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Review 5:異文化チャンネル

本や映画や諸々のレビュー。今回は友人がやっているYoutubeチャンネル、異文化チャンネルのレビューである。このチャンネルでは、友人ともちゃんが、世界のあちこちに暮らす日本人の人たちになぜ海外に出たか、どんな生活か、海外へ出たい人へのメッセージなどを趣旨に毎回、90分程の生配信を行っている。『海外に出てみたいな、でもハードル高そう』と思っている方への情報支援配信でもある。

世界は広い。そんなあんた、50も近くなって何言ってんだ、と笑われるかもしれないが、これはここ最近、私がしみじみと感じていることである。Noteを読んでいても、アフリカ、カナダ、ドイツ、エジプト、フランス、イギリス、中国、ポーランド。在住されておられなくても旅先での話など沢山ある。あふれている。

私が暮らすアメリカでも、南と北の州ではずいぶんと文化や風習が違う。でもそれってアメリカだけでなく日本でもそう。街によって色んなことが違う。そして世の中はまだ知らないことに満ち溢れている。

そういうお話に触れるたびに何も知らない自分に驚く。文化にしろ、歴史にしろ。今になって何故か家にあった「もう一度読む山川世界史」などと言う山川出版の世界史の教科書を読みなおしている次第である。

ちなみに「漢字が覚えられん」という理由で高校では世界史専攻だったわけだが、世界史だってちっとも覚えていないし、「何故か家にあった」などと言っているが実際のとこ、多分、数年前に自分で購入して読んでいなかったに違いないのである。改めて読んでみると大変、面白い。

話をレビューするチャンネルに戻そう。チャンネル主であるともちゃんは、高校の同級で、私のNoteにもしばしば取りあげている。彼女は自己紹介で『日本の大学に落ち、入学試験の無い米国の大学に行く事にし、心理学を専攻。卒業後日本に戻り、4年間企業で働いた後グリーンカード抽選に当たり、再度渡米。その後企業で10年以上企業勤務したが、やはり心理学に戻りたいと思い、40目前に大学院に行き直し、組織心理学を専攻』と、ここからまず行動力よ……と感心する。この人は中国で暮らしたこともあるのだ。彼女の詳細プロフィールはこちら

このチャンネルは、そもそも異文化コミュニケーションについてブログを書いていたともちゃんが、その広がりの一環として現在、定期的に配信をアップしている。

そもそもは友人の人探しのためにYoutubeやってみようか?みたいなノリで始めたというのに、今ではすっかりシリーズ化。行動力よ……友ちゃんのすごさは「行動力」この人はとにかく前向き、意欲的なのである。後述するが、これまでの配信インタビューのラインナップも色々な国、職業の人たちだがこれは彼女のポジティブなエネルギー故の人脈であると思う。この人は、なんだか話していて安心するのだ。

そしてこのチャンネルの配信でゲストだったVitoriaちゃん。彼女も同じ高校だったのだが、彼女は現在、ブラジルで生活している。彼女の場合は、海外に出る資金がない中で、外務省JICA国際協力事業団の日系社会青年ボランティア(前身は「開発移住青年」)という至れり尽くせりのプログラムを知り、中南米諸国で評価が高い日系社会にはそれ以前から興味をもっていたので、貢献したい、日本での認知度を高めたいなどの思いがあり、参加したのだとういう。行動力よ……

Vitoriaちゃんは、そもそもはインドに行きたかったらしいが、そこから方向転換をしたのだという。しかし、私の世代の高校の同級生というのは、全員で80人程度だったはずである。他にも数人、海外在住の同級生がいるので、結構な割合で海外にでているのだな、と改めて驚く。私なんぞは親に甘え、ただただ心理学の勉強したいから行かせろ!と泣いて、ゴネて勢いで渡米した挙句、院を途中で辞めてここにいるわけであり、そう考えるとなんともお恥ずかしい限りの話なのである。

現在は、私(アメリカNY。大学職員)、みどりさん(ロンドン→アメリカCA→マルタ島。ソムリエ)、ともちゃんの妹・尚さん(アメリカ→イタリア。ブランドバッグ製作社コーディネイター)、Vitoriaちゃん(ブラジル。文筆・翻訳業、教師)、雄一さん(オランダ。クラシック声楽家)。次回は、フランス在住30年以上というカズミさんという女性が予定されている。と住んでいる国、職種もバラエティに富んだインタビュー式の配信が行われている。

ホスト(友人ともちゃん)の話術が巧みであるので、ラジオ的な感じで話だけを流しながら聞いてもお楽しみいただける。

クラシック(バロック)声楽家でいらっしゃる雄一さんのインタビューは、流石にプロの声楽家でおられるので、まず声が!とても心地よく、耳に優しく響く。またお人柄であるのか、ふんわりと柔らかにお話されるので聞いていて非常に穏やかな気持ちになれる。どこぞの酔っ払い早口女(私)の配信とは大違いなのである。海外にはちっとも興味がなかった彼が海外に出た理由、きっかけはオリーブの収穫、英語での苦労などを語られている。また彼は配信中に、同性結婚についても語られている。難しい世界でプロをされているだけあり、とてもHumble(謙虚)であるのに、確固たる意志の強さを秘められており、それが言葉に滲み出ている。音楽の世界に興味がある方には是非とも視聴していただきたい。

