小説 僕は商社マン その8 関本ぶりき
目が覚める。たばこに火をつける。ではどうしたものか。ビールロング缶を2缶立て続けに飲む。これによりもう本日の労働を終わりとする。2代目の携帯に電話をしようとしたが、あほらしくなる。といって連絡をしなければちょくちょく電話がかかってくるだろう。
ここは一発。がつんとではなく、ぬるっと。
「もしもし」
「あんたとはもうやっとれんという結論になりました。今日は行きません、ほな」
有無もいわせず切る。これでしばらく携帯電話の電源をきっていれば忙しい日なわけだしかかってくることも少ない