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【台湾珈琲を楽しむ】阿里山コーヒー農園体験記vol.6-コーヒーチェリーからコーヒー生豆になるまで前編

台湾でのコーヒー農園体験のお話です。
農園主オーナーのコーヒープリンスから、数々の品種のコーヒーの木を拝見させてもらいました。
コーヒーを試験的に植えて収穫するとはいっても、最低3年かかるわけで、さらに気に入った品種があればまた増やしてとなるとさらに3年…
どれだけ多くの時間を費やすのでしょうか。
何年もかけて研究される姿はやはり素晴らしいなーと思います。

今回は、栽培研究農園を視察後は、場所を変えて
コーヒー豆の精製工場へと進んで行きました。


洋蘭の温室をコーヒー栽培用に

コーヒープリンスのお父様が経営されているという洋蘭。
洋蘭がこちらの温室で育てられていますが。この2月からコーヒーを育てる温室としてリニューアルするそうです。

洋蘭の温室

温室での栽培の特徴としては

  • 温度と湿度を一定に管理できる

  • 外の気象環境の影響を抑え、雨風をしのげる

  • コーヒーにとって良い環境を保つことが出来る

  • 土の温度を一定に保てる

  • 日照や長雨などの環境から守れる

  • 生育速度を早くすることもできる(逆に遅くしたり)

など色々とメリットがあります。

洋蘭の設備が今後どう活躍するのか、楽しみですね。

洋蘭の温室

収穫後のコーヒーチェリーがコーヒー豆になるまでの工程ー精製


ここからが精製の工程に入るのですが、まず最初に
精製というのは何?と思う方も多いはずです。

収穫されたコーヒーチェリー

精製は、生産された国で行われているので日本では栽培されている一部のエリアを除いてまず見る事のない工程です。
簡単に言うとコーヒーチェリーから生豆をとりだし乾燥させることです。

コーヒーの木にできる赤いコーヒーチェリーという、チェリーに似たまん丸の実から種を取り出すと、それが珈琲豆、コーヒービーンズといわれているもの。実の中にある種は2つで1対。収穫してから、そのままにしておくとせっかくのコーヒーが腐ってだめになってしまいます。綺麗な種子、コーヒービーンズをとるため、ぬるぬるっとした果肉を取り除きます。精製された後は、長期の保存や、輸送にも耐えられるようになるのです。一般に1㌔のコーヒービーンズを得るのに5㌔の果実が必要とされるそうです。
5㌔でたった1㌔という量になります。

FC2ブログ金澤屋珈琲店 2014.12.23

ちなみに、チェリーを取り出す方法にはいくつか種類がありその違いでもコーヒーの味わいに個性が出るので近年細分化され色々な手法がとられています。その違いを説明するとまだまだ長くなりますので今回は触れずにおきますが、興味のある方はこちらのブログを読んで下さいね。

収穫されたコーヒーチェリーを水槽へ

現在収穫時期ではないのでチェリーはないのですが使用している水槽がこちらです。↓

コーヒーチェリーの水槽

収穫したコーヒーチェリーには、沢山の不純物などが一緒に入っているのでこちらで綺麗にします。

コーヒーチェリーの水槽

チェリーは、水槽から下の階へと続く機械へかけられます。

コーヒーチェリーの不純物を取り除く機械へ


コーヒーチェリーを洗い不純物と綺麗なものに分ける機械

こちらの赤い機械の上部にご注目下さい。こちらは先ほどの水槽から地下へおりた場所です。つまり水槽からチェリーが流れてきます。

コーヒーチェリーを洗い不純物と綺麗なものに分ける機械
コーヒーチェリーを洗い不純物と綺麗なものに分ける機械

パルピング―ミシュレ―ジを取り除く機械へ

コーヒーチェリーは、パルパーと呼ばれる赤い実の果肉を取り除く機械にかけられます。パルピングと言います。

パルパー、果肉除去機

ちなみにコーヒーチェリーは

  • 赤い皮の外皮

  • 果肉

  • ぬるっとした粘質液(ミシュレ―ジ)

  • パーチメント

  • シルバースキン

  • 種子

に分けられます。

コーヒーチェリー
皮をむくと果肉が出てきました。
皮はイエメンではギシル、中南米ではカスカラと呼ばれる
果肉は少なく種のまわりにぬるぬるした粘質液が付いていて、これをミシュレ―ジという
ぬるぬるを洗い流して乾燥させた種子、固い殻、パーチメントに覆われている
パーチメントを剥くと一回り小さなコーヒー生豆が出てきます。こちらが焙煎する前のコーヒー
パルパー
パルパー

コーヒーチェリーの皮をむく機械
かなり大きな機械ですね。

実際に回っているのを見て見たいですね。( *´艸`)

前編はこれにて終、後半もお楽しみに。

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