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禽将棋(とりしょうぎ)【Kickstarter】

以下は私のKickstarterプロジェクト”禽将棋”のページを、日本語話者向けに訳したものです。プロジェクトは日本時間の2022年11月28日から12月14日14:00まで行われます。

Kickstareterについて、およびご支援方法については以下のリンクを参照してください(noteからのご支援はできません)。
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このほかプロジェクトについて知りたい点、分からない点がありましたらこのページのコメント欄や私のツイッターアカウントなど、任意の方法でお気軽にご連絡ください。

禽将棋は、日本の伝統的なボードゲームである将棋の、歴史的な変種の一つです。禽将棋は日本が近代化する以前の江戸時代、18-19世紀頃に考案されました。「禽」とは鳥のことで、すべての駒に鳥の名前が使用されています。

禽将棋はオーソドックスな将棋(本将棋)とは異なる系統と考えられており、ほとんどの駒が本将棋と共通点のない動きをします。特徴的な点はすべての駒が斜め方向の動きを持っていることです。これは獲物を狙って飛び掛かる鳥の鋭い動きを思わせます。

本将棋と同様に、禽将棋の伝統的な駒には漢字のみが表記されています。今回、私が新たに作ったポータブルバージョンの駒には、漢字に加えてその鳥のシルエットと英語名、移動可能な方向を記載しています。このため、漢字を知らない方でも駒を容易に駒を区別でき、また駒の動きを暗記する必要もありません。

駒のデザイン


禽将棋の駒。「鵰」の移動方向が間違っていますが、本製品では修正されます。また「鶉」に左右を示す小さい漢字を追加する予定です。


ルールに難解な点はなく、将棋やチェスの経験者はもちろん、未経験の人でもすぐにルールを覚えて遊ぶことができます。ボードは7×7マスで、本将棋よりも2周り小さく、気軽に遊ぶことができるサイズです。


禽将棋セット(ウッドベースなし)


特製ウッドベースを使用


この製品は、同じ統一フォーマットで製作されているKanare_Abstractのクラシックシリーズ第5弾です。今回のプロジェクトでは、過去のクラシックシリーズ(クィーンズガード、モリス、パータム、サーキュラーチェス)をまとめて割引価格で入手できるリワードも用意しています。



禽将棋は以下のセットアップからはじまります(わかりやすさのために、ここではコマを通常の将棋と同じ形で表しています)将棋と同じように、捕獲した相手の駒を自分のコマとして使用できるため、駒の敵味方は色ではなく、駒の向きによって区別されます。

初期配置


ルールは本将棋とほとんど同じです。

  • 先手と後手を決め、交互に手番を行います。

  • 手番のプレイヤーは、自分の駒を一つ、駒ごとに決められた動きにしたがって移動させます。移動先に相手の駒がある場合は捕獲し、自分の持ち駒とします。

  • または移動の代わりに、自分の持ち駒を空いているマスに置くことができます。

  • 一部の駒(燕と鷹)は、敵陣(相手側の手前二列)に入るとより強力な駒に昇格(成る)ことができます。これは駒を裏返すことによって行います。

  • 相手の王(鵬)が捕獲から逃れられなくなったら(詰み)あなたの勝利です。


オーソドックスな将棋と異なるのは以下の点です:

  • 本将棋では、自分の歩を同じ縦列に2つ置くことができませんが、禽将棋では歩にあたる燕を2つまで同じ縦列に置くことができます(3つは置けません)

  • 本将棋と異なり、成りは任意ではなく強制です。

  • 同じ手が 3 度繰り返された場合、その動きを始めた側のプ レイヤーが手を変える必要があります。


日本語ルールシート(PDF) 

禽将棋で使用する駒の種類とその動きを紹介します。禽将棋に登場する鳥の多くは日本の伝統文化や生活に関係が深い鳥です。


・燕(つばめ)

本将棋の歩にあたる駒です。前方に一歩だけ進み、敵陣に入ると鴈に成ります。

画像出典:小原古邨 「柳に燕」 c.1910


・鴈(かり)

