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これからうまれてくるあなたへ

いま、このせかいはおおきなへんかのまっただなかです。
これまで、たくさんのひとがあたりまえだとおもっていたことが、どんどんあたりまえじゃなくなって、あたらしいながれがうまれています。
みんな、びっくりしています。かなしんだり、おこったり、しんぱいしているひとたちもたくさんいます。きぼうをもってわくわくしているひとたちもいます。せかいのぜんぶが、まわっているせんたくきのなかみたいにぐんぐんうごいています。
いまこのときにうまれてくることにしたあなたは、すごくゆうきのあるひとだとおもいます。

かわっていくことをこわいとおもうひともいるけれど、わたしはそうおもいません。
かわるのはこわいことではないのです。
いのちは、いきているかぎり、かわります。
ふるいものがなくなって、あたらしいものがうまれていきます。
どちらがいいもわるいも、ありません。
どちらがすきかきらいかは、ひとによるとおもいます。
ただ、ひとつだけいえるのは、どんなによくないようにみえても、すきじゃないとおもっても、かわるたびにわたしたちはまえにすすんでいるのだということです。
いのちはせいちょうしていきます。しんかしていきます。
そちらのほうこうにしかいけないのです。
ただ、どのみちをとおっていくかだけです。
わたしたちはいつもじゆうだから、いまあるいているみちがすきじゃなかったら、ほかのみちをえらぶこともできます。
すぐにはできなくても、すこしずつでも、かならずそうできます。
かのうせいは、いつもひらかれています。
ちからは、いつもあなたのなかにあります。
きらきらと、おおきく、つよく、のびやかにひらいていくちから。
それは、わたしたちのなかに、まわりに、みちています。
きっと、あなたはぜんぶしっているとおもうけれど。

たくさん、あじわってください。
おこるすべてを、からだぜんぶをつかって。
そのめでみて、みみできいて、てでふれて。
わらって、ないて、おこって、けんかして、だきしめて。
なにもかもがすばらしいことを、おぼえていてください。
たとえ、そうはおもえないときも。
あなたをあいするひとのぬくもりも、めをみはるようなせかいのうつくしさも。
むねがやぶれそうにつらいさよならも、めのまえがまっくらになるほどのこどくも。
どうぞ、おもいきりあじわって。
いきていることのすべてを。
いまここにしか、ないことを。

このせかいで、あなたにあえるのを、たのしみにしています。

*  *  *

朝起きて、もうすぐ生まれてくる友だちの赤ちゃんのことをふと考えていたら、何となく手紙を書きたくなった。

お父さんとお母さんになるふたりはとても素敵な人たちで、私がこれから生まれてくる命なら迷わずふたりの子どもになりたいと思うくらい。

やってくる赤ちゃんは、ふたりのことが大好きなたくさんの人たちにうっとうしいくらい思いきり愛されて、笑い声にかこまれて育つんだろうなあ、と、その様子を想像すると、ついにこにこしてしまう。

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