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映画 『パラサイト 半地下の家族』私的考察

ポン・ジュノ監督・韓国映画『パラサイト 半地下の家族』を皆さんはもう見ましたか。

私はTV CMを見て『これは絶対面白いやつ!!』と思い、すぐ観に行き、面白すぎて二度も映画館へ行ってしまった。
予告はHPでも見れるので、見ないひとは予告だけでも見て欲しい。

パラサイトという映画を一言で表すなら、貧富格差の闇 。
前半はコメディっぽさ・テンポの良さがありつつ、後半はハラハラが止まらないサスペンス。

ちょっと面白すぎたのでnote残します。
ポン・ジュノ監督自身が『ネタバレしないで欲しい』と発信しているので、極力ネタバレしないように書きます。

[2020/02/10追記]
第92回アカデミー賞・監督賞、脚本賞、国際長編映画賞を受賞おめでとうございます!!

※ストーリーの核心を突くネタバレなし
※ネタバレスレスレのラインを書いてるのでご理解頂けた方のみどうぞ
※個人の考察であり根拠ナシ
※白熱しつすぎて長文注意

シーン考察・感想

整形してないリアルな素顔
主人公となる半地下家族を演じている俳優・女優さんを見た時に…『なんか韓国のイメージ違う!』と思った。というのも、日本からみる韓国の俳優やアイドルはキラキラの美男・美女イメージがあり…整形してない素顔に驚いた。
誤解内容に書いておくが、整形していない=美しくないという話ではない。作られて顔ではないという意味。

父への敬語
半地下家族の息子(ギウ)は、父(ギテク)に対して終始敬語で話している。母(チュンスク)や妹(ギジョン)は父に対し敬語ではなくタメ語。息子(ギウ)は父(ギテク)への尊敬を忘れないというメッセージなのかなと。

だけど、ヘッポコな父
敬語を使い息子(ギウ)は父(ギテク)を尊敬してるように見えるが、実際は父(ギテク)は半地下家族の中ではヘッポコ。父だけには台本となるセリフが用意されていたり、直接的には描かれてないがピザの箱を上手く組み立てられなかったのも父に見えた。

ある意味リアルな韓国美人
金持ち家族の奥様(ヨジュン)が出てきた時は…このひとが人妻!?しかも高校生の娘のいる奥様には全く見えない!と驚いた。
演じている女優さんが整形しているかは分からないが、The韓国美人 。半地下家族のリアルな素顔とは明らかに違う美しく整った女性。

貧乏でも美しくなれる
見どころとして、半地下家族が化けていくシーンがある。
いつ洗ったのか分からないシワシワのシャツを来ていた息子(ギウ)も、家庭教師として金持ち家族宅へ向かう時は、ジャケットを着て髪型を整えると普通の大学生に見える。
妹(ギジョン)もメイクをして、ジャケットを着るだけで美人系の大学生に変身。母(チュンスク)も、髪の毛を切って正装で出てきた時は一瞬誰だか分からないちゃんとした人に変身。
逆に、元家政婦は美しい状態からどん底へ変身するので…雨にずぶ濡れになった現れた時はもう誰だか分からないのも面白い。

台湾カステラ
何度か『台湾カステラ』というキーワードが出てくる。
数年前に韓国で流行したというのを、映画見終わってから調べて分かった。雰囲気的には日本で言うタピオカみたいな感じなのかなと理解。
『あぁ〜めちゃ流行って、全部潰れたよねw』みたいな感じなんかな。

皮肉を込めて 
北朝鮮の演説を真似するようなシーンや、「鶴翼の陣みたくテーブルを並べて(うろ覚え)」というセリフなど…独島(竹島)について彷彿させる表現など、考えすぎかもしれないが、皮肉表現が所々にある。
日本人として見ていると本当の意味は理解できないが、韓国人的には面白いのか気になった。ちなみに映画館内で、北朝鮮を真似するシーンみて爆笑してる人もいたので…日本人でも笑えるひともいるんだと思った。
少なくとも私は笑えなかったけど。


