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鳴子温泉から帰つてきたヨ

 いつもお読みいただき、ありがたうございます。玉川可奈子です。

 自分のことが可愛くて、人を利用するだけしておいて、散々振り回して、傷つけても平気な人つてゐますよね。とにかく自分に都合が良いやうにする。さういふ人を「サイコパス」といふのですが、私のもつとも嫌ひな人種です。関はらないやうにしませう。時間、そして労力の無駄です。何より、不幸になるだけです。
 あと、左の人、本当に無理です。

 今回は、前回の続きです。

 どうか、最後までお付き合ひください。

早朝の鳴子温泉。けふは生憎の天気ですが、まだひさかたの雨は降つてはゐません。写真は昨夜から泊まつてゐる姥の湯です。
硫黄泉の成分表です。滝の湯よりぬるく感じました。そして、こちらの方がアルカリ性でぴりぴりしません。加水や加温のまつたくない、まさに「源泉」がそそがれてゐます。私の好みの湯です。
上手な入浴方法が書かれてゐます。私もできるならば仕事をしないで二、三週間ここにこもつて湯治したいです。ここには扇風機が置いてあり、風呂上がりに風を浴びると気持ちが良いです。
温泉の入り口には、鳴子温泉の由来や姥の湯の由来が書かれてゐます。それ程、上手な字ではありませんが、丁寧に書かれてをり、かつ手書きなのは嬉しいです。
朝風呂を楽しみ、一夜の宿を後にします。お部屋はまさに、障子一枚で廊下が隔てられてゐます。かういふお部屋も風情があつて良いですね。
入り口前の看板には、泉質が書かれてゐます。ここの温泉は、四種類もあり、かつアルカリ度が高めです。私は、単純泉も硫黄泉も好きです。
鳴子温泉駅に行き、列車が来るまでの短時間ですが駅にある足湯に浸かりました。熱々の湯で、疲れた脚はぬくぬくになりました。
十時八分発、小牛田駅始発の新庄駅行きの列車が来ました。これに乗ります。外は雨、ちやうど梅雨入りしたばかりです。
昨夜、いただく予定だつた仙台牛の駅弁を車内で頬張ります。仙台駅や米沢駅の駅弁は美味しいですね。外は相変はらずの雨。一時間二分の乗車で、終点の新庄駅に着きました。
新庄駅から陸羽西線に乗りますが、まだまだ代行バスです。わづかな乗り換へ時間で山形名物のベタチョコを買ひました。モンスターエナジーと共にいただきました。糖質はおそらくゼロ、と信じてゐます。
バスは最上川を添つて走ります。車窓は高屋駅を出たあたりです。各駅のバスに乗つたのですが、これがかなりのノンビリ運転。しかし、六月雨を集めて早き最上川の流れを堪能できました。
車窓に田んぼが広り、庄内平野に入ると、間もなく余目駅に着きます。バス停を降りると、駅の近くにはアンテナショップのやうなものがありました。次の列車までの待ち時間に立ち寄りました。
これから羽越本線に乗ります。ほんたうは、海里に乗りたかつたのですが、指定席が取れませんんでした。
GVE400系による羽越本線に乗るのは初めてです。今回乗つて気付いたのですが、列車の揺れがあまりありません。
西袋駅を出てしばらく行つたあたりの車窓です。さすがわが皇國を代表する米所。田んぼの景色が広がります。
田んぼが過ぎると、次は日本海が見えてきます。列車は小波渡駅に停車中です。天地の寄り合ひのきはみが駅舎の隙間から見えます。
列車は勝木駅を出て越後寒川駅へ向かつてゐます。いはゆる笹川流れの景勝です。海が近く、見てゐて落ち着きます。
桑川駅に着きました。ここは道の駅笹川流れが併設されてゐます。お土産を眺めつつ、中を散策します。
展望できるところから南側の景色を撮りました。晴れてゐればさぞ美しかつたことでせう。海は青々と透き通つてゐます。頼山陽の三男である頼三樹三郎は、「松島はこの美麗ありて此の奇抜なし。男鹿はこの奇抜ありて此の美麗なし」といつて詩に讃へました。
しかしながら、雨の日には雨の日の風情があるものです。雨の日でも「許す」。さうした心の余裕が、人生を豊かなものにしてくれるのかも知れません。
道の駅の夕日レストランで、塩ラーメンをいただきました。スープが美味しく、かつ海苔がまた良い味を出してくれてゐます。お金の余裕があれば、海鮮丼を食べたかつた…。
雨の中、海辺に降りてみました。

笹川の 流れも清き 桑川の 磯辺の波を 見ればかなしも 可奈子
桑川駅を出発して村上駅に来ました。村上は鮭の有名な街。駅にも鮭が干してありました。鮭といへば、栃煌山ですね。なほ、古い青春18きつぷ利用者にとつて、村上はムーンライトえちごの終着駅といふ感覚でせう。
村上駅から特急いなほ12号に乗り新潟駅へ。さらに、とき338号に乗つて東京へ帰りました。笹川流れの美しさ、鳴子温泉、そして駅弁の味。また行きたいものです。次にここに来る時は、私より背の低く、栄養に明るい彼氏と一緒でせうか。

 最後までお読みいただき、ありがたうございました。

 宣伝になり恐縮ですが、日本花卉文化株式会社さまのマガジンに以下の記事を書かせていただきました。併せてお読みいただき、スキをたまはれたら幸甚です。

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