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Edonomy な食卓① ぬか漬け

こんにちは、北林佳奈です。Edonomyを食から考えるnote「Edonomyな食卓」。今回取り上げるのは、ぬか漬けです。

漬物自体は、奈良時代から食べられていた記録があるそうですが、ぬか漬けが始まったのは江戸時代初期。精米技術が発達して、玄米から米ぬかを分離できるようになってからのことだそうです。ぬか床が発明された経緯は不明ですが、発祥は北九州だったと言われています。当時、白米が普及し始めるとビタミンB1が不足し、脚気が流行するのですが、ビタミンB1を豊富に含むぬか漬けはまさに庶民の救世主となりました。

米ぬかには、脂肪・タンパク質・灰分が多く含まれており、大部分は肥料や飼料として用いられますが、米油の原料や、ワラビやタケノコなどをゆでる際の灰汁抜きとして利用されています。また昔は、糠を入れた袋が皮膚をなめらかにするとして女性たちの入浴の際の必需品であったり、板の間の雑巾拭きの時に糠袋をワックス代わりに使用したりしてきました。副産物として出るぬかもまさに余すことなく! ですね。

九州の八坂神社には、なんと、約400年も前からから代々受け継がれたきたぬか床が存在するそうです。しっかり丁寧に手を入れ続けることで、それだけ長い年月の間、ぬか床が生き続けるのは本当に驚きです。そしてぬか漬けが何より素晴らしいことは、ぬか漬けにすることで野菜の栄養価がアップするということ。例えば大根は栄養素の吸収が良く、ぬか漬けの大根は生の大根と比べるとビタミンB1がなんと16倍!(それは脚気の救世主になるのもうなずけますね!)ビタミンB2が4倍!カルシウムが2倍にもなるそうです。成分分析装置もない時代に、保存性を高めつつ、美味しくなって栄養価も高まる、そんなぬか漬けを発見したというのは本当に素晴らしいことですね。

調べていくと、野菜だけでなくゆで卵や鶏のささみ、モッツァレラチーズなどもぬか漬けにすると美味しいそう。早速、我が家でも実践してみたいと思います!

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