kana_kitabayashi

COS KYOTO株式会社 & DESIGN WEEK KYOTO コアメンバー。キーワードは、文化ビジネスコーディネート・オープンファクトリー・地場産業活性化など。仕事のこと、日々の暮らしのことを綴ります。

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マガジン

  • エドノミー®

    • 21本

    自然からの恵みの範囲内で、人々が心豊かに暮らし続ける社会は、現代の世界が目指しているあり方です。そのための知恵は、150年ほど前の江戸時代の日本の各地に存在していました。その知恵を現代にアップデートして取り入れていくために、具体的な地域や事例をご紹介しています。

  • DESIGN WEEK KYOTOスタッフマガジン

    • 12本

    「京都をデザインしなおし、クリエイティブな街へ」をビジョンに掲げ、様々なモノづくり現場をオープンして国内外の多種多様な人たちとの交流を促進するDESIGN WEEK KYOTO。その運営スタッフの日々や思いなどを書いています。 https://designweek-kyoto.com/

  • DWKオンライン対談ログ

    • 18本

    DESIGN WEEK KYOTOが行っている、オンライン対談のログです。つくり手の皆さまの生き様、思想、モノづくりにかける想いなど、「背景」にフォーカスし、お話しています。

最近の記事

吉野和紙を通して考えた、”自然の恵みでつくる”というモノづくりの原点

■楮の皮むき体験ワークショップ@植和紙工房   主催:山の果研究所  新しい年が明け、寒さが本格化する1月20日、吉野和紙の産地・国栖(くず)の「植(うえ)和紙工房」で開催された楮(こうぞ)の皮剥きワークショップに参加してきました。吉野和紙は宇陀商人が売り歩いたため宇陀紙とも呼ばれ、特に掛け軸などの表具用に用いられています。 お伺いした植和紙工房の植さんと、今回のイベント主催された山の果研究所の吉村さんは、自ら楮を植え、育て、収穫して和紙づくりを行っておられます。楮はクワ科の

    • "染め"からサスティナブルな世の中を考えてみる①

      COS KYOTOの北林佳奈です。皆さんは今、どんな色の服を身につけていますでしょうか。生成りのものを着ているという方もおられると思いますが、多くの方は何かしら色のあるものをお召しだと思います。さて、その色はどのようにしてつけられたのでしょうか。 ショップに行くと、当たり前のようにさまざまな色の服が並んでいて、私たちは自分が好きな色や自分に合った色を選ぶわけですが、その色がどのようにして染められたのか、思いをめぐらす機会はなかなかありません。 「染める」ためには染料が必要

      • 葭(よし)刈りワークショップの下見へ行ってきました!

        今週末に開催する葭(よし)刈りワーショップに先駆けて、先月下見に行ってきました。場所は滋賀県近江八幡にある円山地区。バームクーヘンで有名なたねやさんのショップ、「ラ コリーナ近江八幡」からほど近い場所に葭田があります。葭(よし)とは、すだれなどの原材料として使われているイネ科の多年草。すだれだけでなく、屋根材やついたて、燃料や肥料など人々の暮らしを支える重要な資源として琵琶湖の湖岸で栽培されてきました。たくさんあった葭農家さんも、需要の減少とともに少なくなり、現在円山地区にあ

        • 竹のある暮らし

           今や日常生活の中で、竹を使う機会はほとんどないかもしれませんが、戦後プラスチック市場が拡大する以前の暮らしの道具は、木などの植物で作られたものがほとんどでした。中でも「竹」は木に比べると生育が格段に早く、しなやかで扱いやすく、中が空洞になっていることもあり、様々な使い方ができるということで、日本人の生活の色々な道具に利用されてきました。 ・家屋の土壁の下地、外装、内装材などの建築材料 ・華道や茶道、筆、笛や尺八などの楽器、扇子などの文化道具
に ・ざるや傘、提灯やお弁当箱な