またマルタ島でソムリエをされているみどりさんのお話は、ソムリエの厳しい試験のお話が興味深い。私なぞは酒好きのくせにその道を究めようと思ったことは無かったので、まずそれがすごいなぁと思う。極める、プロになる、そしてそれで仕事をする、というのは大変な努力がいるであろうに、みどりさんはそれをさらり、とお話している。ロンドン、アメリカ、そしてマルタ島での暮らしをお話されている。嵐の中、ボートの中からの配信(生憎、雨だったのでマルタ島の素晴らしい景色を見せられないとおっしゃっていた)であったのでそれもまたこのチャンネルの醍醐味である。ボートからの配信。すごい。マルタ島はなんとなく縁があった、とおっしゃっていたのだが、この「何となくの縁」これ。最近、私の身近でやたらと聞く話で、やはり神様はいないかもしれないが、人と人との繋がりには、目に見えない何かがあるのではないか、とそんなことも再考している。

友ちゃんの妹さんである尚さん。彼女は現在、イタリア、フランスを行き来するファッションブランドのバッグ製作のお仕事をされている。友ちゃんと同じく、アメリカでの生活を経験してから、イタリアへと行った妹さんのお話しは、アメリカで暮らしている姉・友ちゃんとはまた違うアメリカの感じ方や、イタリアでの生活、イタリアのファッション業界・会社での話。「歴史のある国」としてヨーロッパ視点など、なるほど、と思う点ばかりであった。保守的な側面もあるヨーロッパのファッション業界。息づく伝統的な仕事。繰り返すが、プロとしての仕事意識がただ、ただ素晴らしいと思った。ちなみに姉妹は鹿児島出身で、私は出身・宮崎なのだけど、高校では鹿児島だったのだけど、姉妹配信は、普段のままで!ということで2人は鹿児島弁で話しているので、そこもまた見どころ。私も普段はこんな感じで話しておりますよ。

そして、私の配信は、配信後の反省文をNoteで2回ほど書いている。ひどい!(でもがんばったよぉ)

Noteでもそうだが、海外で暮らす人たちがなぜ日本を出て、その国で暮らしているのか、という背景を知るのはとても面白い。ボランティア・人道支援活動や、お仕事、専門のことを学ぶため、結婚による、などなど人にはそれぞれのドラマがあるのだなぁと感動し、そのドラマの一つ、一つが輝いている。それらは、人生のスパイスというか、そんなものではないかと思う。自分の中の新たな知識への道だとか人生についてだとかと考えることができるし、たとえ、自分がよその国で暮らしたりせずとも、その人のお話を見聞することで、糧になるものはいっぱいあるように思う。

当たり前のことかもしれないのだけど、でも日々、自分の生活でいっぱいいいっぱいであると、こんな風に周りに目を向けられないし、向く余裕がまずない。正直なところ、私は今。文字通り、「今」のこの生活に至るまで、Noteにもさんざん書いているような夫アルゴ関連や自分の体のことでクソドラマ満載だったり、オタク生活に忙しかったりあえて勉強しようだとか、そういうことに考えが至らなかったのである。だから、今、自分がこんな風に文章を書いたりだとか、こうしてネットの世界を通じて、世界というものを見れるのは幸せだなぁとしみじみと思うのである。同時に、自分の友人がなんだかすごいこと、それはちょっぴり自慢でもあったりする。

ともあれ、そんなこんなで、「世界は広い」とそんな当たり前の事実をかみしめていることをお伝えしたかったので、それが伝わるとうれしい限りです。

で。海外在住のNoteユーザーの皆様!【今後このチャンネルで対談してほしい海外在住の人がいましたら、是非ご連絡ください。(仕事や結婚が理由ではなく、自主的に海外に出た人希望です。メールアドレスはこちら。 ibunkakukan@gmail.com

とのことで、あなたも!語ってみて!というか、私が知りたい!あなたの人生を!!!(叫)そんな募集です。

◆蛇足追記もろもろ◆

文中に紹介した雄一さんのインタビューで同性結婚について話されていて、そのことも語りたかったわけですがものすごく長くなりそうなので、過去に書いたLGBTQ差別を苦に自殺してしまった友人の話や、ご紹介したいNoteの記事などと共にまた別記事でご紹介いたしたいかと。

あと、文中に書いた私が熱中していたオタク生活。長らく続いた闘病生活の流れ弾的なものである。熱が高じてしまったのだ、激しく。いわゆるホームページでのオタク活動時代、数年挟んで、ピクシブ全盛期にがっつりオタク活動にせっせと勤しんでおり、日本にいないくせになぜか大量の薄い本を所持していたり、自分の作品を薄い本にしていたほどである。ひどい!いや、でもそれはめっちゃ楽しかった。ぷぷぷ。昨今、『推し』なる言葉が普通に使われているけれど、そんな言葉がなかった頃から勤しんでいたオタク生活についても今後、諸々熱く語っていきたい次第です。

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