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#草花日記 04|アネモネ

少し前までいけてたお花も枯れてしまったので、新しいお花を家に迎えました。

昨日はひさびさに仕事も早く上がれたので、お花屋さんに寄ることができ、ぱっと目を引いたアネモネとコデマリを持ち帰ることに。


アネモネ

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毎年、この季節にパッと現れ、あっという間にいなくなってしまう、なかなかお目にかかれない花のひとつ。

大好きな花なんですが、アネモネのことはあまりよく知らなくて、どんな花なんだろう?と調べてみたところ、名前の語源はギリシア語で「風」を意味するanemosからきているとのこと。

実はわたしの好きな曲の一つに、大橋トリオの「アネモネが鳴いた」という曲があるんですが、歌詞に「風」ということばがたくさん使われていて。

トリオさんはきっとアネモネの名前の由来を知ってあの歌詞を書いたんだな、と気づくことができたのでちょっと新しい発見をした気分。嬉しかったです。なんでも調べてみるもんだ。

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我が家に連れて帰ったアネモネ、明るくなると咲き始め、暗くなるとまた閉じてしまいます。
実は花だと思っていた色づいている部分、花びらではなくて、ガクなんだそうです。そう、アネモネって、実は花びらのないお花なのだ。(これまた知らなかった。)

アネモネの茎って太くて中がストロー状に空洞なんですが、茎が太く中が空洞になってるお花は、「浅水(あさみず)」と言って、少なめの水でいけると長持ちするんですよ、とお花屋さんのお兄さんが教えてくれました。

逆にコデマリは「深水」で。
つまり、コデマリとアネモネは同じ花器にいけるとどちらかが早くダメになってしまうので、別でいけることに。


そういえば、アネモネにはギリシャ神話にも逸話がありまして。美少年「アドニス」が流した血の後に咲いたアドニスの生まれ変わりの花だという話があって、「死と再生のシンボル」でもあるんです。

わたしはもう6年くらい、ずっと部屋が草木花だらけの生活なんですが、花を飾るということは、最後処分する(捨てる)こととセットだということを早々に気づかされ。あんなに美しくて可愛いと評していたのに、数日したら「処分」しなくてはいけない。なんとも残酷な気分にさせられます。

いつまでここにいけていられるか、残せる部分はあるのか、最後どう処分するのか。枝だと小さく切り分けて捨て、茎が柔らかいものは折ったり葉を落としたり。とにかく解体してしまう。

ほとんどは「なんだかごめんね、申し訳ない」という気持ちになってしまうんですが、時々無感情に捨てられるほど慣れてしまってることに気付き、ちょっと怖いなと思うことも。

花だけじゃなく、自分の都合で食べ物として動物を殺生してることにも意識がいき、内臓の奥がずっしり重たく感じることもあります。

束の間の美しい姿、美味しいごはん。

人間として、どんなに謙虚に生きていてもこの世に生きることはエゴの上で成り立っていて。自分を満たしてくれる存在のありがたさにときどき自覚的でありたいな、と思いました。

なんの話だ、って感じですね。そんなことはどうでもいいくらいアネモネは可愛いです。


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花器は陶芸作家の岩田智子さんの水差し。

沖縄・那覇にあるガーブドミンゴさんで購入しました。ガーブドミンゴさんはわたしの好きな宿の印刷物などのデザインを手掛けていらっしゃったり、ステキな器を置いていて、沖縄へ行く時はいつも寄ります。(そして必ず買ってしまう笑)

すてきなセレクトショップです。


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