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        記事

          ものづくりの本質

          今回の沖縄出張で訪れた、壺屋のやちむん通り。 焼物と書いて"やちむん"。沖縄でとれる土を使って職人の手で生み出されてきました。那覇市立 壺屋焼物博物館で見た職人さんたちのビデオには、大地の恵みである土を使って職人の手で成形を行い、窯に入れて焼き上がりを待つ間、祈りを捧げる職人さんたちの姿。 大地の恵みを受けてものづくりをする。 そこには、単なる「労働」や「仕事」を超えたものがあるように感じました。本来のものづくりの根底にはこうした、大地の恵みを使わせていただいているという

          ものづくりの本質

          Edonomy な食卓① ぬか漬け

          こんにちは、北林佳奈です。Edonomyを食から考えるnote「Edonomyな食卓」。今回取り上げるのは、ぬか漬けです。 漬物自体は、奈良時代から食べられていた記録があるそうですが、ぬか漬けが始まったのは江戸時代初期。精米技術が発達して、玄米から米ぬかを分離できるようになってからのことだそうです。ぬか床が発明された経緯は不明ですが、発祥は北九州だったと言われています。当時、白米が普及し始めるとビタミンB1が不足し、脚気が流行するのですが、ビタミンB1を豊富に含むぬか漬けは

          Edonomy な食卓① ぬか漬け

          地域限定旅行業免許取得!COS KYOTO が目指すこれからの旅行とは。

          COS KYOTOの北林佳奈です。 この度、COS KYOTOが旅行業を取得しました! 今こんな時代に旅行業?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも今、こんな時代だからこそ、リアルな体験がもたらす力、効果は大きいと私たちは考えます。 今後もしばらくは、海外や遠方へ気軽に行くことはできず、オンラインでのやりとりが主流となるでしょう。そのため、オンラインでのコミュニケーションの方法もどんどん高度化され、大半のことはオンラインで済ませてしまえる、そんな時代になるかもしれ

          地域限定旅行業免許取得!COS KYOTO が目指すこれからの旅行とは。

          暮らしとモノづくりのはなし

          明けましておめでとうございます。 当たり前がいろいろと覆った2020年、家で過ごすことが増え、自分の「暮らし」を見つめ直す機会となりました。 暮らしを構成している要素は色々とありますが、私達が日々食べるもの、食べる器、着る服、電化製品、暮らす家… それらはすべて、世界のどこかで誰かの手によって生み出されています。ところが改めて考えると、どこでどんな人がどんなものを使って作ったものなのかが見えないものが、あまりにも多いことに気付かされます。 私がこの文章を書くのに使っている

          暮らしとモノづくりのはなし

          【西陣織帯地製造】 桝屋高尾 ねん金糸の魅力

          「ねん金糸(ねんきんし)」という糸があるのをご存知でしょうか。美しく煌めく糸を使った織物が最大の特徴です。桝屋高尾がこの「ねん金糸」と出会ったのは、1977年、3代目当主の時。名古屋にある、徳川美術館からコレクションにあった、ねん金袱紗(ふくさ)を復元して欲しいと依頼されたことがきっかけでした。 復元依頼を受けて、早速生地をルーペでのぞき、経糸(たていと)と横糸に、どのような糸が使われているのかを調べてみたのですが、横糸に入っていたのは、これまで見たこともない変わった金糸。

          【西陣織帯地製造】 桝屋高尾 ねん金糸の魅力

          “モノづくりをもっと身近に” 新しいカタチのショッピングサイトがまもなくオープン

          “モノづくりをもっと身近に” をテーマにしたショッピングサイト"濾庵-ryoan-"がまもなくオープン! 本日は、そんな濾庵-ryoan-の特徴をご紹介します。 モノを買うだけではなく -そのモノを作っている人のこと、 -そのモノをつくる技術のこと -素材のこと… モノづくりにまつわる様々な情報を配信する。 濾庵-ryoan-はそんなECサイトです。 ■特徴その①   職人さん一人ひとりの生き様に迫る「職人紹介」のページ どんな方が、どんな風に、どんな想いで、どんな背

