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「読書嫌い」が「読書があまり好きではない人」に成長できたマストアイテム。

私は、ここ三年くらい、革製品にハマっています。

中でも、顕著なエイジングをする、タンニンなめしで、染色で色付けを施した革製品どっぷりとハマりました。

とはいえ、ファッションには疎いので、革製の服や帽子を気取って身に着けることもできず、モノグサ人間なので、突然の雨などへの対応がめんどくさい、カバンも守備範囲外です。(なによりお高い)

もっぱら、財布や小銭入れ、キーケースや名刺入れなどの、小物類を中心に揃えたのですが、丈夫が長所の革製品がすぐに壊れるわけでもなく、用途が同じアイテムをいくつも購入できるほど、金銭的余裕も妻の冷たい視線に耐えるメンタルも持ち合わせていません。

そこで、手を出したのが「ブックカバー」でした。

最初に購入したのが、蔵前にある『エムピウ』の文庫本カバーでした。
店内に置かれてあるサンプル品エイジングに惚れ込んで購入した、水牛製のブックカバーです。

(エムピウのアイテムは、どれもエッジが効いていて超おすすめです!)

私は、ホクホクしながら帰路に着いたのですが、ここでひとつ、大きな問題が発生しました。

私はほとんど本を読まない人だったのです。

ゲームが趣味で、ほぼ呼吸のようにゲームをしまくっている私にとって、読書は、結構ハードルが高い娯楽でした。
年に数冊読むのがせいぜいで、ハッキリいって「読書嫌い」にカテゴライズされる人間です。

とはいえ、買ってしまったブックカバーを使いたくてしょうがありません。

使わないとエイジングが進まないからです。

渋々、私は書店で文庫本を購入したのですが、そこで手にしたのが、鴨川食堂シリーズでした。

美味しそうな食べ物と、主人公こいしの可愛らしさに惚れ込んで、どうにかこうにか、読了しました。

その後、何冊か文庫本を読んで、あることに気がつきました。

革製のブックカバーをつけると読書が捗るのです。

しかも、革製ブックカバーのエイジングが進めば進むほど、読書に抵抗感が無くなっていくことに気がつきました。

・・・多分、なのですが、私は、文章を書いている作者の趣味や嗜好に、自分が引っ張られて行くのが、好きではなかったようなのです。

エイジングが進んだ、自分の手に馴染んだ革製ブックカバーに本を包み込むことで、作者の尺度ではなく、自分の尺度で本の中に書かれていることに、冷静な判断を下すことができるようになれたのだと思います。

面白い本は、ブックカバーが癒着剤となって、作者が構築した世界観にどっぷりと没入することができ、面白くない・・・もとい、作者と自分の趣味趣向が異なる場合、ブックカバーが緩衝材となって、「世の中には、こんな考えもあるザァマスのね。」と、作者の主張から冷静に距離を置いて、読み進めることができるようになったのだと思います。

そして、いくつかの文庫本を読了した頃、新たな欲望が生まれました。

新書も読んでみたい。

そこで、新書サイズのブックカバーを購入しました。
購入したのは、山手線、御徒町駅から秋葉原のゲート下、2k540 L-2にある、『b3Labo』の新書本サイズの栃木レザー製ブックカバーです。

『b3Labo』のアイテムは、どれもめちゃくちゃリーズナブルで超おすすめです!)

そして、何冊かの新書を読み進めたあと、さらなる欲望にかられました。

図書館で本を借りて読んでみたい。

とはいえ、図書館に置かれてある「単行本」を装着できる、単行本サイズのブックカバーを取り扱っているブランドは、ほとんどないのが現状です。

辿り着いたのは、表参道にある革製品ブランド、HERZ(ヘルツ)でした。
ここで私は、単行本用のブックカバーと、薄手の本なら装着できるA5判サイズのノートカバーを購入しました。

HERZは、とにかくアイテムが豊富なので超おすすめです!)

そんわけで、私は今、4個のブックカバーを使って、読書を楽しんでします。

正直言って、読書を楽しんでいるのか、革のエイジングを楽しんでいるのか微妙なところではあるのですが、私は、明らかに本を読む時間が増えました。

試しに、今年からは、読んだ本の冊数を数えるついでに、Twitterで本の感想をつぶやき始めたのですが、11月1日現在、27冊の本を読了しています。
(正式には、読みかけだったり、作者との価値観が合わなすぎて読むのを断念したり、読了後に、感想を書くのを躊躇している本もあるので、もうちょっと多いです。)

読書好きからすれば、鼻で笑われるような冊数ではありますが、とりあえず「読書嫌い」から「読書があまり好きではない人」くらいには成長できた気がします。

しかも、感想文を書くのが楽しくなってしまい、Twitterでは書ききれなくなって、noteのアカウントを取得して、感想文を書くようになってしまいました。

さらには、あつかましくも自分でも創作をしたい欲にかられてしまい、思いつきのショートショートをnoteにアップしたり、小説を書いて、文学賞の賞レースに応募するくらい、文章を書く楽しさに、のめり込んでしまいました。

そういった意味で、私にとって革製のブックカバーは、(結果論ですが)創作に絶対に欠かせないマストアイテムなのではないかな? と思っています。

ちなみに、今、一番欲しいのは、A5判サイズの厚手の本を装着できる革製のブックカバーです。これがないと、うっかり購入しまった「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」を読むことができません。

やむを得ず、お店で包んでもらった紙のブックカバーで読み進めたのですが、50ページほど読み進めたところで、本棚の肥やしになっています。

A5判サイズの革製ブックカバーとなると、選択肢はオーダーメイドくらいしか無くなってしまうんですよね・・・本当に本当に困っています。

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