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少しだけ日常が始まる

とりあえず現場が始まった。イベント業と言えばイベント業なのかな。1つだけとは言え、現場が動き出すとお金が動いている感じがして安心する。

6時起きて7時に電車に乗り、8時に集合して仕事を始める。会場を動き回って確認しながら自分の業務を覚える。同じポジションの人に気を使って声をかける。場を回すということは人を回すこと。仕事のコツが身体に染みついてる。
小人数に絞って、窓を開けっ放しで換気してコロナ対策。初夏かと思う位暑くて思わず汗が噴き出す。久しぶりの立ち仕事に足が痛む。大した現場でもないのにコロナ期に入る前はこんな大変なことを毎日こなしてたのかなんて他人事のように思ってしまった。

その後、会社に寄ってミーティングをこなして事務作業。なんでもないことにとても疲れる。久しぶりの現場に懐かしさを感じると同時に「ああこの業界向いてないなあ」って以前は色々考えてたなとかうっかり思い出してしまう。今はただ仕事をこなそう。目の前の仕事に集中。どうやって売上を作るか。それだけ考えてればいい。

一日がんばったご褒美だと言いながら自粛解除で久しぶりに開いた中華で大根餅と牡蠣豆腐。これがハイボールによく合う、なんてのんびりしてたらあっという間に夜も更ける。

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帰宅して洗濯機を回してシャワーを浴びてカフェラテを飲んで。「あと5時間眠れる」なんて逆算をして次の日の準備をしていて、「以前の日常に戻ってる」ということに気づいてゾッとする。人間の適応能力はすごい。

なんとかまた6時に起きる。髭を毎朝剃るのも久々。このリモートワークが浸透しつつある世の中でそれでもスーツという鎧を纏ってこんな早い時間の電車に乗る企業戦士たちよ、と電車に乗っているサラリーマン達に勝手に親近感を覚えるも皆ターミナル駅で降りていく。
キオスクで朝ごはんを買い、キオスクに食生活を支えられていた忙しい日常を思い出す。自粛期間中は足立区のちょっと凝ったお弁当屋とかばっかり買ってたもんで、コンビニ飯は味気なく感じてしまった。
でも今回はグループ会社の仲の良い社員がいるから嬉しかった。仕事もそこそこにお昼はマックでテイクアウトして裏の川沿いで色んな話をしながら食べたんだけど、彼女は彼女なりに自粛期間中に色々考えてたみたいだった。皆、結局会社が好きなんだな。

帰宅した途端、眠気に襲われてうっかり4時間ほど寝てしまい、先ほど起床。いや、疲れた。
この二か月なんだったんだろう。夢みたいな日々だったな。人に会えなくて、でも家でわりと自由に過ごして、寝たい時に寝て。近所のお弁当屋がおいしくて。残酷なほどに甘美で少し苦しい夢だった。明日は休みだけど6時起床。そして原稿の入稿。人はまた現実に戻って生きていく。


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