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42歳、新しい自分になりたくて

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42歳独身女性が、新しい自分になりたくて、心と身体と魂の浄化に励んだら、思いがけない変化が待っていた話です。瞑想、アーユルヴェーダなど、体当たりで挑んだ体験記。
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記事一覧

42歳、新しい自分になりたくて|第1話

私は、45歳の時、突然、早期退職願を出した。 独身、住宅ローンあり。先のことは未定。必ず次を決めてから転職してきたのに、この時は、なぜか導かれるように辞めてしまった。 結局、不思議な体験の末、47歳にして大学で神道を学ぶことになる。この顛末を「早期退職の理由は、神様が教えてくれた」という連載で書いた。 普通のサラリーマンだった私の人生が、大きく変わったのである。 だが、いま思えば、はじまりは42歳の時だった。 「新しい自分になりたい」 その一心で、心と身体のデトッ

健康的に生きているはずなのに|第2話

「このままの自分では嫌だ」と思いながら過ごしていた、41歳の秋。メタボ健診に引っかかり、絶対に痩せると心に誓った私(第1話) また春の再診に引っかかると、メタボなおじ様たちと一緒に、研修を受ける羽目になる。それを何とか避けるため、3キロ減らすことに決めた。 会社の健康管理センターの方が、それくらい痩せれば通過できると言っていたからだ。 私は、元来、太りやすく痩せにくい体質である。1キロ痩せるのも大変なのに3キロかと不安になる。だが、そんなことは言っていられない。 その

健康的に生きるだけでは、痩せられない|第3話

41歳の秋。「もう健康的な生活を送るだけでは痩せられない」という悲痛な思いを胸に、糖質制限ダイエットをすることに決めた私(第2話) 翌朝。朝食はいつも、レンジでチンした白いご飯、作り置きのおかず、味噌汁を食べていた。 だが、今日からはご飯抜きである。お腹が空かないよう、おかずを多めに食べる。ついに、メタボ再診の春までに痩せる戦いが始まった。 メタボ部長への宣言昼食は社員食堂で食べる。いつもメタボ健診に引っかかり、研修の常連となっている、隣の部の部長さん(仮に「梅ちゃん」

こんな自分を変えたい|第4話

42歳の春。心に引っかかる思いを持ちながらも、メタボ再診に向けて糖質制限ダイエットに励む私(第3話) 目標の3キロ減まであともう少し。その状態で、再診を受ける日が近づく。そして、ついに運命の時がやってきた。 運命の時当時は、年明けの本社移転に伴い、親会社・グループ会社の従業員が1万人以上勤務する、大きな事業場で働いていた。 私がいたのは、8年前敷地内に建てられた、26階建の立派なビル。健康診断を受けるのは、同じ時に隣にできた、37階建の大きなビルである。 渡り廊下でつ

新しい自分になる本との出会い|第5話

42歳の春。メタボ健診を無事通過したものの、相変わらず心身の不調を抱え、「こんな自分を変えたい」という思いを募らせる私(第4話) このまま年を取るのかと思うと虚しい。 このままの自分では嫌だ。 そうした思いを抱え、自分を根底から変えたいと願うのに、打開策はない。 そんなある日の休日。私は一冊の本に出会うのである。 40代独身女子の休日当時の私は、休日になると、自宅近くの駅ビルの書店に行くことが多かった。 2〜3時間、本を読んで過ごし、数冊買って帰る。買った本は、通勤

心と身体と魂を浄化する|第6話

42歳の夏。いつもの書店で、新しい自分になる本(※)に出会った私(第5話) 意味もよくわからないまま、すぐに買い、一気に読んだ。そして、気になった方法を、ひとつひとつ試していくことにしたのである。 心と身体と魂を浄化するこの本は、心と身体と魂を浄化することで、新しい自分になるという考えを貫いている。 別の自分になるというよりは、もやもやとした今の自分を離れ、本来の自分を発揮する。そのための方法が書かれているのだ。 中にはスピリチュアルな内容も含まれている。正直なところ

突然、身体に異変が起きる|第7話

42歳の夏。新しい自分になる本(※)を読み、さっそく白湯飲みからはじめたところ、すぐに長年の悩みが解消した私(第6話) 効果が早く出たことに気を良くした私は、別の方法も試すことにした。すると、突然、私の身体に異変が起きたのである。 冷えとり健康法この本では、「からだからあたらしくなる」方法として、冷えとり健康法が一番初めに紹介されている。 今でこそ、よく知られるようになったが、私はこの本で初めて知った。 「冷え」とは、冷え性のことではなく、上半身と下半身の温度差のこと

