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なぜ?私があなたにメールを返信しなければならないのか?<リソースという概念>

今日は大体が愚痴です(笑)

故に、見ない方が心身健康には良いと思いますが、特に営業職や企画職の方は「こういう考え方の人も居る」と思って読んでいただけると、世界の片隅で細々と会社を運営している人間の考え方を、垣間見ることができる……かもしれません(担保はしません!)

どんな愚痴かと言えば「返信のしようがないメールが多くて困る」というお話です。

全人類があなたを(あなたの会社を)知っているわけではない

店を始めてからというもの、ありがたいことに取材の依頼、ロケの依頼、商品の掲載依頼、執筆依頼、営業や売り込み……日々色々な問い合せメールが来るようになりました。もちろん、知っている人や会社から連絡が来ることもあれば、知らない人物や会社から来ることもあるわけですが、知人もしくは大きな出版社や、地上波放送局(または、これらから依頼された編プロ)から連絡をいただく場合は、「ご案内いただかなくとも存じ上げてます」ってくらい、取り扱う媒体や会社の説明が記載されていることが多い一方、総じて、未知の方や企業からの案件は圧倒的に情報量が足りないです。

そういった場合、私は送信者を知りませんし、口悪く言えば、通知された会社名を検索して調査してまで要件を聞く義理もないわけで、大体放置してしまいます。

恐らく、大きな企業はそれが分かっていて、なるべく提案のイメージがしやすいように文言や資料をまとめて打診をしてくれているのかと思います。「未知の可能性」を溢すことなく、「知ってるよ」って突っ込まれるくらいのリスクヘッジをしているわけです。

また、この丁寧さは、とても好印象で、自然と話を聞く気持ちになっていることが多いです。「ああ、この会社はウチを”One of them”ではなく、”Only one”として扱ってくれるのだ」と感じるんですね。経営者として、もっと合理的に物事を考えなければならないのかも知れませんが、その合理性に至るまえの「はじめの一歩」を進めてくれるのは、結局はそういった印象だったりします。

一方でこちらのことは知っておいて欲しい

”One of them”ではなく、”Only one”と前述しましたが、こちらのことをよく調べもせずに営業や提案をしてくるメールも大抵無視してしまいます。

過去には、他の会社とプロフィールを勘違いして営業をかけてくるメールもありました。「いつもnote拝見しています!●●(という作品)本当に楽しかったです!」とか書いてあるのですが、それはウチの作品でもなんでもないという(笑)「これはnoteも絶対読んでないな?」ってなってしまいました。別にnoteまで読まなくともよいですし、読んでいないものを「読んだ」と変に媚びを売る必要もないです。媚び売った結果、返ってニワカだと感じられたら確実にマイナスです。

ただ、最低限「自分がメールを送る先はどのような相手(会社)なのか」くらいは調べた方がよいのではないでしょうか?それをしなければ、無差別に送るスパムメールとなんら変わりません。スパムメールと変わらないということは、受け取った側は読む義理も道理もなく、「読むだけ無駄」となり兼ねません。

その話を受けるメリットは何か?

たとえば、ロケや取材であれば「利用料はいくらくらいでしょうか?」とか「利用料がお支払いできないのですが大丈夫でしょうか」「謝礼は無いですが/安いですが」など、大抵、最初に話が出てきます。もちろん、協議しないことで後から予期せぬ請求をされるリスクを軽減したい意図はあるでしょうが、どのような形にせよ、利用料や謝礼を前もって話題にだすことで、ロケや取材に関して当方のメリットを考えてくれていると感じることもでき、好印象です。

それでも過去に、最初にお金の話が無い案件を受けたこともありました。その案件はロケで店を押さえていたにも関わらず、ロケ予定2日まえに電話1本でキャンセルしてきました。もちろん補填もなしです。(私もお金の話を敢えてしていなかったので、それは別に良いのですが)
結局、最初にちゃんとした提案や断りをしてこない「タダで当然」という対応をしてくるところは、平気で不義理をするということが分かったので、こちらのメリットを先方が考えてくれているかどうかは、受ける際に結構考えるようになりました。

雑誌や書籍への掲載などの件も然りで、原稿料を貰えるならあまり深くは考えないですし、むしろお金を貰う以上、掲載誌の宣伝もやぶさかではない気持ちですが、こと、掲載料や謝礼のない出版物については、当方のメリットは広報的なものしかないわけで、提案を受けるだけのメリットがあるかどうかは、掲載誌の価格、発行部数、取り扱い店舗、コンセプトなど、詳細な情報が無ければ判断できません

