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型と形

当工房において最も若手職人である宮田くんが「型作り」に挑戦しています。

鉄瓶づくりの中で重要な工程の一つである鉄瓶の型作りは、荒さの異なる砂と粘土を何層にも重ね、砂や粘土の状態を見ながら作っていく繊細な工程です。

素材の状態などは経験がないと分からない部分も多く、最初は先輩職人に教わりながらつくっていきます。

さて、私の好きな言葉があります。

型があるから型破り
型がなければ、それは形無し

故・第18代 中村勘三郎

有名な言葉なのでご存知の方も多いと思います。

〝型〟と〝形〟の違いも好きで、「形にもならない」ということと解釈しています。

私は一つのことをひたすらに長くしたことがない人間なので、自戒の言葉として捉え、常に意識しています。

若いうちはどうしても形無しなのに型破りな人に憧れ、真似をするものです。

通るべき道のような気もしますが、それが形無しであることにどこかで気付けるかがポイントだと思います。

あ、これは若手職人に言っているわけではなく、あくまで個人的な経験上です。kanakenoの若手職人は手前味噌ながらしっかりしています^ ^

先輩若手職人の長坂くん

でももしかしたらこれから自己流に走りたくなる時があるかもしれない。

その時は、基本(型)がちゃんと身に付いているかを振り返ってもらえればと思います。

がんばれ若手職人!巨匠と呼ばれるその日まで。

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