わからなくなった、丁寧に、二〇一九。
そろそろ恒例の振り返りでもしようかと思う。
昨年は、時系列に振り返りをしたけれど、時間という概念のうえに振り返ることはナンセンスだと感じたので、今回はまだ曖昧なことばとともにここに二〇一九(ニィゼロイチキュウ)を置いてゆく。
十二月二十三日、午後十一時四〇分、東京駅発、翌朝のクリスマスイブには和歌山に帰っているはずだった年末。
どんな風の吹き回しか、未だ東京に滞在している、本日午後六時二九分。
何から書き始めればいいか、迷っている。
・・・
徹底的にダサい自分の成分表
いつものシェアハウスでだらだらと話す、あべあいりというバイブス人間と。この私がほぼ唯一、めっちゃダサいところとかを赤裸々に話すことができる相手だ。肯定も否定もしない。一週間でポロポロと話した、どちらから話し始めるでもなく。
この夏から冬にかけて、わりと身の丈に合わない恋愛をした。
その恋に終わりを告げて、否が応でも自分という個に向き合うことになってしまった年末。
自分という存在に耐えられず、誰かといることで個を曖昧にして、カフェラテのように混ざり合ったものとして、まあそれなりに安い豆でも美味しく感じるミルクを注がれて生きながらえてきたんだった。
厳選されたミルクを与えられれば、最高のカフェラテが出来上がると思っていたんだった、きっと。(こちらのnoteを参照されるといい。)
まあ、客観的に考えればわかるが、そんなことはないわな、まず。
このnoteでも書いているように、今回は、結構いろんな仮説検証を経た結果、人を好きになってみたので、結構うまくいくはずだった。
...し、途中まではそれなりにうまくいっていたと思う。
だけど、静かに徐々になにかが崩れ、わからなくなっていった、丁寧に。そう、虚無や空虚や爆発というような感覚ではなく、丁寧に、ものがわからなくなっていった。
わからなくなった先にふと出会ったことばがあった。
''外と向き合うために見た目に気を遣うこと。内と向き合うために裸になること。そしてそれぞれを二元論で切り分けず常にシンクロ同期させて世界を私にとってもっと特別なひとつしかない稀有なものとして捉えること。''
しばらくタイミングを逃していけなかったが、クリスマスプレゼントのように期間が延長されていて、奇跡のように足を運べた展示で出会った。
会場では、ベルリン在住のアーティスト松田将英さんがWhite Magazine展というプロジェクトを通して出会った感情や思考を書き殴った日記が展示されていた。
あんなにすごい、度肝を抜かれるような作品を生み出す彼でさえ、いろんなものの間で揺れ動き、何かがわかり、またわからなくなりながら生きているのだと心打たれた。
そして、何もわからなくなっている自分を、心から愛おしいと感じた、赦した。
不覚にも、十分近く、一人、声を出して泣いた。
このことば、あべあいりという人間と約一週間の対話を通して、個としての耐えられない自分という存在の成分表を目の当たりにすることになってしまった。
一、裸になれない
一、負けそうな土俵でゲームしない
一、没入できない
こいつらのせいで、ずっと言い訳がましく生きながらえてしまっている。
裸になれないというのは、物理的な話ではない、むしろ物理的にならいくらでも脱ごう。いや、そんな開き直りはどうでもよくて。
誰かに踏み込めない、自分に踏み込めない、繕う、コントロールする、RPGゲームのように生きている。自分に一番嘘をつきながら。
計算しながら、内面を明かしたフリをしながら、つながることを恐れながら、それっぽくセックスして、愛したフリをしながら、ダサいことして生きている。
これを綴るこの時間も、ウケないnoteだなとか、ウケとかマーケットとか、知らず知らずのうちに意識しながら書いている。
人をジャッジする、つまり自分をジャッジしながら生きている。
ほら、command⌘+Bで太字になんかしちゃってる。
誰かに見つけられたい、誰かに迎合したくない、本気でやりたいのにふと手を抜く、それなりにやり過ごす。
もう、めちゃくちゃダサい、死にたい。
「人生、暇つぶしだからさ。」
「地球、どうせ二十億年後に爆発するからさ。」
なんて言いながら、実はめちゃくちゃ真面目に生きてる。
これは、どこぞのアーティストの歌詞か?
そんな風に、自分を守りながら、壊しながら、わからなくなりながら、越えた二〇一九。全く結果が出なかった、二〇一九。
恋は、うまくいくかいかないかじゃない、って、気付いた。
人生も、うまくいくかいかないかじゃない、って、知った。
人は、一番、自分に嘘をつく。
ほら、髭男も言ってんじゃん、「無責任に好きだとか言えたらいいな。」
わからないながらも、ダサい成分表を抱えながら生きていくし、寂しがりながら、ぶっ飛びながら、丁寧に、真面目に、適当に、泳いでいこうと思う。
出会ってくれた人、見守ってくれた人、どこかで出会う予定の人、ありがとうございました。
やっぱり よくわからない なにも
友人とシーシャに行きます。そして、また、noteを書きます。