          “モノづくりをもっと身近に” 新しいカタチのショッピングサイトがまもなくオープン

          京都のモノづくり現場における、オンラインの恩恵と可能性

          コロナ禍の自粛期間に、オンラインの可能性を実感した方は少なくないだろう。弊社COS KYOTOも日々の業務・打ち合わせ・交流・イベント…様々なことがオンラインに代わり、オンラインの恩恵と可能性を大いに感じている。 その中で今回は、COS KYOTOが事務局を務めるDESIGN WEEK KYOTO(DWK)のオンラインを通じたコミュニティ活動を紹介したい。 DWKは、京都のモノづくり現場をオープンし国内外さまざまな人との交流を促進することで、京都が創造性あふれる街となるこ

          京都のモノづくり現場における、オンラインの恩恵と可能性

          【DWK】ONLINE DIALOGUE Vol.3- 有限会社匠弘堂 代表取締役 横川総一郎氏

          こんにちは。DWK事務局スタッフの北林佳奈です。【DWK】ONLINE DIALOGUE Vol.3! ゲストは匠弘堂(しょうこうどう)の代表、横川総一郎(よこかわそういちろう)さん。匠弘堂はお寺や神社の新築や保存修復工事を行う「宮大工集団」です。社寺建築というと「式年遷宮」が思い浮かび、一子相伝、親方から弟子へ長い長い歴史を超えて受け継がれてきているというイメージがあるのですが、実は匠弘堂さんは創業19年のいわゆるベンチャー企業。社員の平均年齢が32歳という、若手がたくさん

          【DWK】ONLINE DIALOGUE Vol.3- 有限会社匠弘堂 代表取締役 横川総一郎氏

          35キロの自転車ライド

          外出と言えば近所のスーパーか飲食店へ行く程度、移動距離半径2-3キロの生活を続けて約2か月が過ぎようとしているが、そんな中仕事でどうしても現地に行って確認することが必要ということで、17kmほど離れたある場所へ行くことになった。今この時期に公共交通機関を使うのはさずがにためらわれ、思い切って自転車で向かうことにした。 2か月ぶりの京都の街。交通量は割と多く、行き交う人も思ったほど少なくはなかったが、二条城などの観光地が閉鎖され、時短営業や持ち帰りなど様々な手を打ちながら営業

          35キロの自転車ライド

          【DWK】ONLINE DIALOGUE Vol.1 - 土御門仏所 仏師 三浦耀山氏

          こんにちは。DESIGN WEEK KYOTO (以下、DWK)の北林佳奈です。 先日、DWK初のONLINE DIALOGUE Vol.1 を開催しました。本日はその開催報告をお届けします。なお、YouTubeには対談の様子がアップされていますのでご興味のある方はぜひこちらもご覧ください。 記念すべき最初のゲストは、土御門仏所(つちみかどぶっしょ)の仏師、三浦耀山(みうら ようざん)さん。三浦さんは、DWKが発足した2016年からオープンファクトリーに参加。様々な方との

          【DWK】ONLINE DIALOGUE Vol.1 - 土御門仏所 仏師 三浦耀山氏

          「Stay Home」の今こそ新しい習慣を

          家にいる時間が増え、時間が過ぎるのがものすごく早くなった。あっという間に一日、一週間が過ぎていく。新しい発見がなくなり新鮮味がなくなったり日々のルーティンが増えると時間の経過を早く感じるそうだが、まさしくだ。 不思議なもので「毎日同じように過ごそう」と意識しているわけではないのに気づけば、朝起きてから夜ふとんに入るまで毎日同じようなリズムで過ごしていることに気づく。 そんな毎日だが、良い面もあったりする。朝の筋トレが定着したのだ。 筋トレはこれまで気が向いた時だけ行うとい

          「Stay Home」の今こそ新しい習慣を

          「生き抜く力」が必要とされる時代

          家からほとんど出ない生活が続く中、増えているのはwebセミナーへの参加やZoomなどオンラインで誰かと打ち合わせをしたり会話をしたりすること。 こういう状況下の中で、考えをめぐらし「今何をすべきなのか」「これから世の中がどう動くのか」「その中で自分たちができることは何か」を考えている方がたくさんおられ気づきや学びをいただくことが多々ある。本当にありがたいことだ。 先日も日本各地の様々なテキスタイル産地の方と話す機会があった。百貨店をはじめとした小売店が次々と休業を迫られ先

          「生き抜く力」が必要とされる時代