5月11日は「ご当地キャラの日」
頭は人間、下半身は毛むくじゃらの生き物なーんだ?
「先輩、オレむいてないですかね?」頭がしゃべる。となりのやはり頭は人間で、下半身はぬいぐるみのような格好のやつが返事する。
「うーん、全然動かないって斬新だよね」と笑う。
毛むくじゃらの足は、ばたばたと動き、ベンチに並んだ2人もしくは2匹はジュースを飲んでいた。
「やっぱり、むいてないですよね」と頭。
「午後はさ、もうすこし積極的に動いてみたら?」
さっきまでかぶっていた頭が、すぐ脇に置かれている。自信ないっすという君に、ぼくは積極的にアドバイスすることができない。だって自分でもこの姿になることが、むいてると思ったことがないからだ。
汗をすごいかいて、酸欠になりながら、いまだに名前がよく分からない生き物になることに違和感があるが、なぜか嫌いじゃないからやってるだけ。
「先輩の動きってすごいですよね。子供とか喜んでましたもんね」
本当は恥ずかしいよ、でもなんだか別の生き物になったみたいで好きなんだな。不思議なんだよ自分が自分じゃないみたいなさ。
頭に頭をつけると、人はいなくなった。けものが2匹仕事の準備に入った。
5月11日は「ご当地キャラの日」
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