燕の成駒です。斜め前方、または後方へ、間1マスを置いてジャンプします。間にあるコマは飛び越えます。

画像出典:小原古邨 「雪に雁」 c.1900-1910


・鷹(たか)

後方を除く隣接マス7方向へ移動します。敵陣で鵰に成ります。

画像出典:小原古邨 「松に鷹」


・鵰(くまたか)

鷹の成駒です。前方または左右に1マス、斜め後方へ1マスか2マス、斜め前方または後方へ無制限に動くことができます。他の駒は飛び越えられません。

画像出典:甲斐良郷 「熊鷹図」 (1818)


・鶉(うずら)

駒の中で唯一、左右で動きが異なります。左の鶉は左後方へ一歩、前方および右後方に無制限に移動します(他の駒は飛び越えられません)。右の鶉は逆になります。

画像出典:喜多川歌麿 「粟に鶉」


・雉(きじ)

斜め後方へ一歩、または前方へ1マス置いてジャンプします。間にあるコマは飛び越えます。

画像出典:荒木寛畝 「雉竹長春」 (1885)


・鶴(つる)

左右を除く隣接6マスのいずれかへ移動します。

画像出典:小原古邨 「松に鶴」  (c.1900-1930)


・鵬(ほう)

本将棋の王将に当たる駒で、8方向の隣接マスに移動します。鵬が詰まされると負けになります。※鵬は中国の神話に登場する巨大な鳥です。正確な姿はわかりませんが、このゲームでは大きな羽根のシルエットで表しています。

画像出典:竜斎閑人正澄 「大鵬」『狂歌百物語』 (1853)


駒の解説(PDF)


さらに・・・


拡張ルール用オリジナル駒2種


総プレッジ額が300%(300,000円)、および500%(500,000円)を超えた各時点で、Kanare_Abstractオリジナル駒1種ずつ(各2個)がすべてのリワードに無料で追加されます(PnP用データには駒のデータが追加されます)。


この2種は既存のものとは異なる日本の鳥で、移動方法も他の駒とは異なります。古典ゲームとしての雰囲気やバランスを壊さない範囲で、ゲームプレイに変化を加えることができる駒になっています。


アンロックされました!

画像出典:渡辺省亭 「百舌鳥に蜘蛛図」 (1887)

・鵙(もず)

鵙は拡張ルール用の駒で、オプションでゲームに加えることができます。この駒を追加する場合、各プレイヤーはゲームの初めから持ち駒として、鵙を1つずつ所持します(つまり、ボードには配置されていません)。ゲーム中、通常の持ち駒のルールに従って自分の鵙を使用することができます。

鵙は前方に1歩か2歩進むことができますが、他の駒を飛び越えることはできません。この駒は後退も昇格もできない唯一の駒ですが、その代わりに敵陣にある自分の鵙は、1手番を使用して自分の持ち駒の一つと交換することができます。ただし燕、および成駒とは交換できません。交換した鵙はふたたび持ち駒に戻ります。


画像出典:土屋光逸 「梟」 (1930)

梟(ふくろう)

梟は、正面と背後を除く6方向に移動することができます。梟をゲームに追加する場合は、両プレイヤーの右の鶴の代わりに梟を配置します(この鶴はゲームから除外されます)。

片方の鶴を動きの違う梟に変えることで、戦略の幅が広がるはずです。なお、これらの拡張ルール用の駒は、1種類だけゲームに追加することも、両方追加することもできます。


過去の私のプロジェクトと同じく、このゲームはファブリックボードを使用したポータブルなフォーマットで提供しています。

素材の詳細は以下の通りです。


ボード

ボードは200mm×200mmのマイクロファイバークロス(ポリエステル)でできています。これは耐久性が高く手触りの良い素材であり、さらに昇華印刷の技術によって非常に色鮮やかなプリントが可能です。印刷は日本のプロフェッショナルに依頼しています。

クロスの特性を生かし、このボードは折りたたんで手のひらサイズの箱に収められています。もし折り目が気になる場合は、ウェットワイプで折り目を軽くなぞるとほとんど目立たなくなります。

