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自分を好きであり続けるために。わたしの新しい挑戦について

タイトルは、本当に難しい。あれこれ考えたが、キリがない。なので考えることを辞めた。

この秋、約3年半勤めたAppBrewを退職し、株式会社EVeMに3人目としてジョインする。AppBrewにジョインしたときも11人目の社員として入社し「おいおい、スタートアップってこんなに大変なのかよ…」と思ったが、3人目はそれの比ではない。私にとって未知の規模であり、新卒から約10年間身を捧げていた広告/メディア業界から離れ、初めての分野(HR/Management)でのチャレンジとなる。

AppBrewでは広告事業のGMというポジションで本当に大好きな仕事をさせていただいたこともあり、

なんで辞めるの?

と、多くの人に聞かれた。確かにAppBrew/LIPSで働いていた私を知ってる人からは疑問しか生まれないと思う。ただ、今回の決断に関しては自分の中でも非常に大きな意思決定であり、改めて文章にし、お世話になった方々に見てもらうことで新天地でのコミットをより強めたいと思っている。駄文にはなるがお時間がある方はぜひ読んでいただきたい。

AppBrewに入社した背景

AppBrewに入る直前はフリーランスとして活動しており、主にはスタートアップ企業を主顧客としたメディアマネタイズの支援事業を個人で行っていた。その時のクライアントの1社がAppBrewだった。

当時2018年、AppBrewは本郷三丁目にあるビルの一室でコタツを広げて仕事をしていた。仕事環境という意味で、見たことのない光景に驚いたことを覚えている。

2018年のTGIF

※2018年当時のオフィス。週末は寿司を囲みながら勉強会をしていた

当時まだ学生だった代表(深澤雄太)と共同創業者(松井友里)が、あーでもない、こーでもないと喧嘩とも見受けられるディスカッションを繰り返しながら、事業について真剣に向き合う背中を見た。

実際にプロダクトを触ってみると「このサービスは絶対にヒットする」と、自分がメインターゲットでないにも関わらず、強い確信が持てた。

LIPSから受け取る情報が生活の中心になっている人が確実に存在し、クチコミが人との繋がりを紡いでくれる。情報やコンテンツ、人から発される言葉が人の人生にここまで、大きく影響を与えるとは思わなかった。当時既にLIPSは、バーティカルメディアの中でも際立つ存在だった。

そこから深澤に「この会社に正社員で入れてくれないかな?」と伝えるまで、そう時間はかからなかった。

美容プラットフォーム「LIPS」に捧げた3年半

よく「仕事人間」だと言われる。一部では「イカれ仕事脳」と言われているらしい。自分でもそう思う。熱中すると昔から周りが見えなくなるのだ。

まさにAppBrewでは、事業成長のためなら時間を惜しまなかった。私はコードが書けない。勉強したらやれるのだろうか、と思ってそれらしい本を1冊買ったことがあるが、すぐに閉じた。なのでコードを書く以外のことでバリューを出さなければいけなかった。入社してから営業や事業企画に加えて、採用、広報、エンジニアと連携しながらの商品企画、なぜか移転オーナーとしてオフィスの内装決めや家具の選定なども行った。当時はまだメンバーの数も少なかったし、自分の中でも「こういうメンバーを揃えたらもっとスピーディーに事業が進む」という解像度も、人を使う能力も低かったので「とにかく自分がやる」という気持ちでいろんな仕事をやってきた。

旧オフィスの引っ越しシーン

※本郷三丁目オフィス引越しの日

気づけば2人しかいなかった部署が20名の部署に成長し、売上は入社時から約15倍になっていた。自分は部門を統括する立場になっており、得意先に伺えば経営者とお会いする機会も増えていた。

AppBrewでの3年半はこのエントリーでは語り尽くせない。とにかくいろんなことに挑戦させてもらった。深澤と松井には頭が上がらない。最高の環境で働かせて頂き、心から感謝している。

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※最終出社日。深澤は3年を経て、写真で笑えるようになった

マネジメントの尊さに気づく

今、振り返るとAppBrewで過ごした3年半は「組織と人」に向き合い続けた時間だったと思う。25歳からサイバー・バズというサイバーエージェントグループの子会社でマネジメントの仕事をさせてもらっていたが、AppBrewで初めてマネジメントという仕事の尊さに気づいたのだと思う。

私が入社して半年ほど経った時に、第二新卒のメンバーが自分の部署に入ってきた。彼女の育成には自分も相当な時間を使った自負がある。彼女は入社して1ヶ月目は、泣きながらロープレにトライしていた。そこから、ものの6ヶ月で会社で一番の売上を作るセールスになり、しばらくするとチームリードの仕事をするまでに成長していた。気づけば、彼女のチームだけで会社に大きなインパクトをもたらす成果を上げていた。その成長に負けじと、自分も他の仕事に挑みに行く。スタートアップは強力なマネージャーが生まれることで、会社のステージが驚くほど変わる。その事実を目の当たりにしたのだ。

※入社1年足らずでとんでもない数字を出すようになった小田中さん

メンバーの成長は事業を加速させるガソリンみたいなものではないだろうかと、最近よく思う。そのガソリンを生み出す仕事がマネジメントだ。これ以上、自分を奮い立たせてくれる仕事があるだろうか?

