PTOTに大切な言語化能力と伝え方
こうやって記事を書いたり
講座の時の資料を作る時は
たまに近所のカフェ?喫茶店?に行ったりしています。
(スタバとかではない...)
近所の喫茶店的なところに
昼間に行くと
結構おじさまおばさまおじいさまおばあさまが
会話を楽しんでいるわけなんですよね。
おじさまたちの会話には
時々リハビリのお話が出てくるもので
職業柄どうしても耳に入ってきてしまいます。
(決して盗み聞きをしようとはしてません!)
ある時、おじさまの会話の中で
こんなお話がありました。
/
脳のアレだからリハビリ受けとるけど
担当の子が若い女の子でよぉ!
「あれをやれ。これをやれ。」言うもんだから
腹立ってきてよぉ!!
\
と...
なるほど。
一般の方のリハビリに対する
正直な感想はこうなのか
と私は一つ勉強になりました。
この言葉って
世間が理学療法士や作業療法士に求める
対人能力に対するニーズでもあるような
気がしたんですよね。
と同時に
このようなセラピスト側と患者さん側の
認識や想いの解離に関しては
少し掘り下げて考えられそうだなと思いました。
■PTOT側から見れば...
おじさまのおっしゃる
「あれをやれ。これをやれ。」
と言うのは
きっとそのおじさまがより良くなるように
いろんな可能性を考えてプログラムを立案した
って事だと思うんですよね。
PTOTが業務として普段やるようなことですし
それ自体が間違ってるとかでは
たぶんないとは思うんです。
■一般的な感覚を考えてみると
PTOTとしてその方にとって
意味のあるプログラムを
提供しているのかもしれないけど
●そもそもなぜこれをするのか?
●どんな意味があることなのか?
●それでどう変わるのか?
と言うところが
おじさまには伝わっていなかった
ってことじゃないかな?
って思ったんですよ。
なんでこれをしないといけないのかも
ちゃんとわからないのに
立てだの立ったらすぐ座れだの
歩けだの自転車こげだの
淡々と言われたら
確かにそれは苦痛な時間になるのかもしれない。
こう言う一般的な感覚って
すごく大切な事なのに
どっぷりつかって仕事していると
いつの間にか忘れてしまっているのかも。
ってこのときに
ハッと気づきました。
■言語化能力と伝え方の大切さ
セラピストって言語化する能力が大事だなと
最近すごく感じます。
それも淡々と事実を伝えるのではなく
相手の背景や思いを汲みながら
「生活をしやすくしていくために」と言う想いを
言葉に乗せながらプロとして伝える
と言う能力。
具体的には
●わかりやすく専門的なことを伝える
●なぜそのプログラムが有効なのかを示せる
●今の状態を客観的にわかりやすく伝える
●どこがどんな風に変化しているのか言語化できる
●前を向けるようにリハビリへの取り組みを誘導する
って言うのを
プログラムを通して伝えていく事ができるかどうか?
は結構大事な事なんじゃないかと思うんです。
もちろんリハビリの患者さんと言うのは
みんながみんな言語的なコミュニケーションが
可能なわけではないけど
ここに気を遣うことって
大事なんだなと
今この年になってすごく感じます。
■みんな納得したい
私たちが提供しているものは
人の健康や体に関わる大切なこと。
医師が治療の方針や
手段をきちんと説明してくださるように
私たちが行うことや提供するものも
患者さんが意味を納得できるように
説明したり伝えるって言うのは
当たり前ながら大事なことだなって思います。
誰だって納得できないことは
しようと思わないししたくない。
そこに意味があるってわかれば
やってみよう続けてみようって
思えたりしますよね...
エビデンスを示すと言うのは
そのうちの一つ。
このプログラムを
こう言う人にやるとこう言う効果があります。
と堂々と説明できる裏付けがあることなら
その分患者さんも納得できますよね。
喫茶店でのおじさまの会話から
いろんなことを学ばせてもらいました。
サポートいただけるととっても励みになります!