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【英検】英語力をつける前に、お母さんが出来る事

忙しかった夏が終わり、
体調を崩しがちだった秋をこえ、
気づけば雪が降り始めた。

今日は本業である、英語の話をしたいと思う。
いや英語の話というより国語の話。
以前も同じような話をしたが、
今日は再度、どうしても、伝えたい。

小学生以下のお子さんを持つ親御さんがいたら、私の悲痛な訴えを、どうか読んでほしい。


2024年度から、英検の問題が変わります。
簡単に言うと、英作文の問題が増える。

3級・準2級には「Eメールに返信せよ」
という問題が新しく増えるし、
2級・準1級・1級には「長文を要約せよ」
という問題も出されることになった。

これは、ヤバい。
これは、ヤバいぞ。

私は、いわゆる「英語力」とは、
英語を理解し、使う力だと解釈してる。

それを身につけるには、単語力や文法力や、
いろいろな英語の知識とスキルが必要になる。

そのために、私も日々の授業の中で、
単語を教えて、文法解説をして、さらに勉強だけでは補いきれないリスニング力を鍛え、話す練習をする訳です。

しかし、
「Eメールに返信する」なんて、英語力の前にコミュニケーション能力の問題だし、
「長文を要約せよ」なんて、文を読み解き、理解した上でそれを要約して、違う言葉に書き換えてアウトプットするなんて、それは英語の力だけではどうにも出来ない。

そう、これは完全に国語力の問題。
もっと言えば、読解力、理解力の問題だ。
それは、今日明日に身につくものではなく、
英語力だけ鍛えてどうなかなる問題ではない。

英検の過去問を解いていても、中学生の定期テスト対策でも、1文ずつの英文は正しく読めてるのに、長文の文脈がわからない子、話の内容が全く読み取れない子がたくさんいる。

物語の中のセリフ1文をキレイに和訳することは出来ても、結局、最後まで主人公が伝えたかったメッセージが何なのかわからなかった、といった感じに。

これは英語力の問題ではない。
「文」を「物語」を理解する力である。


うーん。
これは大変だぞー。


子育て世代の皆様に
もう一度、声を大にして、是非伝えたい。

たくさん本を読んであげてください。
読書量と国語力は直結します。
国語力は英語力と直結します。

もちろん、ただ本を読めば、それで全て大丈夫ということではないし、逆を言えば、本を読まなくても国語や英語の問題が解ける子はもちろんたくさんいる。勉強自体が得意な子とかね。

でも、本を読むのは、国語の勉強をするよりも、ずっとラクで、多くを学べて、楽しいはずなんです。

そして、本を読む子は、本を読む大人になります。本を読むと、人生が何倍にも広がります。

お母さんが忙しくて読む時間がなければ、
子どもたちの周りにたくさん本を置いてあげてください。

私も、毎晩読み聞かせなんて出来ませんでした。早く寝かせたいがために、とにかくおやすみロジャーばっかり読んでたし、疲れた時は日本昔ばなしの音声を流して私は寝ちゃうし、最終的には日本昔話が、YouTubeの千鳥の漫才集に変わってたし。

だから、忙しいお父さんお母さんの負担にならないように、出来る事だけでいいのです。

積極的に本屋さんに連れて行きましょう。
天気の悪い日だけでもいいです。行く場所が思いつかない日曜日だけでもいいです。晴れてて暖かい日は、是非外で遊んでください。

地域の図書館がそれなりにキレイで心地よいなら、どんどん連れて行きましょう。
図書館は、無料で良質の本がたくさん読める素晴らしい施設です。

あと、親御さん自身が、子どもの前で是非、本を読んでください。読書が、家族の生活の一部になります。
未就学児のお子さんがいるご家庭は、なかなかゆっくり読書の時間が取れないと思います。それなら、お母さんが本をゆっくり読むのは、子どもが小学生に上がってからでも大丈夫。

もちろん、国語力をつけるには、ただ本を読めば良い…というわけではないけれど、それでも、読書量が国語力に比例するのは間違いないし、本を読む子か読まない子かで、苦労の幅は、全っ然違ってくると強く感じます。

小学生以下のお子さんをもつ親御さんは、まだピンと来ないかもしれませんが、中学になると、子どもたちは、期末や中間などの定期試験に追われます。
国語力をつけることで、テスト勉強の5教科のうち、国語がノー勉でいけたら、かなり楽です。
おまけに、英語もノー勉なら、3教科だけ勉強すれば良くなる。生徒たちを見ていて、こんな楽なことはないな〜、と羨ましく思います。

国語力をつけることは、
国語の勉強だけでなく、英語、算数、社会、理科、その他すべての勉強に必要です。

小学生以下のお子さんでなくとも、中学生だってもちろんいい。いくつだっていい。好きな本なら何だっていいから、ぜひ本を読みましょう。

ただ、中学生くらいになると、親の言うことを聞かなくなります。マジで、ぜんっぜん聞いてくれなくなります。親に「本を読め」といきなり言われても、元々本を読まない子は、本を手に取ろうともしません。
今の中学生は忙しく、スマホも持っていれば、尚更もっと手軽なエンタメに流れます。本を読むなんていう、想像力と集中力のいる作業を、新しく彼らの生活に取り入れるのは、なかなか大変だと思います。

なので、親の言うことを素直に聞いてくれるうちに、出来るだけ小さいうちに、本を読むのは楽しいんだよって、体験させてあげてほしいと、心から願います。

読解力は、地頭力と直結し、コミュニケーション能力にも繋がります。本当に本当に大切です。


さてー、来年の英検対策コースの対策を
今から考えておかないとな〜。。。


教室に本棚でも、置こうかな〜。。。

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