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意識高い系のことが自分には関係ないと思ってしまう現象

朝の5時。
ウォーキングしている人が10人はいる。朝とはいえ暑い中、健康に気を使って動いている人がこんなにいるのか。意識が高いな。


私は悩みを抱えていた。
どうしたら痩せられるのか。ウォーキングも食事制限も、3日も続かない。

というのも、ダイエットしていること事態、きれいに忘れてしまう。そして、ふとしたときに「そういえばダイエットしてるんだった」って思い出す。


それが、1ヶ月で4キロ痩せることができたのだ。始めたときは、歩くだけで痩せないだろうなって半信半疑だったから嬉しすぎる。

結果が出た!やっと勝ち取れた気分。


実は、入院している。

病気といえば病気なんだけど、教育入院ということで、どちらかというと、体の検査しながら生活習慣を見直すために先生から学ぶのが主な目的。


病室からの景色は最高。田んぼが向こうの方まで広がっていて、空の面積が広くて気持ちがいい。絵が描けたら、この絶景はいいテーマなんだろうな。

起きて、朝日を浴びてる田んぼはどんなものかカーテンを開けてみると、意外な光景にびっくり。


田んぼの間の舗装された道を、ウォーキングしている人が10人はいた。

私がベッドの上でムニャムニャしている間に、朝からせっせと体を動かしている人がこんなにいるのだ。


ダイエットが思うようにできなかったときは、3日以上、行動できる人で意識が高い選ばれし者だと私の目にはうつる。

健康になろう、体を維持しよう、病気にならないようにって行動できてるってことでしょ。

意識が低く、ぐうたらな私は、自分を変えられずに一生そっち側へは行けないんだろうなって思っていた。


意識が高いって思うと、どこか自分には関係ないゾーンに振り分けてしまうことない?

就活のときに誰よりも企業説明会に行きまくっている人、美肌を目指して納得できる化粧水を自作した人、スタイルを維持のために毎朝走ってる人。

これ、私が聞いたらいろんな友だちのエピソード。

驚くような話を聞いた瞬間、私にはゼッッッタイ無理、よくやったね、この子だからできるんだ、って信じてやまなかった。


ものすごく労力を使って何かを成し遂げるのって、心からそうなりたいって思った本人じゃないとできないもの。

カンタンな内容になったすごい行動は、思った以上に輝いた功績だと相手に印象付けることになる。


私にとってウォーキングが、まさにそれ。意識が高いゾーンにあるもの。

ウォーキングをすることで夢の減量ができるってわかっているけど、意識が高い人がやること、私にはできないことって思い込んでしまっていた。


意識が高いをググッと自分に手繰り寄せて、行動するまでになるには、強い理由が必要だった。

私にとってそれは、父が病気になり、健康のありがたみを感じ、気をつけることで避けられる病気は生活習慣を見直さなければならない。

だから、意識の高さを超えられて、毎日続けることができた。今思うと、ウォーキングはなんのハードルもない。


タオルを首に巻いて、帽子を頭に引っ掛けて、なんとなく歩き始めればいい。15分行ったくらいで折り返して家を目指す。

ただそれだけだった。2〜3日すると、足も腕も背中もお腹も、お肉が柔らかくなってきた。ヒザや肩、うでの関節の贅肉が落ちて骨ばってくる。

そこまでくれば、「やわらかくなった贅肉を落としたい」気持ちでいっぱいになる。あるときは、午前と午後にウォーキングに出かけるまでに。


いつの間にか、健康を手に入れるのに一生懸命な意識の高い私になっていた。








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