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嫌いなヤツのいいところの見つけ方

「嫌いな人からは距離をとった方がいい」「嫌な人と話さなければいい」とよく聞きます。私も上司がイヤでイヤで仕方ありませんでした。友達に愚痴っても、上のようなことを言われて、心の中で(離れられたらとっくにしてるよ、仕事でガッツリ絡むから困ってんじゃん!)って思っていました。

『コンフィデンスマンJPプリンセス編』(映画2作目)を見ると、嫌いなヤツのいいところの見つけ方が描かれていました。


ストーリーは、
大富豪フウ家の当主が亡くなり、莫大な財産をめぐって犬猿の仲の3兄弟は一触即発の状態。遺言によると腹違いの娘ミシェルにすべてを譲るという。そのミシェルがいると初めて聞いた3兄弟と執事は大混乱。世界中から自称ミシェルが現れたが、主人公のダー子たちがうまくフウ家にもぐりこんだが・・・


コンフィデンスマンチーム(詐欺師たち)は、チーム史上ダントツ最大のお魚を釣るために、完璧な作戦を練ってシンガポールに乗り込む。

亡くなった大富豪の隠し子のミシェルになりすまして、大金を頂こうとしていた。フウ家の3兄弟は、期待していた10兆円もの財産すべてミシェルの手に渡ると聞き、突然現れたミシェルに敵意むき出し。様々な嫌がらせをすることになる。

ミシェルの食べ物に毒を入れたり、ミシェルのお気に入りのぬいぐるみを血に染めて吊るしたり。身の危険を感じて「もう諦めよう」と思うタイミングは何度もあったけど、この言葉で耐え忍ぶ。「本物も偽物もない。信じればそれが真実。」むしろお金欲しさに頑張ってるんだけどね。


フウ家の3兄弟は本当にやりたいことを封印して、大財閥の子供を演じていた。仲は最悪、ののしりあって、愛情は皆無。だけど、財閥の家柄なので英才教育を受けて、好きなことは後回しにされ窮屈に生きてきた。

好きなものを好きって言えるほど自由はない。ミシェルは、3兄弟それぞれが本当にしたいこと、本当は大好きなことを見抜く。そしてのびのびと楽しんでほしいと願った。

嫌がらせをされて歓迎されていないのに、どうして相手の好きなところまでわかってしまうのか。


それは、純粋に相手を好意的に見ているから。

嫌いな人認定するのって本当に早い。ほんの一言で、服装で、行動で、態度で、一瞬にして嫌いになれる。その逆で、一瞬にしていい人じゃん!って思うこともできる。共感できたり、気を使ってくれたり、自分が好きなことを見抜いてくれたり。


例えば、友達と一緒にいれば好きな物はわかる。私の友達はブレスレットが大好き。いつも、金属の華奢なブレスレットやミサンガ系、シュシュを腕につけている。誕生日にブランドのロゴがついたヘアゴムをプレゼントしたら、喜んで手首に付けていた。

相手を好意的に見ていると好きなものがわかるけど、ミシェルは3兄弟の部屋に行った数秒で好きな物がわかってしまった。

長女は金持ちの傲慢な男じゃなくて、優しくて淡い色合いの絵を描く売れない画家が好き。長男は父親を超えようとビジネスに励むけど、昆虫が好き。次男はパーティー大好きなように見えて、温かい家族や友人が欲しくて心の扉を閉ざして騒いでいただけ。

お金をもらうための作戦に集中していたコンフィデンスマンチームは、誰も3兄弟が好きなものがわからなかった。そんなことより、バレずにお金を手に入れようと必死。純粋に人を見ていたミシェルだからこそ、わかったのではないだろうか。


相手から嫌がらせをされたら憎むのは当たり前。だけど、嫌いな人認定するのを少し待ってみてると意外な相手の面が見えてくるかもしれない。自分と同じように好きな物があり、見ていると落ち着くことがあり、好きな過ごし方がある。

純粋にひとりの人として見てみると嫌な部分も、その人の何枚もある面の一面だけかもしれない。そばにいなきゃいけない嫌いな人の他の面を知ろうとすると、少しは気持ちが和らぐかもしれない。


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