1週間で3キロ痩せる|第8話

42歳の夏。新しい自分になる本(※)を読み、まずは手持ちのもので冷えとり健康法をはじめたら、突然、会社で高熱を出した私(第7話) その後、1週間こんこんと眠り続けた先には、思いがけない変化が待っていたのである。 これは病気ではない私は、どんなに調子が悪くても、体温が37度を超えることは滅多にない。だが、この時は39度を超える熱が出つづけた。 取ったのは水とハチミツだけ。だが、食欲がないとか、気持ち悪くて食べられないとかではない。強い眠気が襲ってきて、起きられないのである

アーユルヴェーダをはじめる|第9話

42歳の夏。冷えとり健康法を始めてまもなく、高熱を出して1週間寝込み、3キロ痩せた私(第8話) 元の生活に戻っても、体重は増えるどころか、少しづつ減りはじめた。 新しい自分になる本(※1)を読んで、2ヶ月あまり。白湯飲みと冷えとり健康法の効果が思ったよりも早く出たことに、私は満足していた。 だが、ある本との出会いをきっかけに、さらに3つめの方法を始めることになる。 その結果、身体だけでなく、心も急速に変わっていく。そして、半年でさらに12キロ痩せることになるのである。

病気になる前に、治したい|第10話

42歳の初秋。いつもの書店で、アーユルヴェーダの毒出し本(※1)に出会った私(第9話) はじめは、舌の掃除など、自分で手軽にできることから試していたが、結局、アーユルヴェーダのクリニックで診療を受けると決めた。 それには、ある理由があった。 病気になってから、来てください数年前。私は、ある症状に悩まされるようになった。 月に1〜2回、突然左半身がしびれ、朝起きられなくなるのだ。その他にも、体調不良で会社を休む日が増えていた。 明らかにおかしいが、原因がわからない。

処方箋は「瞑想しなさい」 #1|第11話

42歳の秋。数年前から原因不明の症状に苛まれ、「病気になる前に治したい」という一念で、アーユルヴェーダのクリニックに行った私(第10話) 明るい光が降り注ぐ、あたたかく穏やかな空間。 しばらく待っていると、白衣を着た女性の先生が診察室から出てきて、私を呼んでくれた。 心と身体が大きく変わるきっかけとなった出会い。これから、いよいよ診察がはじまる。 アーユルヴェーダ医との出会い先生は、30代後半。だが、もっと若く見える。顔色が良く、生き生きとしているのだ。 彼女はもと

処方箋は「瞑想しなさい」 #2|第12話

42歳の秋。原因不明の症状に悩み、アーユルヴェーダのクリニックで診察を受けたら、「根本的に治すには瞑想しかない」と言われた私(第11話) クリニックへ行って、瞑想を処方される。この想像もしなかった展開に、一瞬戸惑う。 だが、先生の説明を聞いているうちに、私は大切なことに気がついた。 結局、次の日には電話をかけ、瞑想の無料説明会に申し込むことになる。いま思えば、人生の大きな分岐点だった。 坐禅に挫折した私私は、この3年ほど前、坐禅に挑戦したことがある。当時住んでいた家の

瞑想の先生との出会い|第13話

42歳の秋。アーユルヴェーダのクリニックで「根本的に治すには瞑想しかない」と診断され、次の日には無料説明会に申し込んだ私(第12話) 体調が悪いのは、頭が疲れているからだと気づいたこと。「瞑想をすると、睡眠では得られない、より深い休息が手に入る」ということへの興味。 それが大きな理由だった。 私の心も身体も魂も大きく変わっていく長い旅が、ここから始まる。 大丈夫なのかという不安ある日。私は渋谷駅に降り立った。ついに説明会へ行くのだ。 だが、期待よりも「大丈夫なのか」

初めての瞑想で、世界の見え方が変わった|第14話

42歳の秋。不安な気持ちで瞑想の無料説明会に参加したはずが、その場で申し込むことになった私(第13話) 数日後。再び渋谷駅に降り立った。いよいよ瞑想を習うのだ。 前回と同じように、喧騒の中、人混みをかき分けるように向かう。 六本木通り沿いの新しいマンション。1時間後、自分が大きく変わってしまうことなど知らずに、私はインターフォンを押した。 瞑想を学ぶためのステップ私が習った瞑想(超越瞑想、TM)には、学ぶための7つのステップがある。 だが、無料説明会ですでに3つのス