コマは21mm×21mm、厚さ3mmの木製ピースに、PET製のステッカーを貼ったものです。ステッカーは印刷落ち防止のためPP加工が施されています。

PET製ステッカーは定着性も耐久性も高く、通常の使用ではがれることはまずありません。また透明性の高い素材であるため、木の素材感を生かしつつ色を綺麗に表現することができています。


箱は110mm×110mm×28mmのサイズで固いカードボード製です。日本の伝統ある工場に依頼しており、白い表面に自然な風合いがあります。ラベルは色移り防止のために半コーティングされたものを使用しています。

この箱は長期間の保存を想定した丈夫なものですが、撥水加工はされていないことに注意してください。そのため、運搬時の水や汚れによるダメージを防ぐために、ご自身でなんらかの工夫をしていただく必要があります。


ウッドベース(オプション)

ウッドベースは、ファブリックボードの台座として使用する追加パーツです。これがなくても遊べますが、これを使用することでカラフルなファブリックボードに木の安定感と高級感を加えることができます。大きさは215mm×215mm×20mmで、ジャストサイズのカードボード製の箱に収納されています。

製作は日本のプロフェッショナルに依頼しています。無垢材を使用しているため少し高価ですが、1枚購入するだけでファブリックボードを使用する私のゲーム全てに使用できます。

素材は明るい色合いの頑丈なホワイトアッシュです。天然素材のため、木目や色合いが製品によって異なります。仕上げに撥水性のあるウレタンニスを塗布しており、表面はなめらかです。ウレタンがダメージを受けるため、アルコールなどの化学製品はを使用しないでください。



各リワードレベルは以下のようになっています。

1.Tori Shogi PDF data for Print & Play(600円)
- 禽将棋のプリント&プレイ用PDFデータ(ダウンロード)。物理的な製品は含まれません。
これより上位のリワードを選んだ方でPDFデータも希望される場合はメッセージでご連絡ください。

2.Tori Shogi (2700円)
- 禽将棋通常セット。箱、ボード、駒、説明書(日本語または英語)が含まれます。「特製ウッドベース」は含まれません。

3. Tori Shogi + Special Wood Base (6300円)
- 禽将棋と特製ウッドベースのセット。

4.Classic Games Complete Set (11,500円)
- 禽将棋に加え、クラシックゲームのクィーンズガード、モリス、パータム、サーキュラーチェスを含む計5ゲームのセット。「特製ウッドベース」は含まれません。

5.Classics Complete Set + Special Wood Base (15,000円)
- 4の内容に「特製ウッドベース」を加えたもの。


各リワードに対して、現在私のウェブサイトで取り扱っているすべてのゲームをアドオンとして加えることができます。値段はウェブサイトと同一ですが、アドオンとして加えることによって送料を節約することができます。各ゲームの詳細は私のウェブサイトの各ページをご覧になってください。


配送は日本郵便を使用します。
日本国内への配送料は一律250円です。

日本国外への配送は、基本的に日本郵便の小形包装物(船便)を使用します。料金は以下の通りです。

ゲームのみ - 820円
ウッドベースありのリワード - 1110円

配送時間は3カ月程度ですが、国際情勢の影響でさらに時間がかかる可能性があります。小形包装物のサービスは安価である代わりに、追跡や保障がつきません。しかしながら、もし6カ月後にリワードが届かなかった場合、同一の商品を無償で再送付いたします。

一部の国では、トラッキング付きで配送時間も短い国際eパケット(航空便)が利用できます。特にアジアやヨーロッパの国であれば小形包装物とあまり変わらない料金で利用できる場合があるので、ご希望の方はメッセージにてお知らせいただければ利用可能かどうかお調べいたします(アメリカ合衆国、カナダ、イギリス、フランス、ドイツへは利用できません)。

これらよりかなり高額になりますが、EMS(Express Mail Service)を使用すれば発送から2,3日でお届けすることができます。料金は地域によりますが4000円~6000円程度です(利用できない地域もあります)。EMSを利用したい方、正確な料金を知りたい方はメッセージを送ってください。

国際情勢の影響により、現在ロシア、チリなどを含むいくつかの国・地域へは配送を行えません。また小形包装物が利用できない地域もあるため、その場合は個別に可能な配送方法をメッセージにてお知らせします。

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