私の変化と、その時々の「カフェ」の存在
20代の頃、2000年代、いわゆるカフェブームで各地にいろんなカフェができ、いろんなカフェに行った。
その頃は、友達ともデートでもカフェに行くのが当たり前で、美味しさやメニューよりもおしゃれで内装が凝ってるとか、雰囲気が良いカフェが好きだった。
InstagramもそもそもSNSもない時代。
誰にひけらかすわけでもなく、友達とのおしゃべりとその空間で「カフェというおしゃれっぽい場所にいる私たち」に酔って楽しんでいた。
仕事が忙しくなり、のんびりカフェ飯(って言ってたよね)を食べる余裕もなくなってきて、いつの間にかカフェに行く習慣がなくなっていった。
自分にとって「カフェは時間と気持ちの余裕がないといけない場所」になっていった。
仕事で疲れてたら休みの日は家でボーッとするか、そうでなければ効率的に休みを過ごしたい。その頃登山にハマっていて、仕事終わって翌朝3時くらいに起きて、3〜4時間かけて登山口近くの道の駅で仮眠し、昼までに登頂、少しゆっくりしたら下山して帰宅すると夜、そして次の日仕事・・・みたいな日々もあった。(しんどいけど充実していた)
カフェに行くなんて、悠長な発想がなかった。
お店をやり出して、自営業の知り合いが多くなり、自然とカフェや飲食関係者さんとのつながりも増えていった。
たまには知り合いのお店に行きたいな・・・と思いつつも、夫が新しいカフェに興味がないためなかなか行くタイミングがなく、馴染みの1〜2件に行くくらいだった。
だからと言って、カフェに行かなくて困ったことはないし、行きたいなと思うことはあっても無理していくようなモチベーションでもなかった。
カフェは若い人たちがいけばいいし、私たちはお茶というよりきちんと食事をしに行きたいのだよね、という感じだった。
3年半前、自分たちで団体を立ち上げ、カフェを拠点にしようと公園の中の施設にKAKAMIGAHARA STANDを作った。自分がそこで働いているわけではないけれど、初めて自分が関わって作られたカフェ。
どうせ自分が使う場所にしていくのだから、ちゃんと自分が使いやすい場所であって欲しいと思っていた。
この頃の私は「打ち合わせ」が増えていて、「カフェは打ち合わせをする場所」として利用するようになっていた。なので、Wi-Fiの完備、仰々しくなくめんどくさくなく、カジュアルで気楽な雰囲気、作業しやすい環境、そんな場所だったら普段使いやすいな〜と思っていた。
実際に、KAKAMIGAHARA STANDに行くと、作業や打ち合わせはもちろんしやすいけれど、そこにはコミュニティ団体のベースであるという点で「いつも知ってる人に出会える」場所となった。
いけばなんとなく、誰かいる。
一言二言交わすだけでもなんか楽しいし、作業そっちのけでガッツリ話し込むこともある。偶然の出会いが、結構頻繁に起こるので、面白い。
作業や打ち合わせスペース的にもいいな・・・と思っていたカフェが、いつの間にか、なんとなく誰かいたら面白そう、用事はないけどなんとなく行っちゃう、場所になっていた。
目的はなくても、ただゆっくり過ごすとか、誰かとお話しする、もしかしたら一周回って本来の「カフェ」らしい使い方が自分の中で戻ってきた気がした。
カフェって不思議。
その時々、時代とか自分の年齢や環境で、カフェとの付き合い方が変わっていっている。関係が深くなったり遠くなったりしながら、いつもそこにある存在。
まだしばらくは、カフェとの付き合いは深くなりそうだな、と感じている。
これからもよろしくね。
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