【就活】絶対的ブラック企業と相対的ブラック企業【対策法】
ブラック企業には2種類ある
「ブラック企業」という言葉があります。
一般には「まともな企業ではない、悪い企業」という意味合いで使われています。
厚生労働省のHPでは、ブラック企業について次のように書かれています。
厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。
(出典: https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/sp/qa/roudousya/zenpan/q4.html)
これから入る企業を決める就活生にとっては、ブラック企業は避けたい存在でしょう。
しかし、就活生にとってブラック企業は絶対的ブラック企業と相対的ブラック企業の2種類存在すると私は考えています。
絶対的ブラック企業は誰にとってもわかりやすく、また世間で取り沙汰されているので意識さえしていれば容易に避けられます。しかし相対的ブラック企業は人によって異なるので、自分で気づかない限り「相対的ブラック企業だよ」と教えてくれません。
そのため「絶対的ブラック企業」は避けられても「相対的ブラック企業」を避けられず、「会社辞めたい」と嘆く人が多いように感じます。
「絶対的ブラック企業」と「相対的ブラック企業」の両方を避けるべく、「絶対的ブラック企業」と「相対的ブラック企業」の違いについて見ていきましょう。
絶対的ブラック企業
絶対的ブラック企業とは、(ほとんど)誰にとってもブラック企業である企業を指します。
最初に引用した厚生労働省のHPに掲げられている
① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
といった、まともな企業としての体をなしていない企業のことです。
要するに社員(労働者)の立場が低く会社(使用者)に抵抗しにくいことを利用して、社員が望まないにもかかわらず社員が死ぬギリギリまで(下手すると文字通り死ぬまで)労働力を搾取し経営している企業です。
こういった絶対的ブラック企業は、その構造からいってほとんどの人が入ると不幸になります。過度なストレスや疲労がたまり、心身を病んだり最悪の場合死に至ることもあります。
しかし十数年前からこういった絶対的ブラック企業は問題視されていますし、就活生の皆さんも上記に書いたことはご存知の方が多いと思います。
問題は次の相対的ブラック企業です。
相対的ブラック企業
相対的ブラック企業とは、会社の方向性・タイプが自分(社員)の方向性・タイプと違っている企業のことです。
例えば
「お金はそんなにいらないから仲間と楽しくほどほどに働いて休日はプライベートを充実させたい」と考えている人が、急成長を目指し長時間労働を美徳とする新進気鋭のベンチャー企業に入ってしまった
成長意欲が高く高収入を目指す人が、ゆるゆると日々同じ業務を繰り返すだけの企業に入ってしまった
これらは巷ではミスマッチとも呼ばれています。
要するに、自分にとってミスマッチになる企業を相対的ブラック企業と呼ぶのです。
「相対的ブラック企業」は法令に違反しているわけでもなく、それ自体が悪いわけではないので、こういった企業を「ブラック企業」と呼ぶのは適切でないとも考えられます。
しかし、こういった自分に合わない企業に入ってそのまま働いてしまうと、絶対的ブラック企業に入ってしまったときと同じように過度なストレスや疲労がたまり、心身を病んだり最悪の場合死に至ることもありえるのです。
そのため、就活生(および求職者)にとっては絶対的ブラック企業と同様に入社を避けるべき「ブラック企業」だといえると私は考えています。
対策法
ブラック企業をうまく避けるためには、自分にとっての「ブラック企業」とは何かを明確に定義しておくことが有効だと思います。
自分は「どんな会社で働きたいのか」「どんな社会人生活を送りたいのか」「どんな会社なら自分はやっていけそうか」を考えましょう。
それとかけ離れた会社、真逆を行く会社があなたにとっての相対的ブラック企業です。
相対的ブラック企業に出会ってしまったとき、あるいは途中で「ここは相対的ブラック企業なのでは?」と気づいてしまった場合は、できるだけ早く選考や内定を辞退したり距離を置くことで、ブラック企業に入って心身を病む確率を少しでも減らせると思います。
もちろん自分の理想をすべて満たす企業はなかなかないでしょうから、ある程度の妥協をするのは構いません(特に新卒ならば)。
相対的ブラック企業に入ってしまう要因としては「自分の理想を崩して妥協したから」よりも「自分にとっての理想を明確に定義せず、的外れの企業に入ってしまったから」のほうが多いので、まずは自分の理想を掲げるだけ掲げてみましょう。
自分の理想としっかりと向き合うことで、世間ではブラック企業だとされている会社も自分にとってはそうでもなかったり、場合によっては天国(天職)だったりするかもしれません。
そのためにも自己分析は入念にやっておきましょう。
自己分析はESや面接などの選考対策だけではなく、こうした自分に合った進路を見つけるためにやるものでもあります。
まとめ
ブラック企業には絶対的ブラック企業と相対的ブラック企業があります。
このうち絶対的ブラック企業は避けるのは簡単ですが、相対的ブラック企業は人によって異なるので、何もしないとうっかり入ってしまうことがあります。
相対的ブラック企業を避けるためには、自分の理想の企業像、社会人像から自分にとっての相対的ブラック企業を定義することが大切です。
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