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人生を味わう

「人生とはフルコース料理のようなもの」
と、書いていた本を読んだことがあった。
私もそう、思う。
私は結婚してから旦那と年に2~3回くらいはフルコース料理を楽しんでいる。
家の近くのフランス料理店では、絵画のような芸術的なフランス料理が楽しめる。

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フルコース料理を食べながら感じることがある。

グラスにそそがれたシャンパンの気泡のように人生はすぐに「ぱっ」と弾けて終わってしまう。
辛口のシャンパンも人生と同じ。人生は辛口なんだと思う。
前をしっかり向いて人生を進むよりも、少し酔ってゆらゆらしながらあっちに行ったりこっちに行ったりしているほうが楽しいのかもしれない。
ゆらゆらしながら自分に戻る。しなやかに、ゆらゆらと…
人生に乾杯しよう。

前菜は例えるなら10代、20代の頃かな。
重くなくすぐ食べられるもの。サラダやスープかな。経験が浅いから重すぎる前菜は胃にダメージを食らうよね。まぁ若いから目の前のことにすぐ飛びついたりもする。スープを飲み干すように吸収力も早いね。若いうちに美味しく丁寧なスープに出会いたいものだ。

メインは例えるなら30代、40代、50代かな。じっくり味わうもの。消化するのに時間がかかるような食べものだったりする。魚や肉。人生のイベントは魚や肉みたいなもん。何かを探求するのも30代くらいからだろうか…消化するのに時間がかかる頃。硬い肉は咀嚼に時間がかかるね。43歳で怪我をした私は、少々硬い肉を食らったのかもしれない。

デザートは例えるなら60代かな。甘いもの、「もう、食べられない」と思っていても食べられるデザート。
色んな人生のイベントを何度も経験し、「もう、人生のイベントはいらない」と思っていても乗り越えられる人生のイベント。色んな食べものを食べてきてもデザートは食べられたりするね。
だから今、人生のイベントを経験していても乗り越えられる、食べきれる。

食後の珈琲。例えると70代くらいなのかな。珈琲を飲みながら味わい尽くした時間を振り返る。あの頃は…と、思い出すだけで何時間でもお話しできそう。
料理の余韻を楽しむように残された人生の余韻に浸る。

人生を味わう。
人生を食らう。
うん、美味しい。


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