奇跡が重なって出会えたEVeM

2019年、私は本業と並行して自身のスキルアップをしたいと思い、友人の岩崎由夏が経営する「YOUTRUST」で副業を始めた。そこで後にEVeMを起業する長村禎庸と出会う。厳密には10年前から面識が有り、「再会」という方が正しいだろう。

そこ「俺な、今度note出すねん。自分のマネージャーとしての体験記みたいなもんなんやけど」という話を聞いた。その時は「面白そうですね」とだいぶ浅い回答をしてしまった気がするが、公開されたエントリーを見て度肝を抜かれた。ベンチャーマネージャーのマニュアルとして、あらゆるベンチャーマネジメントの現場における事象と解決策が事細かく300枚のスライドで解説されており、しかもそれを無料で公開していた。

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※皆さんご存じ、ベンマニュ。先日スキ3000を突破した

その後、EVeMという会社を起業した長村から「ベンチャーのマネージャー向けにスクールをやりたいから、ちょっとだけ手伝ってくれないか」というお声掛けを頂き、即答で快諾した。そのスクールに集まった生徒さんと会話していると、生々しい悩みが溢れるように出てくる。

悩んでるのって自分だけじゃなかった

多くのベンチャー・スタートアップではマネジメント人材が不足しており、事業が思うように伸びないという事実があるように感じた。「ミドルマネジメント力不足・リーダー人材不足」における課題は、いち企業で起きている問題ではなく、社会的な問題だ。

ベンチャーではマネジメントだけに徹している人はいない。私もそうだったが、Salesforceを毎日見ながら、プレゼン資料を作りながら、セミナーに登壇しながら、候補者を口説きながら、スカウトを打ちながら、Redashを触りながら、商談をしながら、マネジメント業務と対峙している。
みんな、ただでさえ通常業務で忙しいのに、加えて組織について、マネジメントについて考え、学び、実行してるのだ。

裏を返せばマネジメントの業務を効率化/正解を提示することで、より事業拡大へのアクションに割ける時間が増えるのではないだろうかとも考えた。マネジメントは事業への創造性を阻害するものと誤解されることがある。それは違う。人間の創造性を最大限に引き出すためにこそ、マネジメントや型が必要なんだと思う。マネージャーという存在は、才能ある人たちを最大限輝かせるためにこそ、存在している。才能ある人達がつまらない失敗や壁にぶつかって時間を費やすことこそ、事業全体の生産性を下げていると言える。そう考えると、この事業はとてつもなく大きい可能性を秘めてることは言うまでもない。

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※一緒にEVeMのマネジメントについて学んだ皆さん

EVeMのこと、気になってます

EVeMに関わり始めたときは「副業で、勉強できるのラッキー」くらいの気持ちで関わっていた。自分としても3年以上AppBrewに関わってきて、自分の組織を心から愛していたし、このメンバーでもっと高みを目指したい、と思っていた。ただ、そんな気持ちとは裏腹に、AppBrewでマネジメントの悩みにぶつかるほど、EVeMの存在を思い出す自分がいた。

同じような悩みを抱えたマネージャーが、どれくらいいるんだろう?

今考えると、この時点で自分の気持ちはEVeMに向いていたんだと思う。

「私、EVeMのこと気になってます」

自分からこのようなことを言った気がする。私を口説けと言わんばかりのかまってちゃんである。これで長村が、自分と一緒に働きたいと、特に思ってなかったら相当痛い。ただ、ありがたいことにその翌週にはオファーを頂けた。自分からオファーを誘発したにも関わらず、やはりAppBrewへの想いも相当あり、そこからまた悩むという、謎としか言いようがない状態に自らを追い込んでいた。ただし、前述したとおり、自分も知らない深層部分で、もう気持ちは固まっていた。

EVeMの紺野になります

ということで、偶然が重なってたどり着いたEVeMに、この秋から正式にジョインする。せっかくなので、簡単に事業紹介させてください。(ちなみにEVeMは「イーブン」と読む。)

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※代表の長村とわたし

EVeMはマネジメントのトレーニング事業を手掛ける会社です。ベンチャーでのマネジメント現場での実体験が根本理論となっているが、ベンチャーでなくても全然通用する。

現在の主要事業は法人向けのサービスと個人向けのサービスだ。特に法人に関しては、マネジメントにおける経営課題を一緒に解決していく。


▼法人向けサービス「EVeM for Business」

特徴は「研修」ではなく、あくまでも学習<<<<<<<<<<<<実践よりのプログラムであるということだ。正直、自分でもなかなかハードなプログラムだと思っている。ただしプログラム受講後は明らかにマネジメントに向き合う姿が変わる。カジュアルな相談でも良いので、是非気になる方はご連絡ください。


