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アメリカの中学、サイエンスでがっつり性教育の勉強。

今日はこの記事を読んで考えたことから。



州の法律で義務付けられている性教育の学習

カリフォルニア州の法律、「California Healthy Youth Act」に従い、ミドルスクール(中学)とハイスクール(高校)で一回ずつ、生徒たちに包括的な性教育やHIV予防教育について教えることが義務付けられています

7年生(ミドルスクール)のときはサイエンス中のカリキュラムとしてヘルスを、ハイスクールでは単独の必須科目としてヘルス(保健)をより深く勉強するのです。

7年生のときはヘルスについて学ぶ始まる数か月前にサイエンスの先生から「子供たちがどんなことを勉強するか?」について書かれたメールが、学校長および学区の名前のはいった文書にて保護者に送られてきました。その情報以上に知りたいことや質問がある保護者は、オリエンテーションを設けるので出席するようにと記してありました。


保護者にこのような告知がくる理由は、義務とはいえ法律で「性教育およびHIV予防教育の一部を受けさせない」という選択肢も与えられているためです。

実際「子供にはまだ早い」と話す親もいます。ただしLGBTQに関する授業だけを受講しない、ということは差別的とみなされるため許可されません。

カリキュラムではHIVや他の性感染症に関すること以外にも、性差別やジェンダーに関連すること、妊娠をふせぐ方法、セクハラ、性的暴行のような健全でない関係や状況をどうやって防ぐかについても学びます。

娘からの質問に動揺する

この性教育に関するお知らせの内容をすっかり忘れていたころに次女が「ママに質問しなければいけない宿題があるから答えてほしい」とお願いしてきました。


何も考えずに「いいよ」と言ったのですが、第一問目が、「子供はどうやってうまれるか、いつどうやって知った?」だったので、一瞬「は?」。すぐさま、「ああ、今、性について勉強中なのね」と思い出したのでした。

以前送られてきた先生からのメールを改めて読み返すと「生徒たちは人間の性について、親、保護者、または信頼できる他の大人とコミュニケーションをとることを奨励する」と書いてあります。

日本でこのような教育を受けてこなかった私は、子供に教育的な視点からきちんと話せる自信が全くなく、思わず動揺してしまったのですが、「これはアメリカでは普通なこと。そして過敏に反応すべきことではない。そもそも生きていくうえで知っておくべき大事な知識だ」と平然を装いながら(笑)、答えました。

性がらみの宿題一例

次女「子供はどうやってうまれるか、いつどうやって知った?」
私「学校で習ったかなあ? いや習ってないと思う。中学生の時に保健の授業で生理とかについて習ったけど、その程度。貴方達みたいに詳しく勉強してないよ。多分、本とか友達から聞いて知った気がする。よく覚えてないけど」

「詳しく勉強」と書きましたが、彼女たちは体の中の器官についてまでしっかり勉強させられます。テストもあるので、せっせと名称と機能を記憶しています。

次女「避妊方法についてはいつ学んだ?」
私「学校で学んだ記憶がないよ。雑誌とかから情報得たかな? これもよく覚えていない。ママのときはアフターピルもなかったしねえ。」
次女「どうして教えないの?」
私「日本の学校のカリキュラムを決める文部省が、そういうことを教えるように学習プランをつくってないから」
次女「へんなの」

生きていく上で知っておくべき知識

そう、変なのです。きちんと教えていれば、身を守ることはできるはずなのです。生きていく上で必要な知識です。

次女「相手がセクシャルなことを求めてきて嫌な場合はどうやって断る?」私「Noという」
次女「相手がわかってくれなかったら?」
私「蹴っ飛ばす😆」
次女「笑」
私「だって、話してわからないのに、襲ってきたら逃げるしかないじゃない。まあでも、そんな人の話を聞いてくれないような相手をボーイフレンドにしてほしくないわ」

次女「ほかにどんなことを学校で教えてほしい?」
私「パーティーで飲み物に薬を入れる人がいるから、誰かと話してて席をたつとき、飲み物は自分で持っていくか、もし飲みものを置いていったら、それはもう飲んだら絶対にいけない、ってママのお友達の息子さん(高校生)が教えてくれた。でもそういうドラッグレイプをする人を避けるためにはどうしたらいいかを教えてほしい」

次女にこんなことを話しながら、大学で親元を離れる長女にも、性に関して気を付けることをしっかりと話しあっておかなければいけないなあと思うことでした。

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