kanataprince

文字が好き わんこ命 音に敏感 心は崩壊 思うまま毒

kanataprince

文字が好き わんこ命 音に敏感 心は崩壊 思うまま毒

最近の記事

よっちゃんの指とーまれ! 第4話

青い鳥は飛ぶことも出来ないほど 弱っていました 真っ暗な森をゆっくりゆっくり歩きました 月の明かりが綺麗でした 涙がこぼれました クリスタルピアノに映った月を 思い出したのです はじめは弱りきった青い鳥でしたが 木の実や果物を食べて 新鮮な水を飲み 沢山眠り やがて リスやキツツキ、ウサギやキツネ 沢山の仲間に出逢い 他の鳥たちと自由に空を飛び 枝にとまっては きままに歌を歌いました 青い鳥の歌声が、あまりにも素晴らしいので たくさん、たくさん仲間が聴きに集まり 彼は暖かさ

    • よっちゃんの指とーまれ! 第3話

      森の夜がはじまり 少年は今夜も 動物たちと宴会をしていました ぽつりと地面に転がった鳥籠 そこへ 紅いろの白鳥がやってきました Red Swanです 「大丈夫?生きてる?」 Red Swanは小さな声で聞きました 少年に気付かれないようにです 「君はココから逃げるんだ、このままでは死んでしまう」 しかし、弱々しげに青い鳥は 「そんなことしたら、彼が悲しむよ。。」 紅い白鳥はニヤリとして 「望むところさ!少し悲しめばいい!僕ら鳥は自由に空を飛び自由に歌うべきだよ」 びっくりし

      • よっちゃんの指とーまれ! 第2話

        『幸福の実』をひとくち食べた少年は その美味しさに魅了されました 森の命たちには、タダで与えず 物々交換として 『黄金の涙』を要求しました 少年は 瞬く間に輝く黄金の王子になりました 金髪は更に輝きを増し 肌は透き通るよう 服は黄金で煌びやかになりました 鳥籠の青い鳥はどうでしょう? 少年は、餌も水も与えずに 毎日毎日 歌わせ続けました 「疲れたから休みたい」 と、青い鳥は涙を流しました 少年は冷たく笑いながら 「君の涙は黄金ではないんだね」 吐き捨てるように言ったのです

        • よっちゃんの指とーまれ! 第1話

          I could not look back, you’d gone away from me I could not look back, you’d gone away from me (紅より抜粋) 蒼白で美しい金髪の少年は カラになった鳥籠を手に 森の奥深く立ち尽くした 「どうして。。」 ある森の奥深く 金髪の美少年と青い鳥が暮らしていました 青い鳥は、鳥籠の中で宝石のような美しい声で歌いました 少年はピアノを弾きました そのピアノはクリスタルで 森の木々の色で緑

        よっちゃんの指とーまれ! 第4話