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湯シャン生活をはじめて一年経ったよ。

ちょうど、一年前くらいから私はシャンプーリンスをほとんど使っていない。

はじめたきっかけははっきりとは覚えていないんだけど、多分服部みれいさんの書籍を読んで、最初は「塩浴」からはじめたと思う。

そうしているうちに、自然とともに生きている私の周りの友人が、実は湯シャンだった、とかそういうことが分かってきて、じゃあ私もやってみよう、と。

運が良かったことに、私はその頃会社員をやめてちょうど山小屋で働く予定だった。

山小屋での生活排水は、ちょっとブラックボックスだ。どうなっているかわからないから、自分が出す排水は少しでも自然に対してのインパクトを少なくしたい、という気持ちもあり、すんなり湯シャンをするように。

また山小屋で勤務中はずっと頭にバンダナを巻いていたので、湯シャン初期に発生するであろう、油分が多かったり、匂いがある時期にあまり迷惑をかけずに済むのではないか、というのもあった。

私はもともと、1日でも髪を洗わないと、すぐフケが出て、痒くてたまらなくなるタイプ。だからちょっと長期の縦走で、頭が洗えない状態が続くと、2日目、3日目なんかは頭が痒くてたまらなかった。(それでも4日目とかになると落ち着いていたような気がする。)

初めて1ヶ月くらいはそれでもやっぱり、油分が気になったり、匂いが気になったりすることもあったと思う。なので、たまーにシャンプーはしていたと思う。

でも時が経つにつれて、匂いやフケなども減り、今では全く無くても生きていけるように頭皮が順応してきた。順応というか、今までの毎日シャンプーする状態が異常だったのではないかと思うほど。

確かに前のように、サラッサラツヤッツヤ、みたいなのはないし、街中でイケメンとすれ違っても、他の女の子みたいにふわっといい匂いを発することはできない。

多少髪のボリュームが出やすい感じはあるけれど、でも物を消費しなくて済む、という事実が私にとっては気持ちがいいし、楽だ。

また、私みたいに長期縦走に出かけたり、海外旅行が多い人なんかは、旅行先に持って行く荷物が圧倒的に減るし、川があればすぐ髪が洗えちゃう。


先日も山小屋で働いていた友人と九州に山旅に出かけた時、大分の温泉街で「ここの浴場はシャンプーもリンスも置いてないので必要ならここで購入ください」と番台に書いてあった。

私も友人も旅行の荷物を減らしたかったので、自前のシャンプーリンスは持ってきていない。

以前ならば、こういう時にシャンプーリンスセットで100円などの物を買っていたと思う。というか自分のためもあるけれど、でも他の人から「え?シャンプーしないの?」と、好奇の目で見られるのを避けるためにも、購入していたと思う。

でも今回は、私も友人も番台で買うことなくスルー。なにも言わず並んで頭を洗う。


湯船に浸かりながら

「山小屋で働いてると、シャンプー使わなくてもいいかな、ってならない?」

「うん、わかるよ。なくてもいいよね。」

感覚が似ている人との旅はとても楽だし、気持ちがいい。


この世の中は驚くほどにモノに溢れかえっている。

持っていれば幸せになるモノも時としてあるけれど、でも私はなくても生活できるのならば、「持たない」という選択肢をいつも持ちたい。

環境のためにも、自分のためにも。


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