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15歳娘、「屠(ほふ)りたい。」発言

急に「屠(ほふ)りたい。」と言ったかと思った。
屠るとは、体を切り裂くとか、皆殺しにする、打ち滅ぼすといった意味の言葉だ。娘よ。一体どうした。どういう心境なのだ。厨二病をこじらせて、殺伐とした心の嵐に向かい合い、見えない敵と戦っているのか。そんなことが一瞬にして頭の中をよぎった。どんな言葉をかけたらいいのか、しばし唖然としていたら、もう1回言った。ん?なんか違う。聞き返したら「モフりたい。」だった。「なんかさあ、動物とかをモフモフしたいんだよね〜。」とのこと。ああ、癒されたいってことね。ビビったわ。

娘は学校などではおとなしく、気がついている人は少ないと思うが、独特な感性を持っていて面白い。キャラクターはコナンに出てくる灰原哀に似ている。理系的頭脳と冷静な判断と話し方。そして自らを陰キャだとプライドを持って認めている。陰キャとは思考力があって感受性が高いキャラのことだと私が教えた。

中学校では吹奏楽部でサックスを吹いていた。しかし理系人間なので、具体性の欠ける情緒的な表現は苦手。弦楽器のような音を出してと先生から言われ、サックスは弦楽器じゃないから分からんと悩んでいた。吹奏楽は向いていないと分かったそうだ。好きなものはアニメとゲーム。ここら辺は陰キャの期待を裏切らない。2次元にしか興味がないと言いながら、楽器が演奏できる人と結婚がしたいと言っていた。人に興味があるじゃんと思ったのも束の間、なんの楽器にしようかなと言っていた…。読書も好きだ。高校受験直前に、東野圭吾の小説を読み始め、「お母さん、この小説面白いよ。」と、屈託なく言い放った時に、軽く眩暈がした。面白いことは分かってる。よりによって何故そんなにハマってしまう小説をチョイスしたのか。中学校の図書室で借りたらしいが、受験生にハマる本は貸し出し禁止にして欲しかった!でも幸い、第一志望の高校には合格できた。小説も書いているらしい。アウトプットが苦手なので、ぜひ表現することに積極的になって欲しい。同じくママも頑張ってこうして日記を書いているから。そういえば、自己紹介のところにある“平和でヒマな日常”という言葉を見た娘に「大丈夫?お母さん。厨二病??」と言われてしまった。

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