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神様に会いにいく Vol.23 大国主命(大国主社 ※八坂神社の末社)

※この記事は2017年2月に書きました。

八坂神社には何度もお参りに来たことがあるけれど、どんな神様が祀られているかなんて気にしたことがなかったし、本殿以外の末社にお参りすることもなかった。でもこうして物語を紐解いていくと、話題の中心になっている神々が集結している。いくら語っても語り足りない。

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これは「十社」です。十の祠をまとめた神様のアパートみたいなところ。ここに17柱いらっしゃいます。

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イザナギ命とイザナミ命はわかりますね。スサノオとアマテラスの父母神です。おひさしぶりです。

火産霊命は生まれるときにイザナミに火傷を負わせてしまった火の神・カクヅチです。愛宕山を登って会いにいきました。

あ、イワナガヒメ様もいらっしゃる!

まだまだ初めましての神様はたくさんいらっしゃるなあ。先は長い。連載のネタに困らない。

少し歩くと女性の参拝者がたくさん訪れていた美御前社を見つけました。
美人祈願の神社。

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ここに祀られているのは、

多岐理毘売命(たぎりびめのみこと)
多岐津比売命(たぎつひめのみこと)
市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)

アマテラスとの姉弟対決で生まれたスサノオの娘たち!宗像三女神!vol.17で会いにいきました。彼女たちは美人三姉妹なのだそうです。そうだったの? vol.17で、あまりキャラがわからないとか言ってすみませんでした。

お参りしたら美人になれるかなあ。

(大丈夫…写真加工アプリがあれば…)

は!今、天の声が聞こえた!


さて、まだまだ末社めぐりは続きます。
こちら大年社。スサノオの息子・大歳神が祀られています。

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こちらは、刃物神社。

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料理人がお参りする神社なのかなと思ったら、「苦難を断ち切り未来を切り開く」という言葉が添えてあった。なるほど。刃物に対する見方が変わる。

あれこれご紹介してきましたが、本題はまだでして。

今回のメインの大国主社は、八坂神社の南楼門を入って本殿よりも手前のところにあります。

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人が途切れなくて苦労してようやく撮れた1枚。

後ろにいるのは、大国主様と因幡の白ウサギです。

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これは、「そこに座れ!」と反省を促しているのではなく、大国主様が白ウサギを助けるために助言を与えているところです。

このウサギさんはですね、自分が向こう岸に渡りたいからって、サメをだましたんですよね。

「僕の仲間と君たちの仲間と、どっちが多いか比べっこしようよ。まずは君たち一列に並んでご覧。僕が数えてあげるから」

と、サメを海にずらりと並ばせて、数えるふりをして彼らの頭を伝って海を渡っていった。あと少しというところで気がゆるんだウサギは、

「やーい、馬鹿だなあ。比べっこなんて嘘だよ。僕はただ渡りたかっただけさ。じゃあ、さいなら~」

って、最後の1匹の上を通ろうとしたその瞬間、激怒したサメに噛みつかれて、皮をむかれて赤裸になってしまったのでした。

痛いよ~と泣いてるウサギのもとに通りかかった大国主様は「自業自得だろ」とウサギを諭した…わけではなく、真水で体を洗ってから、ふわふわのガマの穂の上でごろごろしてごらんとアドバイスしたわけです。優しい。

そんな大国主様は紆余曲折ありまして、地上をおさめることになり、アマテラスの息子を懐柔したわけですが、ニニギ尊が来たときには譲ることになり、譲る代わりに出雲に立派な社を建ててね、と約束し、出雲大社の神となったのでした。

で、今は出雲大社でせっせと縁結びをしていらっしゃいます。

というわけで、大国主社は縁結びの神社なんです。

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人の波が途切れないので、鳥居を写すのに苦労しました。
カメラを構えて待っている間、
「縁結びだって。入っちゃう?」と視線をかわしあうカップルや、
「○○ちゃん、お参りしときなよ~」と黄色い声をあげる女の子たちを眺めていました。わたし、とても怪しかった。

しかし大国主様は神話に書かれた神様の中で、一、二を争う波乱万丈な神様じゃないだろうか。イザナミ様とよい勝負だ。兄たちにいじめられるし、殺されるし、生き返るし、義父にもいじめられるし。最後には、天から国を譲れと迫られるし。

それなのに今もせっせと縁結びにお忙しそう…。
大国主様、どうか少しはゆっくり休んでくださいね。

おまけ

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大国主の息子・事代主。釣りが好きなのんきな神様。天から降りてきたニニギ様が国を譲れと迫るエピソードで登場します。

ニニギ「国譲れ」
大国主「…ぬぬぬ、息子の事代主に聞いてくれ」

ニニギ「…と、父ちゃんが言ってるが、国譲れ」
事代主「いいよー」

…いいんかい!大国主さま!あなたの息子こんなこと言ってますけどいいんですか!?

ちなみに事代主は釣り好きなので、釣竿を持ったえべっさんと同一化されています。よく知った神様と神話がつながってきましたね。

次回はどの神様に会いにいこうかな。

八坂神社(やさかじんじゃ)公式HP
京都市東山区祇園町北側625番地 
TEL:075-561-6155 FAX:075-531-1126
・京阪祇園四条駅より徒歩で約5分
・阪急河原町駅より徒歩で約8分
・JR京都駅より市バス206番祇園下車すぐ
・JR京都駅より車で約15分(駐車可能台数 約40台 料金 1時間600円)
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京都在住の小説家です。医学博士(京都大学)です。理系ライターもやっています。 お仕事や活動履歴などはHPにあります。 https://kanchikuizumi.amebaownd.com/

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古事記の神様の物語をひもときながら、京都の神社をめぐるエッセイです。※2016年から約1年間ウェブマガジンKosmagで連載していたエッセイの再掲載です。

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