スリランカ #5 / まさかのタイミング
駅から割と近くのホテルを予約していたため歩くか迷ったけど、この足じゃどうにも難しい。
外に出てから次々と話しかけてくるトゥクトゥクドライバーと値段交渉しながら前に進む。
これくらいなら払ってもいいかなという値段のドライバーがいたけど、帰りは座席指定の1等車じゃないと絶対に嫌だったのでまた駅に戻ると言ったらそのドライバーがついてきてくれた。
それが今回の旅のパートナー(?)となる彼との出会いだった。
コロンボに帰る日も1等車と2等車が売り切れなのにがっかりしていると、今日はペラヘラ祭の最終日だから混んでいるんだよと教えてくれて全てのつじつまがあった。
満月が祝日になるスリランカでは月によってペラヘラ(行列って意味)が行われるらしいけど、中でも1番大きいのはここキャンディで夏に行われるエサラ・ペラヘラ。
そしてこのエサラ・ペラヘラはアジア3大祭りの1つに数えられるほどの大きなお祭りらしい。
その情報をホテルに向かう途中わざわざトゥクトゥクを脇に止めてまでドライバーの彼が説明してくれた。
スリランカ観光で検索した時にいくつかペラヘラ祭りの写真を見て、せっかくならこのタイミングだったらよかったなーなんて思っていたら、まさかの一番盛り上がる満月の最終日にキャンディに到着したのだ。
これであの列車の乗車率も納得がいく。
自分至上一番ハードな列車の旅はさておき、なんてツイてるの!
もし君さえよかったら夕方迎えに来て案内するよと言ってくれたので、これも何かの縁だとそのプランに乗ってみることにした。
始まるのは8時頃だけど、早く行かないと会場となる仏歯寺の辺り一帯に通行規制がかかって入れなくなるから5時半に迎えにくるとのこと。
ちょうどその仏歯寺を見下ろす山の中腹にある私のホテルからは、開始までまだ5時間以上あるにも関わらず人でごった返しているのが見えた。
ウェブで見た写真とは随分と違うホテルにまぁこんなもんかとシャワーを浴び、お腹も空いてたけどレストランのないホテルだったので寝て気を紛らわせた。
トゥクトゥクのドライバーが迎えに来る前に明日のシーギリヤ行きの車を手配しようとレセプションに問い合わせると、ぶっきらぼうに忙しいから後にしてと言われた。
まぁ後で頼むか。
バルコニーにやってきた猿をボーッと眺めていたらドライバーがやってきた。
もう区画内に車が入れないから近くの駐車場に止めて違うトゥクトゥクに乗っていくとのことだ。
向かってる時に明日はどうするの?と聞かれシーギリヤに移動するというと、車は手配したの?まだなら僕が送っていこうかと言う。
キャンディからシーギリヤまでは距離にして90キロ。まさかと思い、これで?と聞くとそうだよと。
(いくらスリランカのトゥクトゥクが乗り心地が良いとは言えさすがに90キロは無理でしょ?一体何時間かかるのさ。)
あの修行のような列車の旅を思い出し、さすがにトゥクトゥクで90キロは難しいかも、ホテルで車をお願いするつもりだから大丈夫だというと、全然平気だよ!僕はもう何回もこれでシーギリヤに行ったことがあるからと豪語。
んーちょっと帰りまで考えさせてと言ってるうちに会場近くでドロップされ、いざペラヘラ祭りへ。
正直どこを目指してるのかも、どんなお祭りなのかもわかってない私はドライバーの彼の後ろを急ぎ足でついていくだけだった。
どうやらブッタの歯が祀られている仏歯寺をスタートにその一画で象やお坊さん、踊り子さんたちのパレードがあるらしくみんなそれを一目 見ようとここキャンディに集まってくるらしい。
私がフィルムカメラとiPhoneをひっかえとっかえして写真を撮っていると、少し前を歩いていた彼が戻ってきてもう入場規制がかかっているからここからは入れないと。
え…せっかくここまで来たのに…。
続く
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