😺こんな企業にオススメ😺

・マーケットが急拡大してて今のままの組織で今後の壁を乗り越えられるか不安
・社内にマネジメントの経験を積んできてる人が少ない、いない
・ミドルマネジメントを強化したい
・漠然とした組織課題はあるけど、自分たちが今どこでつまづいてるのかわからない


▼個人向けサービス「Emo」

Emoはまさしく「マネージャーを孤独にさせない」ためのスクール&コミュニティであり、生きたケーススタディを学ぶ場所でもある。EVeMのプログラムを学ぶと同時に、是非マネージャーの横のつながりも、このEmoで作って欲しい。


😺こんな人にオススメ😺

・マネージャーやってるけど、自己流で良いのか不安
・もっとマネージャーとしてキャリアアップを目指したい
・マネージャーの横のつながりが欲しい
・マネジメント関連の本を読んでも、なんかしっくりきていない


EVeMは今年2期目だが、既に200人以上のベンチャーのマネージャーの皆さんにプログラムを提供しており、控えめに言っても、めちゃくちゃ伸びている。ただ、まだまだ私たちが目指す姿を叶えるには、やらないといけないことは山積みで、それには仲間が圧倒的に足りない。仲間というのは一緒に働くメンバーもそうだが、EVeMの世界観に共感してくれる、あらゆるパートナーの方々も含め。仲間を増やすために、まず皆さんのマネジメントの現場でどんな事が起きているかが知りたい。

どんな話でも良い。組織で悩んでいる人がいたら、話を聴かせてほしい。もちろんうちの会社に興味を持ってくれてるのであれば真っ先にに時間を割きます。

▼Meetyで気軽にご連絡ください🙆

https://meety.net/matches/jhzWHgecwLiT

最後に

33歳と、決して若くない年齢だが、ほぼゼロの状態から事業/組織を作る・伸ばすという、チャレンジングな選択が出来た。何より命を燃やしたいと思える仕事と出会えることは、そうそうない。この選択をした自分が好きだと、心から言える。掲げる夢に到達するには道のりは程遠く、辛いことは無限にあるだろうが、やると決めたのでやっていく。本当に未熟者ですが、応援して頂けるとありがたいです。


謝辞

AppBrew代表・深澤雄太さん

本当に何も出来ない私を、最高の環境で働かせてくれてありがとうございました。よく喧嘩(?)もしたけれど、とても感謝しています。これからはAppBrewを一番近くで応援する人間として、サポートさせて頂きます。

AppBrew共同創業者・松井友里さん

友里が生み出した「LIPS」がなければ、私達は出逢ってませんでした。いつでも私の心のそばに友里という存在がいました。これからは同じ会社ではなくなるけれど、良かったら私と友だちになってくれませんか?これからは一緒に悩みを共有したり、気軽に相談し合える関係になっていきたいです。

YOUTRUST代表・岩崎由夏さん

あなたがいなければ、長村さんとの再会はなかったと思います。また、あなたの事業に対する真剣な眼差しに、友人としていつも刺激を受けています。これからも引き続き良き友として、宜しくお願いします。

EVeMで一緒に働いてくださっている皆様・ともにEVeMの型を学んだアカデミアの皆様

皆さんと話していると「自分は孤独ではない」と思うことが出来ます。マネージャー仲間が少なかった私にとって、皆さんの存在に沢山救われてきました。働く環境は違えども、皆さんがそれぞれの環境で頑張っているという事実が私を突き動かす気がしています。本当にありがとうございます。

EVeM代表・長村禎庸さん

長村さんが描く、「マネージャーが輝く世界」に心から共感しています。これから、やらなければいけないことが無数にありますね。一つ一つ、一緒にやっていきましょう。これからも宜しくおねがいします。

夫・櫻井寛之さん

私が新しいキャリアを踏み出そうとするたびに、背中を優しく押してくれてありがとう。体のことを心配してくれてありがとう。帰ったらBTSの動画ばかり観ていてごめんなさい。家庭を支える妻のレベルとしては100点満点中10点にも満たない私ですが、今回の決断をするときにも「佳南に向いてると思う」と、一番近くで私のことを見ているあなたの言葉に、物凄い力を頂きました。いつもいつも、感謝しています。これからも宜しくおねがいします。


ここに書ききれないほど、感謝の気持を伝えたい方々が沢山いらっしゃるのですが、あまりにもきりがないのでこちらで筆を下ろします。今まで関わってくださった皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。

未熟者ですがこれからもどうぞ宜しくお願いいたします。

紺野佳南


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