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〖短編小説〗12月22日は「スープの日」

この短編は830文字、約2分で読めます。皆さんの2分を頂ければ幸いです。

それではこれよりインタビューを始めさせていただきます。よろしくお願いします。

「はい、よろしくどうぞ」

先生の記念すべき100冊目の著書「まほうのスープ」を読ませて頂きました。

「どうもありがとう」

先生、今回記念すべき100冊目の作品となるわけですが、どういった思いで書かれたのでしょうか?

「そうねぇそんなにいつもと変わらなかったかしらね。いつも自然体にそして子供たちに素直に届く作品を作ろうと思ってきました。それは過去も、この作品も、これからの作品も変わりません」

先生の作品は児童書でありながら、毎回深いテーマ性があると言われています。今回読ませていただいた限りでは、それがあるように感じたのですか?

「それは、読むみなさんに判断してもらうことです。作家は本を書き終えたらもうすることはありません。もちろんテーマは大切ですし、子供は案外みなさんが思うよりも賢いものですよ。読んだ方々がそれぞれテーマがあると思い込んで、そのテーマについて考えてくれると嬉しいですね(笑)」

今回この作品の重要なカギとなるのは『スープ』なんですが、なぜ『スープ』がテーマになったのでしょうか?

「スープは無条件にいいものでしょ。寒いときに飲むと、救われたような気持になります。心も体もね。魔女のスープと聞くと、なんだかまずそうだけれども、この本にでてくるスープはウフフ…どうかしらね」

最後の質問になります。これから「まほうのスープ」を読まれる読者に一言お願いします。

「まずは、読者の皆さんにかんしゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

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「先生!先生!おい大変だ、先生のゼンマイが止まってる、、、」

この日、100冊目の本を書き終えたゼンマイ作家は静かに動くのを、そして物語ることをやめたのだった。

12月22日は「スープの日」


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