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思い描いた自分には程遠い
大学受験には失敗したけど、きっと何者かになれると思っていた。
それは、会社員とか公務員とかそういうものではなくて
人の記憶にしっかりと自分という存在が残るようなこと
人に勇気を与えたり、人が自分のことを目指したり、
誰かに影響を与えたり、憧れられたりすること。
今でも諦めてしまった訳ではないが、どうすれば良いのか分からなくなってしまった。
どうすれば何者になれるのか?ということもずっと分からないけれど
この気持ちにどうやって折り合いをつければいいのかが、この年齢になっても分からない。
やりたかった仕事に就けなかった。
最終面接まで行ったのに落とされてしまった。
しかも行きたかった業界の大手と言える会社4社の最終面接に残り、全ての会社に最終面接で祈られた。
大学受験の失敗も、自分との圧倒的な差にひれ伏し、劣等感に潰されそうで別れを切り出した元カノとの関係も
行きたかったこの業界、会社に入る事で取り返せると思っていた。
全く関係のない大手金融に入り、やっぱり諦めきれずにやりたかった会社へ再挑戦した。
またも最終で落とされた。
今私がついている仕事は公僕。
大学時代、私が絶対につきたくないと思っていた仕事の一つで、イメージ通り、仕事をサボる、自分より全然仕事のできない上の世代がたくさんいる。
こうはなりたくない。
いつか転職して、今度こそあの業界へ。と思いながら、自分と戦いながら日々を過ごした。
大きな改革を何度かやり、この業界では少し有名になって評価もされている。だからなんだろうか。
一体何のために仕事をしているのか。
評価が高く立って、年収に反映されれば数万円。
日割りにしたら、ダラダラと働いているこの人たちと200円ほどしか変わらない計算になる。
あの日、何者になれると思っていた昔の自分に対して恥ずべき姿は見せられないと。
元カノと別れてからも良いことあったと言えるように、周りに流されないように働いている。
どう見えているんだろうか。
転職先もない、ただこの公僕という仕事をやり続けるしかない自分を、あの時の自分はどう見ているんだろうか
ルックス、収入、仕事、充実、人生、趣味、生活、
そのどれもが思い通りになっていない。
歳を1つ重ねるごとに、1つずつ自分が最も避けたかった状況になってやしないか。
どうしたらいいんだろう。
どうか出来るものなのかな、
ごめんなさい。昔の自分。
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