これも知名度のある出版社や、少なくとも私が知っている範囲の出版社(
出版社で働いていたこともあり、一般のユーザよりは多少認知している範囲は広いと思います)、或いは制作にそれなりに仲の良い知人が関わっている等であれば、結構そのまま受けてしまいますが、知らないところからの依頼は内容を精査します。

増して「純広告、あるいは有料の記事広告のお願い」みたいなものもたまに来ますが、知らない会社ほど「自社の掲載媒体の価値」について情報量が足りず、判断が出来ないため放置です。少し逆ベクトルで困るのは「クーポン欲しい」みたいな掲載打診です。これも何部発行するかも書いてないことが多くて「嘘だろ」ってなります。サービス券を「勝手に刷ってOK」って相当なリスクです。ちょっと考えれば分かると思うのですが……。
連絡なく勝手に増刷されて、以降掲載を断った店もあるとか。私はそもそも掲載を断ったので無問題でしたが!

時間(工数)は立派なリソース

ここまで書いたようなメールでの提案や営業の中には「可否に関わらず返信してください」と書かれたものなどもあります。

受けるならともかく、受けないとなった際に、なぜ?私があなたにメールを返信しなければならないのか?

当たり前ですが、問題なければ「やります」「やらせてください」と返します。興味の無いものや、そもそも判断が出来ないものは前述したように個人的にはスパムメールと変わらないと考えているので、「返信の工数が勿体ない」とすら思います。放置です。

それでも捻くれたもので、「ダメでも返信ください」って書いていなければ「すいません」って返すこともあります(絶対ではありません)でも、「いずれにせよ返信が欲しい」と書いてあったら、絶対返信しないです(天邪鬼)

私は歳を取ってきて、まあ老害なワケですが、私にとっていま最も大事なのは「時間」です。時間があれば何でもできる。お金も時間があればいくらでも稼げるし、やりたいことがたくさんあれば、何をするかは全て時間との相談になります。増して、歳を重ね、時間の使い方で最も大事なのは、今や妻との時間です。当たり前ですが、仕事に時間を使えば、その分、妻と過ごす時間が減ります。

「たかがメール1通返すだけの時間」と思うかもしれませんが、1日に届くメールは1通や2通ではありません。何十通単位で届きます。そのメール1通1通確認して、内容を精査して、文章をタイプして送信することは、相当な時間を要します。それは無理なので、返す意味のないものは出来る限り対応しないことが必要となります。

そういった中で「返信しろ」という要求は、いわば「私のリソースを提供しろ」と言っているのと同義で、そのリソースに対して、果たしてあなたはどのようなメリットを提示しているのですか?ということになります。
そもそもメリットを感じない案件に返信するメリットとは何でしょうか?

もちろん、知っている仲なら返信します。友人知人の関係を「メリット」と天秤にかけるようなことはしないです。

ただ、そういう繋がりのない相手に返信するかどうかは、先方の印象が良い(今後も付き合ってもよい)と思えるときだけで、だからこそ「今回は受けられなくて申し訳ない」と返信できます。これはおかしなことでしょうか?

もちろん、こういった感覚や価値観は人それぞれだと思いますので、「くだらない事言ってるな」という方もいるでしょう。ただ私は、この感覚や価値観を共有できる相手とお仕事をしたいと考えているというだけです。あくまで返信をするかどうかの基準であり、「返事が欲しい」と言われたから返事をするということはありません。

そもそもメールがあまり好きではない

ここまで書いてナンですが、私はそもそもメールでのやりとりがあまり好きではありません(汗)

もちろん、迷惑というわけではありませんが、他の連絡手段より圧倒的にやりとりに工数がかかると思っていて、出来るだけ早い段階でLINEやメッセンジャーに切り替えたいものぐさなんです。

ものぐさ&あまりメールが好きではないからこそ、判断材料をちゃんと提示していただいて、短い時間、少ないやりとりで済むような内容を切に願っています。




あと、私は昭和の人間なので(笑)
初めましての方が、何のディスカッションもなく、返信の要求然り「これやってください」「お願いします」と言ってくるのは、それだけで悪印象を感じてしまうので、是非、最初は顔の見える対応をお願いします!

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