターの考えも十人十色。

でも、応援の仕方でサポーターと選手の間に亀裂が入る事だけは絶対に避けてほしい。

よく言う、

選手とサポーターが共に戦う

と言う事。

その意味を改めて考えさせられました。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ジュビロ磐田と静岡SSUボニータのファンサポーターに歓喜が訪れることを願って。

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