臭いを現す4つのシーン

①半地下家族の臭いに気づく
金持ち家族の息子(ダソン)が、半地下家族の父(ギテク)と母(チュンスク)と妹(ギジョン)は『同じ臭い(匂い)がする』と言うシーン。ここではじめて、臭いというワードが出る。
この段階では、奥さん含み誰も反応はしてない(気づいてない)。子供って敏感だし、言っちゃいけないとも思わないだろうな。大人になると他人の臭いなど、ちょっとセンシティブな事は言わないよなーと。

②ソファの上での会話
金持ち家族の主人(ドンイク)と奥様(ヨジュン)が、豪雨の日にソファ上での会話の中で、父(ギテク)の臭いがキツイという話をする。
特に車という密室だからこそ気づいたのか、『あの臭いはラインを超えている』というセリフで明確に嫌な顔と不快な臭い(腐った切り干し大根・腐った雑巾のような臭い)でることを表現する。面白いのが、運転しているシーンで主人は一度も臭いと言ったり…それを現す表情はしていない。
そこからも、ラインは超すが仕事上の付き合いであるという…主人の礼儀を感じる。
この段階で奥様は臭いに気づいてない。

③奥様(ヨジュン)と父(ギテク)の車の中
ソファのシーンの翌日。奥様(ヨジュン)と父(ギテク)でパーティーの買い物の帰りに、はじめて奥様が臭いに気づく。一応悟られないように気を遣いつつ…車の窓を開ける奥様
豪雨・災害級の雨で、おそらく父はお風呂にも入れてないことが窺える。そして赤ら顔で明らかに、ちゃんとした人から…貧乏ないつもの姿に戻りつつある。

④主人(ドンイク)が鼻をつまむシーン
後半で唯一、主人が臭さに耐えられず鼻をつまむシーンがある。
理性を抑える事もできないし、気を遣う必要もない正に本性がでたシーン
地下家族をが臭いと表現するシーンはそこまで一度も出てきていなく、半地下家族にとって地下家族の臭いは気にならない(少なくとも鼻をつまむレベル)ではないという事になる。

父(ギテク)の臭いに対してじゃないにも関わらず、父(ギテク)の怒りのラインを越した瞬間が印象的。


3つの家族と3つの愛

半地下家族・金持ち家族・地下家族と3つの家族が出てくる。

金持ち家族は、息子のお誕生日には家族みんなでキャンプに行く絵に描いたような裕福な家族。息子のために一生懸命、家庭教師を探し…欲しい物を欲しいだけ買ってあげる愛のカタチ。

半地下家族は、今日生きるために家族みんなでピザ箱を組み立てる内職をして…家族みんなが就職出来るよう、ずる賢いこともする。
狭い机、安いビールで乾杯して、みんなで食卓を囲み笑い合う。贅沢はできなくても、家族で食卓を囲んでいることで幸せを感じているのが伝わる。

地下家族は、借金に追われても…家がなくても…夫婦2人で支え合い、愛し合ってることが分かる。

表現方法は違えど、家族を大切にしているのが伝わる。

あれがリアル

韓国人の友達に映画の感想を聞いてみたところ、
韓国人がみたら笑えない。あれを笑って見れるのは、本当の韓国を分かってない
半地下自体は、普通に存在していて…戦争から逃れるために作らなければならなかった』と言っていた。

私自身、韓国は好きで何度も行ったことがあるけど…観光客が見えてる範囲とは全然違う。

こう生々しく…近くの国の文化を描く映画を見たことなかったので、パラサイトを見て一番大きく感じたのはカルチャーショックだったかもしれない。

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映画見終わった後に…このポスター見ると、色々とまた考えてしまう。
左端の足って…一体、誰を指しているのか。。。

ついつい、白熱してめちゃ長くなってしまったけど…また追記するかも。

少しでも気になったひとは今すぐ見て!!


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なんとなく始めました。インターネットにはお世話になってます。