【本の話】『スプートニクの恋人』と『ハンニバル』の共通点

突然ですが、皆さんには定期的に読み返す本はありますか?

まだ私が新人編集者だった頃、書店員に好きな本を聞くというコーナーを担当していました。その時『アルジャーノンに花束を』を1年に1回読み返していると話していた方がいたんです。

そういう本の読み方もあるのだなと印象に残り、その後「また読みたい」と思う本があれば何度でも読み返すようにしてきました。

で、私の場合、一時期それが『スプートニクの恋人』と『ハンニバル』だったんです。

どちらも学生の時に初めて読んで、社会人になってからも、ふと手が伸びてまた読む、ということを繰り返してきました。

なぜこの2冊なのだろう?何か共通点があるのかな?と思いつつも、答えはわからないまま時は過ぎ・・・

数年前、はっ!と気づきました。

実は、この2冊、どちらも「ワーカーホリック女子が努力せずに、異性に愛される話(言ってみれば)」なんですよ。
(小説を書くことしか眼中になかったすみれは僕に愛され、優秀なFBI捜査官のクラリスはレクター博士に愛される)

どうですか?ろくでもない結論ですよね(笑)

それに気づいて、私、自分にがっかりしまして、ちゃんと努力して恋愛しよう、と思いました。
そして、数年後になんとか結婚できました。
(と同時にこの2冊の読み返しからは卒業しました・・・)

すみません、何の役にも立たない話で。あまりに情けなかったので、誰かに伝えたくなり(笑)。

あ、この2冊、未読の方はぜひ読んでみてくださいね。このくだらない結論とは関係なく、どちらもめっぽう面白い小説ですから!
ハンニバルは、『羊たちの沈黙』から『ハンニバル・ライジング』まで全部読んでます。

村上春樹著『スプートニクの恋人』

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トマス・ハリス『ハンニバル』

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